『ナマコガイドブック』


以前(ゾウの時間ネズミの時間でおなじみ)
本川達雄
氏出演のTV番組で
ナマコの生態を見た時に、ビビビッと来まくりました。
ってか、彼らの哲学者ぶり、文句なしに尊敬に値するものでした。
最近の『へんないきもの』もイイですねぇ(^_^)

「キャッチ結合組織」というすばらしいメカニズムでできている身体は
カチカチになったと思ったとたんにドロドロになったり、もう変幻自在。
しかも、エネルギー消費は我々とはまさにケタ違いの少なさ。

ナマコガイドブック
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一部、書き出して見ます
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 棘皮動物は動きのにぶい動物で、その割には隠れもせずごろんと海底にいる。
そんなことをしてても他の動物に食べられてしまわないのは、
肉が少なくて骨と皮やすじばかりだから。
食べても栄養にならないし、棘っぽくてじゃりじゃりして口当たりは最悪。
これでは捕食者も食べようなんて気は起こらないだろう。

 捕食者に襲われたらぶっちぎって逃げようなんて思って筋肉を鍛えると、
筋肉もりもりになって、ますます敵の食欲をそそることになるわけか。
逃げようなんて考えずに、
あまり動かずに筋肉は少なくして
棘と皮で身を守るようにすると襲われなくなる。

人は筋肉を動かし、額に汗して働く。
ところがナマコのように筋肉を少なくしてあまり動かずにいると、
エネルギーを使わない。
そうすると、栄養価の低いものでも食べ物になってしまう。
つまり、彼らにとっては砂が食べ物になってしまうわけ。
ナマコは砂の上にいる。そしてその砂が食べ物なんだ。

つまりね、ナマコはお菓子の家に住んでいるようなもの。
お腹がすいたら回りをかじればいい。
動かなくても探さなくても働かなくても何の心配も無く食べていける。
これぞまさに天国。

人間は、あまり働かなくても食うに困らない
天国みたいな世界を作ろうと努めてきたわけだ。
機械なんてみんなそのためのモノ。
その機械を動かすには大量の化石エネルギーや原子力を使う。
ところがナマコは省エネに徹することにより、
今いる場所をそのまま天国にしてしまったわけだ。
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日記が月記?になるぐらい、気にしない気にしない(^^;


2004年12月11日


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