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Ryu-chan6708

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2006.08.30
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カテゴリ: 読書感想
:この本は敗戦後の日本の姿を詳しく書いたものだが、元の原書は1999年発行。
ピュリッツァー受賞作 であるという。
 2004年に和訳の増補版が発行された。
 「 対論 昭和天皇 」「 天皇の戦争責任 」がらみで読み出したんだよ。
 上下2巻だが、 下巻の天皇の神格否定、戦争責任回避までを先に読んだよ


A氏 :昭和天皇については、 マッカーサー がかなりその地位の維持に力を入れていたらしいね。

:天皇は軍の献身の対象でもあったから、連合国は戦争終了とともに、当然、軍国主義のシステムを壊そうとするが、 同時に、天皇を敗戦後の平和的な統治に利用できると考えていたね。
 それには天皇と国民の間にクサビを打って切り離せばよいことだと考える。

A氏 :昭和天皇はマッカーサーを敗戦後1ヶ月くらいたった 9月27日 に訪問するね。
 有名な 二人並んだ写真が新聞 で掲載されたね。
 当時の国民には神であった天皇が背の高いラフなスタイルのマッカーサーと並んでいたので、貧弱な天皇の姿にショックを受けたらしいね。

私: この会見の記録は丸秘だったが、通訳の奥村氏が30年後に明らかにしたところによると、 マッカーサーは天皇の役割の重要性を述べたという

A氏 :その頃、例の 熊沢天皇事件 があったのではないの?

:そうだね。
 自分のほうが血筋からして正しい天皇だというわけだ。
天照皇大神宮教
長岡良子 という女性は、自分は アマテラス の生まれ変わりと主張し、「璽光尊」と名乗 り、多くの信者を集める。
 この中に有名な 横綱双葉山 もいた。
 敗戦直後の1945年は天皇自体が空白的な存在で、国民は傍観的になっていたんだね。

A氏 :そこへ有名な「 人間宣言 」の詔勅が1946年の元旦の新聞に掲載されるね。

:この本では、この「人間宣言」は、アメリカ側のシナリオにしたがったものであり、天皇が神であるという戦前の天皇教の頂点を崩壊させる目的をもっていたのだね。
 ところが、 実際の詔勅は、日本側がアメリカ案を修正し、明治天皇の五箇条のご誓文で最初始まり、天皇の神格化否定が二の次になったんだ

A氏 :それでは、明治天皇からだと途中の昭和初期の戦争時の天皇の神格化の問題は消えるね。
 マッカーサーは注意しなかったのかね。

:五箇条のご誓文は問題なかったらしい。
 しかし、最初「 日本人が神の子孫であるという誤った考え 」という日本側の文をマッカーサーは「 天皇が神の子孫であるという誤った考え 」と直すようにと指摘したんだ。

A氏 :それは問題ではないの?
昨日の宮中の祭祀の日記 ように、今も天皇家の祖先は天照大神だからね。
 これは受け入れられないね。

:そこで、神の子孫は削除され、代わりに「 現御神(あらひとがみ )」という難解な言葉でなんとか切り抜けた。
 この本は、次のような趣旨を言っているね。

「『 人間宣言』は昭和天皇が考えたものでなく、英米の外国人が考え、さらに、日本語で伝えられたものは、西洋人が甘い考えで期待したような、全面的な『神格の否定』とはいえない内容のものであり、『現御神(あらひとがみ)』という難解な言葉で、 天皇は天から途中まで降りただけだった。
 天皇が草案作りの過程に参加したため、『人間宣言』は下からのものでなく、明治天皇の五箇条の誓文にさかのぼると宣言したからである
。」


 いずれにせよ、神格否定は欧米の世論は好評であったようだ。

A氏 :逆に、 三島由紀夫 はガッカリする。

私: この間に、 東京裁判 の準備が開始されるが、天皇は責任がないとして除外されていく。
 連合国にはソ連も中国もいるから、昭和天皇に責任がないというキャンペーンはアメリカ主導で行われ、その 退位も拒否 するようになる。
 しかし、どうも「 対論 昭和天皇 」でも討論されているが、 昭和天皇自身もあまり退位は積極的でなく 、むしろ、 三種の神器に深い関心 を持つなど皇室伝統の維持に重きを置くようになるらしいね。

A氏 :そして新憲法の 第1条の天皇制の問題 につながっていくね。

:皆、憲法というと9条を問題にするが、実は1条が当時は問題で、その国際的な駆け引きと、日本とアメリカとの駆け引きを今、読み出したところだ。

敗北を抱きしめて(下)増補版






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Last updated  2006.09.04 19:11:02
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