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Ryu-chan6708

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2007.01.26
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カテゴリ: 読書感想


私: 格差知的街道からその背景にある 労働時間 に来た。
 この本を読むと、こないだの格差の日記であげた 11の格差 に追加して、「 労働時間の格差 」があるね。
 どんどん、労働時間が長くなる層と、短くなる層に分離しているんだね。

A氏 :長くなる人は、 正社員か管理職になる前のホワイトカラー か、それともワーキングプアのように細切れに多くの仕事をこなさざるを得ない人かな。
 一方で子育てをしながら、 細切れの仕事をこなすパートの増加 かな。

:俺は アメリカのテレビドラマのCSI をよく見るんだが、こないだあるスーパーの強盗事件で内部の仲間がいることをCSIが突き止めるというのがあった。
 それが 深夜の女性のレジ係 だった。
 彼女は犯行の動機として、 週40時間を越えると割増賃金となるが、店長がそれを嫌がるため38時間しか働かせないという。
それで 5年たっても昇給もない。
子どもの虫歯さえ治す金がないという。
離婚しているらしい。

A氏 :こういうテレビドラマにも、アメリカの労働事情が出ているね。
 この場合は、 労働時間の抑制 だね。

:ところで、俺たちが若い頃は日本は労働時間が長いということで問題になり、 残業の抑制からはじまり、隔週土曜休日、そして毎週5日制と20年くらいのあいだに労働時間の短縮がすすんできたね。

A氏 :いわゆる「 時短 」だね。
 最初、 有給休暇の買取 なんかあったが、労働基準法違反でやめになり、そのうちに、会社側が強制的に休暇をとらせるようになったね。

:ところが、 その労働時間短縮の世界的な緩やかな流れが、先進国で逆転し、長くなりだしたんだね。
この本ではじめて具体的に知ったよ。
 特に アメリカの25才から54才の間の層の労働時間は、減少傾向にあったのが1980年代から急速に逆転し、長くなっている。

A氏 :今まで、俺たちがあこがれていた先進国の人が、仕事を終わり早く家に帰り、子どもと遊ぶというモデルがなくなってきたんだね。
 日本では 猛烈社員 企業戦士 という言葉があった頃だからね。
 日本人は働きすぎと言われた。
ところがアメリカ人が働きすぎとなってきた。
 アメリカに何が起きたのかね。

:まず、1970年代に オイルショック がある。
 続いて、 日本を始め他の国との競争が激化する
リストラや企業合併が始まる。

戦後のアメリカの労使関係に特徴的であった 雇用の安定、余暇時間、企業福祉など、われわれがあこがれていたアメリカの中流の暮らしが捨てられ、日本顔負けの猛烈経営が広がる。
1990年に入ると、 パソコン、携帯電話、EメールなどのIT機器の発達で仕事が私生活に侵入し出した。
だから、特に ホワイトカラーの労働時間が延び出した。

 そして、仲間同士の競争が激しくなり、自宅にまで仕事を持っていくことも発生した。

A氏 :なるほど、 ホワイトカラー・エグゼンプションの原点はここにあったのか。
労働時間の短縮ではなく、延長に対する残業代の節約の必要が生まれたわけだ。

:教育再生会議で「 唯金論 」の丹羽社長は 、「土、日に会社に来て勉強したい社員もいる」が現在は出勤手当てを出さないといけないから、ホワイトカラー・エグゼンプションに賛成だと発言したという。
ホワイトカラーの競争が激しくなったのが背景にあるね。
 しかし、経営的にはそのくらいの出勤手当ては自主申告にして出したらどうだね。
 丹羽社長自身も「唯金論」だね。
そして、家に早く帰って家庭サービスを目的とすると言う 安部総理の意図 とまったく違って、ホワイトカラー・エグゼンプション制度は、土日も自己責任で出勤する姿を経営者は描いているね。

私: 労働時間の延長はイギリスでも同様で、 過労死 は日本だけでなくなり、オックスフォード英語辞典にものるようになったというね。

A氏: ドイツやフランスは先進国では労働時間が短いので有名だったのではないの?

:ドイツも延長傾向だね。
週35時間制だが、ある職種は40時間労働になったという。

背景に経済の停滞があり、企業側に、賃金が低く労働時間の長い東欧や中国、あるいは他の途上国に仕事を持っていくと言われると労働側も妥協せざるを得ない。

 フランスは2000年に 週35時間制 まできたが、見直しの動きがあるという。
 すでに弾力的に運用すべきであるという法案が採択されたというが、激しい労使の闘いは今後も続くと予想されるという。

A氏 :今まで、先進国の20世紀型資本主義は、経営側も労働者側も利益を享受していたのが、 21世紀型は、経営者側が利益を享受しても、労働側はますまず、貧乏になるという 昨日の日記 のようにマルクスのいう 資本対労働の対決型 になっているね。
 だから、働時間が長くなる背景があるね。

私: 一方で「 なんでそんなにあくせく働くのか 」という見直しの考えもあるね。
 考えてみれば、資本対労働といっても、 労働者は資本が提供する商品やサービスの消費者でもある。
資本は消費の要求にそったものを提供する。
 あるいは消費者は資本が提供する中から好みのものを消費する。
消費する商品が品質が良くて安く、提供されるサービスが安くて便利で迅速なほど、好まれて売れる。
しかし、 それは同時に労働の変則性や長期化を生むのではないかね。
 早く家に帰ってゆっくり家庭サービスというわけにいかない。

A氏 :消費者も考えないといけないのかね。
 君の 年賀郵便の日記 のようにネ。

私: 宅配便の便利さ、アマゾンで1500円以上の本は送料無料で翌日に欲しい本が入手できる便利さ、コンビニの便利さなどの裏には不規則な労働時間があるね。
 それに問題なのは、 環境問題 だね。

 この本ではあまり環境問題にふれていないが、 グローバル経済で、資本が利益を追求し、どんどん労働者が世界中で長時間働くということはそれだけエネルギーを24時間使うことを意味するね。
この面からも考えないとね。

 この街道はまだ続きそうだね。






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Last updated  2007.01.26 07:04:42
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