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私
:こうして、 6年目で自然の摂理の奥深さを知った木村氏
は、まず、リンゴ畑の土を自然に戻すように変えていく。
雑草はそのままにする。
大豆を植えて、土中に 根粒菌
をつけさす。
しかし、土壌もしっかりしくると大豆もやめた。
雑草も虫も種類が増えた。
木村氏は、同時に 学者顔負けの観察と研究
を続ける。
しかし、彼は研究者ではない。
学者は自然を細切れにする
。
彼は逆だ。
自然は細切れで対応できない。
A氏 : 養老孟司 氏が、 解剖学は有機的につながっている人体をバラバラにして名前をつけることだ といっていたのを思い出すね。
私
:ついに、 1988年の9年目に無農薬のリンゴ畑に一斉に花が咲く。
木村氏は、 俺が頑張ったんでなく、リンゴの木が頑張ったんだと
言う。
1991年秋
、 青森県を台風が直撃
して、 県の多くのリンゴの木が倒れた。
しかし、 木村氏のリンゴは、根がしっかりし、リンゴの軸がしっかり枝についているため、被害は少なかった。
以前、 大量に発生していたハマキムシ
が 2000年頃からまったく姿を見せなくなった。
リンゴの木が強くなったからだね。
A氏 :ところで 木村氏のリンゴは非常にうまいリンゴ だそうだね。
私
: いろいろな自然の養分
をたくさん蓄えているからだろうね。
農薬や化学肥料によって出来た「脳化」「都市化」したリンゴ
ではないんだね。
木村氏は、農薬や肥料のかわりに、自分の目と手を使い、 生態系という自然の摂理を生かして、リンゴを育ててきた
ということになるね。
つまり、 自然とリンゴと木村氏の合作
で、この本はその記録だね。
A氏: そうか、 新聞の広告 のような 「『絶対不可能』を覆した農家 木村秋則の記録 」ではなく、 自然を「脳化」「都市化」するのでなく、「共生」することの重要性を立証した記録 だね。
私
:自然の存在である木に、農薬をまき、化学肥料を与え、結果的に木を弱くしてきたわけだね。
それは、人も同じだね。
「 脳化」「都市化」した子どもは弱いね。
頭でっかちになり、自然を知らない。
自分が 自然の摂理
に動かされて生きているのにね。
木村氏はその勉強熱心な追求力とともに、周りの人を和ませる性格が、この成功の裏にあるね。
やはり、 周囲の人の協力
が必要だね。
A氏
:今、 地方の疲弊
で、対策として 地方分権化
が叫ばれているが、木村氏のような「 人
」がいないと形ばかり作っても効果は出ないだろうね。
地方分権といっても、 人材を育成
することが先だね。
私 :久しぶりに感激的な本を読んだね。
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