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私
先週の月曜日のブログ
には、「 是正処置
」とは ISO9001
では「 再発予防
」のことであり、その 進め方
は、まず「 原因」を「
特定
」し、次にその原因をつぶす「 対策・是正処置策」を「
決定
」し、 実行
するということだと説明したね。
A氏
:「 特定
」という意味は、起きたトラブルの「 固有な原因
」を 絞り込んで
明らかにすることだね。
犯罪の「 犯人の特定
」とは犯人をDNA レベル
の 固有名詞
で明らかにすることだね。
私
:ある 自動車の小さな部品
を組み立てている 百人くらいの中小企業
があった。
顧客からバラの 部品を支給
してもらい、それを組んで 顧客に納入
する。
クレーム
が来たら、「 原因
」を追及
しなくてはならない。
その会社は ISO9001
をとっていた。
ところが、その 会社の社長
は
「うちに対するクレームの『 原因
』はすぐわかるよ。
大抵『 組み立て違い
』だよ。」
と言っていた。
簡単に言えば、 AとB
を組むべきなのに、 AとC
を組んでしまったということだね。
A氏
:その社長は、「 特定
」の意味が分かっていないんだね。
それでも ISO9001
はとれるんだね。
私
:そうだね。
自動車は 多品種生産
だから、 品種
によって、『 組み立て違い
』の 個別
の「 原因
」が異なる。
要するに「 何故、その製品では『組み立て違い』をしたのか
」という「 何故
」がない。
ましてや、 さらに連鎖する5Wという考えがない
。
「 特定 」の意味を理解していないと、次のような ナンセンスな5W が発生する。
ある有名なISO9001の指導機関の講習会
で「 特性要因図の作り方
」の例で、次のような 5W
による説明が載っていた。
講師
:不良は 何故
発生する?
受講生
:機械の調子が悪いから。
講師
: 何故
、調子が悪い?
受講生
:整備しないから。
講師
: 何故
、整備しないか?
受講生
:整備をする標準書がないから。
講師
: 何故
、標準書がない?
受講生
:PDCAの習慣がないから。
講師
:はい、従って、PDCAを回さないことが根本原因だと分かった。
これを特性要因図に表しましょう。
この例は 4W だが、 この例が ナンセンスの原因 はどこにあると思う?
A氏
:最初から「 何の不良
」かがあいまいで 5W2H
がない。
「 特定
」のために 5W
を使うということが完全に分からず、ただ、「 何故
」を連鎖して問答しているだけでで、だんだん「 特定
」するどころか、「 拡散
」だね。
これでは 5Wの勉強
になっていない。
講習費を返却
しないといけないね。
それに 論理的
なつながりがメチャメチャだね。
大体、整備する標準書がないから整備しないとか、標準書がないのはPDCAの習慣がないからだというのは、それ自体、 論理的に意味
を成さないね。
私 : 5Wという形式 にとらわれ、それを 使う目的 を理解しないための 最悪の典型的例 だね。
それから、よくあるのは、「 うちのトラブルの原因は大抵、 ヒューマン・エラー だから、対策は『 注意するように朝礼で言う 』で終わりだ 」というところもあるね。
今年の 1月29日
に 新幹線の停電事故
があって、 1日中ダイヤが混乱
した。
「 原因
」は「 パンタグラフの部品交換の際、社員3名が 4個のボルトをすべて付け忘れたこと
」という単純なもので、それが 大事故
につながった。
ヒューマン・エラー
だね。
A氏
:これは 君のブログ
にあるね。
「 是正処置
」は「 ボルトなど部品の数量が一目でわかる 容器を使用
し、修繕の重要作業では『 チェックシート
』を使うように4月まで整備する」だね。
ボルトの容器を工夫
して締め忘れたら、 ボルトが残っているからおかしい
と気がつくようにしたわけだ。
私
:トヨタはこれを「 ポカヨケ
」と言っている。
人間は ポカミス
をおかす性質があるから、人の注意力でなく、 機械的、電気的、治具、容器の形状などの方法でミスを作業直後に知らせるというアイデア
を出す。
アイデア
を出すのは「 知恵
」すなわち、「 知的体力
」の勝負だね。
「 注意します
」「 さらに十分確認します
」「 徹底します
」という言葉が「 是正処置
」に登場したら、それはその会社の「 知的体力」のレベル
の低さを示しているね。