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私 :「 伝統的・アジア的な日本 」と「 近代的・欧米的な日本 」と国が分裂している時、個々の国民も「 伝統的・アジア的な自分 」と「 近代的・欧米的な自分 」という分裂が生じる。
一昔であれば、前者を「 時代遅れで劣ったもの 」、後者を「 進歩的で望ましいもの 」と規定し、いずれは「 近代的・欧米的な日本(人)」 が「 伝統的・アジア的な日本(人)」 に取って代われば分裂も解消できると考えられた。
A氏
:ところが 近代化・欧米化
の流れにひそむ 矛盾
が テロや環境破壊、自由主義経済における格差の拡大
を産んでいる。
「 企業一家
」「 終身雇用
」の見直し論も出ている。
私
:本来、「 保守
」とは「 物事を望ましい状態で維持すること
」だ。
そのためには「 近代的・欧米的な日本(人)」
に完全に移行することは問題だね。
ここに 近代の保守主義
の 根本的なジレンマ
があるね。
A氏 : そのジレンマ を解決するには従来の社会システムをできるだけ維持し、改革を行う場合も、なるべく 最小限の範囲 に留めるというのが 保守主義の基本 かね。
私
:ところが、 産業革命
以後の世界では世界の中の変化のスピードが一気に速まったため、そのような姿勢をとるだけでは時代の流れについていけない。
国家や社会をベストの状態
に保つことができなくなる。
「 保守主義
を説くだけでは国家や社会の保守に失敗する
」ことになる。
A氏 :一方、 進歩主義 に徹することも 20世紀の社会主義の失敗 で結末は明らかだね。
私 :「 物事をどんどん変えるだけではダメだが、従来のシステムの維持ばかりに固執することもできない 」という前提を受け入れるのが、 近代における保守の出発点 だと 佐藤健志 氏は指摘する。
A氏 :具体的にどう考えていけばよいのかね。
私
:基本的に「 真の自主性
」の確立だね。
佐藤氏は 2007年
に「 本格保守宣言
」という本を出版しているという。
これは「 過去2世紀にわたる近代の歴史を見直し、保守本来のあり方を現代にふさわしい形で復活させることだけが、混迷の未来を開く指針となりうる
」という問題意識に基づいて、そのような「 本格保守
」の枠組みを提示しようとしたものだという。
「 抜本的改革を成功させたいなら、改革を焦ってはいけない 」という。
この本では、 憲法問題 や ナショナリズム 、 歴史認識 、 社会的格差の拡大 、 少子化 、 犯罪増加 、 教育問題 、 メディアのIT化 、 北朝鮮・中国・アメリカとの関係 、 環境問題 など、 本格保守 の発想 による提言を行なっているという。
新書版なので早速、図書館に予約したよ。
今、問題になっている TPP
は、この本が出た後の大問題だが 本格保守
の対応が迫られているね。