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私
: ローマ在住の作家 塩野七生
氏は、文藝春秋の巻頭言の最終ページにエッセイを連載で掲載しているが、今月号で 120回目
となる。
今回はユーロ圏で問題になっている イタリア政権 について書いている。
題名の テヴェ というのは、ローマを二分して流れている河の名前で、 河の 西 にある ヴァティカン では前法王退位の空席を2日足らずで埋めたのに、 河の東 にある イタリアの首相官邸 の主は総選挙後1ヶ月経つのに未だに決まっていないという。
比較第1党の ベルサーニ
、 比較第2党の ベルスコーニ
、 市民運動「5つ星」の グリッロ
の 三者三すくみ
だね。
グリッロ
は今度の選挙で躍進して、イタリアの有権者の 4人に1人
が票を投じたという。
A氏 ; グリッロ はこのブログの「 資本主義の『終わりの始まり 』」でもとりあげた コメディアン だね。
私
:次の首相がきまっていないが、今でも 現首相の モンティ
が過去断行した 緊縮政策
はすさまじいもので、 22%
になろうとしている消費税等々の増税、消費の冷え込み、倒産、失業の増加と、今のイタリアは 不景気のまっただ中
にあるという。
これは、 経済学者のモンティ首相
による 外科手術
だったのが、これで終わらず政界に進出しようとしたので、イタリア人がこれからもあの 外科手術の緊縮財政
が続くのか驚き、絶望したという。
A氏
:それでイタリア人は怒って、「 5つ星
」支持に移ってしまったようだね。
イタリアも 金融緩和
をやったらどうかね。
私
:それはダメだね。
ユーロ圏に入っているから、イタリア独自で紙幣リラは刷れない。
ところで、 塩野氏 は、 外科手術 は短期で終わらせ、後は、内科治療でじっくりやるべきで、 モンティ首相は引き際を間違った という。
塩野氏は、経済学的にはどうなのか知らないが、 歴史上では緊縮と成長を並行して成功した試しがない
という。 そして、緊縮は早期に、成長は腰を据えてじっくりとやるべきだとしているね。
ローマ史では、緊縮と成長は担当する政治家が違っていたという。
ところで、 経済学者モンティの没落 と、コメディアンとしては一流になれなかった グリッロの躍進 を見て、塩野氏は普通の人々が求めているのは、歴史的に考えても、「 食 」でも「 カネ 」でもなく「 仕事 」だという。
ある映画で失業手当を受けている人が「 働かないでいるのは疲れるものなんだよ 」というセリフを引き合いにだしている。
A氏
:失業手当で生活を続けながら、 自分自身の存在理由
を、つまり 自信を日一日
と失いつつあるわけだね。
日本で問題になっている 生活保護
も同様だね。
失業して生活保護で パチンコ
しても、本人はほんとうに楽しいのだろうかね。
私
:仕事で得た報酬によって、自分自身の人間としての尊厳を確かなものにしていくことができると塩野氏は言う。
だからアベノミクスでもコンクリートでも何でもいい。
日本の失業率
が大幅に減ろうものならあらゆることがうまくいくだろうと塩野氏は言う。
そうあってほしいね。