PR
Keyword Search
Calendar
Comments
Freepage List
【送料無料】金融緩和の罠 [ 藻谷浩介 ]
私
:第3章は 小野善康
大阪大学教授
へのインタビューだね。
小野教授
は 民主党政権
時代に 内閣参与
だった。
菅直人
氏が 総理
になる直前に、「 金融緩和は効果のあるものなのか
」と聞かれたそうだ。
「 今の日本では効きません」
と即答したという。
A氏
: 2001年から2006年
まで続いた 金融緩和政策
の効果のことだね。
私
:それがその 5年前
からもすでにやっているんだね。
マネタリー・ベース
(日銀の供給する貨幣の量)は 2001年からの5年
で 27兆円
増加
、その前の 5年間
でも 22兆円
増加
。
増加率
では最近の5年間は 39%
に対し、それ以前の5年間では 45%
と多い。
そして、その 長い金融緩和
でも 物価はあがっていない
。
デフレ
も脱却できなかった。
名目GDP も拡大していない。
菅氏 にそのデータを見せたらすぐに了解し、金融緩和政策についての菅氏への説明はそれで終わり。
A氏 :さらにそれ以前のときはどうだったのかね。
私 : 1980年代後半 までは 貨幣供給量に比例して物価もGDPも素直に上昇 していたという。
それが バブルが崩壊 し、本格的に景気が悪化していった 90年代 からは、 その相関関係が消えてしまった 。
A氏
:バブル崩壊後の 10年間
で 約50兆円
の金融緩和でも物価は上昇せず、GDPは増えないようになったということだね。
何か、その間で 日本経済の構造に大きな変化
があったんだね。
それを 藻谷氏
も、 河野
氏も第1章、第2章で、 生産年齢人口の減少
だと捉えているね。
人口動態の変化、人口オーナス
だね。
私 :その点、 小野 氏の見解はちょっと違うね。
小野 氏は、原因は日本が「 発展途上国 」から「 成熟社会 」に突入した変化だという。
ポイントは「 お金が究極の欲望の対象になる 」ということだ。
A氏 :「 成熟社会 」とは「 豊かになり、モノへの飢餓感がなくなった社会 」だね。
私
:モノがあふれた「 成熟社会
」では暮らしに必要なものは大体そろっている。
モノ
を買っても生活の質は向上しない。
モノ
への要求水準が下がって、 お金への要求水準
と逆転した。
「 成熟社会
」では生産力は十分にあるのでモノやサービスが飽和し、逆に需要が足りなくなる。
そうなると企業は 設備投資 もしないし、 雇用 も生まれない。
A氏 :「 成熟社会 」では 雇用不安が蔓延 し、人はますます モノ を買わなくなって、 お金への執着 を強める。
「 お金がもったいないから買わない 」からデフレになるというわけか。 企業の 内部留保 も同じ心理だね。
私 : モノ に比べたお金の価値が上がっていくのが デフレ だね。
そして、 金融緩和 しても モノ の需要につかわず貯めこむだけだという。
A氏 :インフレになるぞといえば、 お金の価値 が下がるから モノ を買うようになるのではないかね。
私:買うのは金(キン)くらいかね。
雇用不安の社会 で、インフレになるからといって、 不要なモノ を買うことまでする必要はないね。
結局、 人余り 、 モノ余りを 解消するしかない。
財政支出 でモノやサービスの需要を強制的に増加できるが、それが 安定した雇用 をうみだしていくことにつながるかどうか、がポイントだね。