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私 : 文藝春秋 6 月号 は「 日本の針路はどこに向いているのか。我等の漠たる不安に百人の叡知が答える 」として「 安部総理の『保守』を問う 」というタイトルで特集。 100 人の叡智 が寄稿している。その 100 人 のうちで 内田樹 氏の寄稿をとりあげる。
内田 氏によると 保守の定義 は「 定常的なシステムに強い愛着をもつ傾向 」で、人類史的スケールでは、 より多くの利便性やより多くの資産を手に入れるために、システムを 「 変化させるべきだ 」 という立場 に対して、 リスクを冒してまでも変化するよりも、定常的であることの利を重く見る立場 を「 保守 」と呼ぶという。
A 氏 :日本史で言うと 信長、秀吉の政権 は「 成長志向・変化志向 」で、 徳川政権 は「 定常志向 」だね。
私 :現代では経済成長、人口増をめざさず、行政、司法、教育など根幹的制度について 急激な変化を厭う人々 は「 保守 」となる。
その意味では 自民党はもはや保守政党ではない 。
原発稼働、 TPP 、経済特区、賃金引き下げ など 資本家の利益を最大化するように制度改革を推進する政治勢力 が「 革新 」であり、 国民生活の安定を優先的に配慮 し、 脱成長路線を選ぶ政治勢力 が「 保守 」となる。
社会上層部に位置する人々 はどちらに舵を切られても、それなりに自己の利益を確保できるが、問題は 階層下位の人々 だ。
彼らは「 社会制度の劇的変化で起死回生をはかる 」か「 相互補助的な仕組みを工夫して貧しさに甘んじる 」かの 二者択一 を迫られている。
A 氏 : 階層下位の右傾化 は、この 二者択一 で「 起死回生 」 を選ぶ他はないと信じた人の結論 ということになるね。
私 : 競争に勝つことの重要性 については教わったが、 共生の作法については何を教えられてこなかった人々 の選んだ結論だね。
こ の特集の 100 人 の寄稿以外に 8 人の保守論客のインタビュー が掲載されている。その中で 田母神俊雄 氏は「 保守の踏み絵は核武装と靖国参拝 」だと言っているね。
皮肉なことにこれは 内田 氏の「 保守 」の定義によると 田母神 氏は 核兵器所有の変化 を求めるので、「 保守 」でなく「 革新 」といえるね。
共生の作法 については何を教えられてこなかった人々はその「 革新 」に関心を持つということか。