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私 : 平成 10 年度 から 14 年度 まで 高校教科書 「 国語I 」(筑摩書房)で 池澤氏 狩猟民の心 」というエッセー使われた。
内容は「 桃太郎 」のことにふれて次のように説明しているという。
「あれは 一方的な征伐
の話で、 鬼
は 桃太郎
一族に害をなしたわけではない。
しかも 桃太郎
と一緒に行くのは友人でも同志でもなくて、黍団子というあやしげな給料で雇われた 傭兵
で、 桃太郎
よりも劣る 人間以下の兵卒として動物という限定的な身分
を与えられている。
彼らは 鬼ケ島
を攻撃し、征服し、略奪して戻る。この話には 侵略戦争
の思想以外のものは何もない」
A
氏
:これに対して 前衆議院議員の義家弘介
氏が 産経新聞
でこの文章を論じて、「 一方的な思想と見解
が、公教育で用いる教科書の検定を堂々と通過して、子供たちの元に届けられた、という事実に私は驚きを隠せない。
例えばこの単元を用いて、偏向した考えを持つ教師が『日本人の心性とは、どのようなものであると筆者は指摘しているか。漢字4字で書きなさい』などという問題を作成したら一体どうなるか。生徒たちは「 侵略思想
」と答えるしかないだろう」と批判したという。
私 :また 朝日対産経 かね。
池澤 氏は「『 日本人の心性 』というのは間違いだった。悲しいことながら、本当は『 人間の心性は 』と書くべきであった」としている。そして、 20 年以上前 にこの「 狩猟民の心 」を書いた時は、 世間の桃太郎イメージ を逆転できるという 自分のオリジナルな発見だと得意 になっていたという。
ところが、 福沢諭吉 が自分の子供のために書いた全文ひらがな書きの『 ひゞのおしへ 』に、 池澤 氏と全く同じように 桃太郎の行為を批判したもの があったという。
「 桃太郎のふるまいは『ただただ欲のための仕事にて、卑劣千万』なのだ 」と 諭吉 は言っているという。
A 氏 : 池澤 氏が書いたことはぜんぜんオリジナルではなかったというわけか。
私
:この寄稿で 池澤
氏は「教育というのは生徒の頭に 官製の思想
を注入することではない。そんなことは教師出身の義家さんは先刻ご承知のはず。
一つのテーマに対していかに 異論
を立てるか、 知的な反抗精神を養うのが教育の本義
だ。ぼくの 桃太郎論
を読んだ生徒が反発してくれればくれるだけ、ぼくは嬉しい」と締めている。