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私 : 2016年 が明け、 日本、そして世界は今年、どんな方向 に進むのか、記者が 識者 とともに考えるという この欄で、2人目 は、 牧師でNPO法人抱樸、ホームレス支援全国ネットワーク理事長、学生団体SELDs (シールズ)メンバーの奥田愛基さんの父でもある 奥田知志 氏だね。
A 氏 : 奥田氏 は、 一億総活躍というスローガン は結構だが、 活躍できるためには、 環境が必要 で、 格差が広がる中で「みんな活躍しましょう」 と言っても、 スタートラインが違う という
福島など被災地 も含め、 この「総活躍」に包摂されている かが気になるという。
私 : 奥田 氏が 、ホームレス支援を始めた80年代 は 日本の労働人口の約85%が正規雇用 だったが、 今やそれが6割に減り、非正規雇用 が4割 。
再就職 できたとしても 不安定な雇用が受け皿 となっている場合が多い。
この30年 で 社会が不安定 になった。
これは 景気の問題でなく構造の問題 だという。
非正規雇用 ではひとつの地域に長く暮らせず孤立しやすいが、 雇用や賃金の安定化など拡充すべき社会保障枠は細り 、 自己責任論や自助努力が今の政権で強調 されている。
A 氏 : 正規と非正規の平均給与には倍以上の差 があり 30代男性の場合、非正規の既婚率は正規の半分以下 。
その現実を問わぬまま、 子どもを産み育てましょうというのは無理 。
「 新3本の矢 」で「 介護離職ゼロ 」と言いつつ 肝心の介護報酬 を引き下げている が、これでよいのかと 奥田 氏 は指摘する。
私 : 一億総活躍 というようにスローガンは ことば だが、 実現してこそ意味を持つもの 。
また スローガン という強い光が当たると影が一層濃くなり、その部分が見えなくなる。 社会保障費の抑制や派遣法改定で生涯派遣の若者たちが登場する恐れがある中 で、 日替わりのようなスローガンに国民の目先を変えてごまかす ようでは困る。
影の部分 から スローガンを見直す必要 があるという。
A 氏 : アベノミクスの「3本の矢 」が どうなったか検証しないまま 、 「新3本の矢」 の スローガン が出てくる。
スローガン政治 が成立するのは、 国民の意思と記憶は継続しないと権力側が思い込んでいる証拠 だという。
私 : 奥田 氏は、 高成長への回帰だけを社会の価値 とせず、 低成長でも人口が1億人を切っても、みんなが生きたい、と言えるような社会が必要 という。