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私 : 斎藤 氏が、 取引所時代の最後の大仕事 になったのが、 企業統治の原則や経営指針を掲げた「コーポレートガバナンス・コード」の策定 だった。
株価 は 資本主義経済の活力をみる体温 で、 経済が再生し株価が上がるには上場会社の「稼ぐ力」をつける ことだと思い、 経営者 に動いてもらい、 事業モデルを変えて競争力を復活 させる、そのためには 株主の圧力や市場の評価、社外取締役 の監視 といった「 外の力」を活用することだ と考えたという。
しかし、最初、「 経営は社内がわかってないとできない。外の人を役員にしても機能するかわからない。監査役が機能している会社もある」という反対論 が多かった。
A 氏:社外取締役を義務付けようとして難航 したが、 追い風 が吹いた。
自民党 が政権に復帰した12年末の総選挙のマニフェスト に「 企業統治の強化 」を掲げていたのだ。
私:15年の株主総会から、上場企業は独立社外取締役
を2人以上選任するなどを掲げたガバナンス・コードが導入された。
経済界にも生産性や収益性が落ちている危機感 があった。
金融政策 で色々やるけれど株価も一時的に上がるだけ 。
結局は事業会社の経営に問題があるからだと認識されてきた 。
A 氏:「第3の矢 」だね。
日本のように会社共同体的なやり方 でやれるなら、それは理想だが、 厳しい国際競争では効率性に劣ると負けてしまう 。
銀行がグループ企業向け融資の面倒 をみたり、 経営陣に人を派遣 したりする 銀行によるガバナンス中心のシステム が 日本の生産性や利益率を悪くしている面 があり、 融資返済が第一でリスクのある新事業に慎重 になり、 逆に競争力がなくなった身内企業を支えたりするからだ。
私 : 米国 は 株主や従業員などの格差が拡大 し、 社会に亀裂が広がる課題 を抱えるが、 効率を求める冷たい経営の結果 、 GDP (国内総生産)は増え全体では豊かになっている 。
日本を代表する企業の大半がサラリーマン経営者 だ。
経営陣が自分の代に業績が落ちるのを恐れて利益をかさ上げした15年の東芝不正会計 事件 のようなことが起きるのをみるにつけ、 斎藤 氏は、 プロの経営者が少ない日本の弱さ を感じるという。
A 氏 ; シャープ や、 軽自動車の三菱自工やすずきの経営問題 もあるね。
私 : サラリーマン感覚のまま経営しているから保守的になるしリスクを怖がる 。
自分を引きあげてくれた先輩のやった範囲内 でしかやらず、 利益が出ない事業をやめるといった痛みを伴う決断は躊躇 しがちだ。
社内からでも経営のプロが育つ ように、 コーポレートガバンナンス・コードには後継者育成計画を作る ことを入れている。
可能性のある人材 に早くから責任をもたせ、 社外取締役が面接し議論しながら何年も前から経営者を育成することを盛り込んである。
経営者に現状を変えさせるには、社外の人や市場からの圧力が大事だ 。
市場は強欲だが、新しいものを生み出す力になる 。
氏は、 グローバル化 日本の経営力が全体として落ちていることを痛感している ようだね。
私
日本企業の内部留保が多い
のは、 多くのサラリーマン経営者が臆病になっているせい
なのだろうか。
これでは「 第3の矢
」はとばないね。..