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私 :昨日はブログで 中国の「元安」の問題 を取り上げたが、今朝の新聞によると中国についで、 次の経済大国として期待されるインドの貨幣「ルピー」が問題を起こしている ことが報じられているね。
A 氏 : 昨年11月8日夜 、 モディ首相 がテレビ演説し、 不正蓄財や偽造紙幣を根絶するため、最高額紙幣だった1千ルピー(約1700円)と500ルピー(約860円)の紙幣を翌9日午前0時で無効にすると宣言 したんだね。
先月末の期限までに旧札の9割以上は銀行を通じて回収 されたが、 新札の供給は遅れ 、 深刻な現金不足が続いており、廃貨の無効を求める訴訟が起こされ、 最高 裁 で係争中 。
私 :驚いたことに、 インドでは所得税 を払う人が人口の約2% にすぎず、 多くの庶民は課税対象になりにくい現金取引の世界で暮らす 。
「 ならば現金を無効にしてしまえ 」と モディ首相が昨年11月に強硬策 に打って出たわけだ。
成長の足を引っ張る「地下経済」の根絶を狙う巨額の「廃貨作戦 」だが、 大混乱を招いている という。
A 氏 :町工場や農家など 昔ながらの現金取引に頼る経済 は 途上国 に広く存在し、 政府が実態を把握できず、課税もできないため、「インフォーマル・セクター(「非公式部門」)」と呼ばれる 。
物やサービスの質は悪くても値段は安く、大量の雇用も生み出す低所得者層には不可欠な存在 だ。
インドの場合 、 GDPの23%に匹敵する という 世界銀行 の推計があり、 雇用の9割を占める とされる。
私 :一方、「 非公式部門 」では 労働法は無視 され、 雇用環境は悪く、汚職や不正蓄財、密売などの温床 にもなり、 所得税も、消費税のような間接税も払わないため、政府の財政を圧迫。
インドの人口約13億人のうち納税者は3千万人 に届かず、 財政赤字の原因となり、好調を維持する経済の不安要因 とみられてきた。
A 氏 : モディ氏 の 廃貨宣言 は 巨大な「非公式部門」に流通する現金を「ブラックマネー」と位置づけ 、 一気に「公式部門」に組み入れる試み だ。
無効化された旧札は総額15兆ルピー(約26兆円) で、 先月31日、テレビ演説でモディ氏 は、 ヒンドゥー教 の宗教用語 を用いて「 歴史的な浄化の儀式が進行中だ 」と強調した。
一方で 政府 は、 国民が新札で再び現金取引に依存することを警戒し、口座引き出し制限を維持し、透明性が高いカードや電子取引を国民に勧めている 。
私 : インド人でノーベル経済学賞を受賞したアマルティア・セン米ハーバード大教授 は、
モディ氏の廃貨宣言 は、経 済全体に打撃を与え、貧しい人ほど職を失い、ささやかな商売が難しくなっている と 評価 している。
キャッシュレス化 が正しいとしても、誰かにしわ寄せが行くことなく、 何年もかけて実現されるべきことだ という。
「 非公式部門 」は日本や米国にもまだ残っているが、それをなくすのが理想だとしても、「 ならば一晩でやってしまおう」というのはばかげており 、「 非公式部門」は経済の進歩の結果として解消されるもので、人々を脅してなくせるものではない と 教授 はいう。
いずれにせよ、 インドの経済成長 に悪影響を与えないことを期待したいね。