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私 : 昨年の 日産、スバルで「完成検査」を無資格者が行っている ことからはじまり、 神戸製鋼の検査データ改ざん があり、 高い品質で信頼を勝ち得てきたはずの「メイド・イン・ジャパン」の相次ぐ不祥事が問題 になったが、 これについてのマスコミ報道は記者のISO9001の不勉強 によるものばかりだった。
A 氏 : 昨年10月25日のこのブログ でもふれたが、当時、 神鋼のホームページでは「お詫びの言葉」がトップ にきていたが、 その前は、次のような項目が掲載されていた。
「 神戸製鋼グループでは、お客様にご満足いただける製品を提供するために、品質マネジメントシステムの国際規格『ISO9001』の認証を取得し、品質保証・品質管理への取り組みを行っております」 。
私 :それなのに、 JISという単語 は マスコミ にやたらに出て来るが、 「ISO9001」は登場しなかった。「ISO9001」に不勉強な記者の知識や記事のレベル も 日産、すばる、神戸製鋼の品質管理なみに低い のは 皮肉 だね。
私 :ちょっと引用が古いが、 先月、2月号の「文藝春秋」 で この 日産、スバル、神戸製鋼の品質偽装 について、 「大企業の品質偽装はトップの責任」というタイトル で、 日本科学技術連盟会長の坂根正弘氏の寄稿 が載っていたが、 これも「ISO9001」にふれていない。
当然、日本の品質管理の不勉強が目立つ。
A 氏 : すばるのHP にも「 当社の品質方針ならびにISO9001規格に基づいた品質マネジメントシステム(QMS)を構築し、円滑かつ効果的に運用 」とある。
日産もISO9001を認証していて、今回の偽装で認証を取り消されている。
私 : 「文藝春秋」2月号に「大企業の品質偽装はトップの責任」を寄稿した日本科学技術連盟会長の坂根正弘 氏は、 トップの意識改革が最重要として、昨年10月、「品質経営懇談会」を設立した という。
しかし、 ISO9001には「経営者責任」という要求事項 があり、 トップの高い品質意識を要求している。
これを知らないのだろうか。
ISO9001は1990年代に、日本の製造業、建設業に広まり、大企業から中小企業に至るまで、多くの企業が、認証するというブーム化した現象があった。
A 氏 :だから、今 更、「大企業の品質偽装はトップの責任」というのはおかしい ね。
筆者の坂根正弘 氏は コマツの出身 らしいが、 コマツも1990年代にISO9001を認証しているが、 これにふれないのはおかしいね。
私 :さらに、 坂根 氏は、 この問題解決にはトップが実行するビジネスモデルとしてPDCAを提唱 している。
PDCAとは P l a n ( 計画 ) 、D o (実施)、 Check (チェック)、 Action (行動)の順序 を示す。
坂根 氏は、 Action (行動)の結果、標準化( Standization )があるから、PDCAsと最後にsをつけるべきだと主張しているが、標準化は Action (行動)に含まれているのが初歩的な 常識。
このPDCAの基礎的な常識も欠如しているね。
A 氏 :ところで なんで、今頃、PDCAが出てくるんだね。
これは俺達が企業に入社した頃、品質管理教育で最初に徹底的に教えられた言葉 だよ。
PDCAは 戦後 、 日本に品質管理を教えた米国のデミング博士が言っていた言葉で、PDCAはデミング・サイクルと いっていた。
日本が戦後 、 製造業での品質が次第に向上 したのは デミング博士の指導の功績 だとして 1951年にデミング賞が創設 され、 トヨタ、日電、東芝、新日鉄、コマツなど多くの大小企業が受賞 している。
私 : 当然 、 ISO9001の規格もPDCAの考えにそっている。
これを坂根氏は、知らない
のだろうか。
また、 坂根
氏は、「 見える化
」を今頃、提唱しているが、これも 1950年代に日本車の品質向上に貢献したトヨタ生産方式の技法の一つとして多くの製造業では古くから常識。
今 回の日産、スバル、神戸製鋼の品質偽装問題
で、明らかになったのは、 敗戦後、米国のデミング博士にPDCAなどの品質管理を学び、製造業中心に品質向上に努力し、これにより1980年代に品質で世界を制覇し、さらに、1990年代には、ISO9001ブームがあったという日本の「品質管理の歴史」に無知な人が圧倒的に多い
ということだね。
「失われた20年」 というが 、 今 回の日産、スバル、神戸製鋼の品質偽装問題で、この20年で「日本経営の品質管理の歴史知識」に忘却による断絶があった ことが、 表面化 したことこそが問題だね。