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2009年06月23日
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いやはや、暑くなりました。暑さがあたりまえの沖縄では、1945年6月23日に沖縄戦が終結したことから沖縄慰霊の日であります。多くの尊い犠牲の元、今日の平和と繁栄を享受させていただいていることに感謝せずにいられません。


さてさて、平和な現在を謳歌するかのように、毎月、歌舞伎観劇に通っているわけでして、21日の日曜日には今月二度目の歌舞伎座でした。

昼夜連続の観劇って、以外と体力いるのですが、 昼の部 はすでに観たこともありまして、体力・気力を夜の部に温存して、気楽に流し観。

一世一代の予兵衛に限らず、歌舞伎俳優としても一生に一回だけの歌舞伎俳優デビューのお披露目があります。

松本金太郎と言うお名前なんですが、初代は、七代目幸四郎の長男であり成田屋へ養子に行った十一代目團十郎さんでありました。

そう考えると、幼名とは申しながらも何となく由緒あるものに育っているようであります。

歌舞伎俳優の家に生まれた男子は必然的に家の芸を継承して歌舞伎を代々伝えてゆく定めにあるようでして、これから長く厳しい修行が続くことでしょうけれど、俳優とともに観客の一人として初舞台を祝い、成長を見守ってゆくのも歌舞伎好きとしては楽しみであります。



夜の部を歌舞伎美人からお借りしながら記録しておきます。




一、門出祝寿連獅子(かどんでいおうことぶきれんじし)
四代目 松本金太郎 初舞台

童後に孫獅子の精 初舞台 金太郎
右近後に仔獅子の精     染五郎
左近後に親獅子の精     幸四郎
里の女     芝 雀
右近の妻     福 助
里の男     松 緑
樵人     高麗蔵

左近の妻     魁 春
大名某     梅 玉
村の長     吉右衛門

≪みどころ≫

大名(梅玉)のもとへ、左近(幸四郎)が妻(魁春)と、子息の右近(染五郎)、その妻(福助)、さらに孫の童(金太郎)を連れて現われます。そして左近一家は、村の長(吉右衛門)や、里の女(芝雀)や男(松緑)と、天竺清涼山で新たな獅子が誕生した吉祥を喜びあいます。一方、天竺清涼山で修行僧(友右衛門)が樵人(高麗蔵)と獅子について語りあうところ、親獅子(幸四郎)、仔獅子(染五郎)、孫獅子(金太郎)と三代の獅子の精が現われ、華やかに舞い遊ぶのでした。



幕開きから八丁八枚の長唄囃子連中に圧倒されました。それも里長(人間国宝)と文五郎親子、栄津三郎、傳左衛門などそうそうたる顔ぶれです。
四代目松本金太郎披露用に書きなおされた連獅子ですから、踊りの部分は短く、口上など披露の部分が大半。
大名役の梅玉さんが上手い事お話しを進めて行く役どころで、親戚の芝雀、友右衛門、松緑、吉右衛門ら勢揃いです。恒例のお手を拝借では、シャンシャンシャンと手を合わせさせていただきましたですよ。(お正月の古式顔寄せ手打ち式に続いてかな)
毛振りも後見の錦吾さんが身体を小さくして後ろから身体を支えたりしながらも、小さな金太郎くんの大きくゆったりながらもしっかりと足腰を踏ん張っての毛振りが拍手を浴びていました。祖父、父にあわせるのは無理ですけど、それぞれの年代を現すかのようで、これはこれで宜しいのではないでしょうか。



二、極付幡随長兵衛(ばんずいちょうべえ)  「公平法問諍」

幡随院長兵衛     吉右衛門
水野十郎左衛門     仁左衛門
坂田公平     歌 昇
御台柏の前     福 助
子分極楽十三     染五郎
子分雷重五郎     松 緑
子分神田弥吉     松 江
子分小仏小平     男女蔵
子分閻魔大助     亀 寿
子分瘡森団六     亀 鶴
子分地蔵三吉     種太郎
倅長松     玉太郎
伊予守頼義     児太郎
坂田金左衛門     由次郎
慢容上人     家 橘
渡辺綱九郎     友右衛門
出尻清兵衛     歌 六
近藤登之助     東 蔵
唐犬権兵衛     梅 玉
女房お時     芝 翫

≪みどころ≫
坂田公平(歌昇)が御台柏の前(福助)、伊予守頼義(児太郎)の御前で、慢容上人(家橘)に法問を挑む芝居が上演されている村山座。町奴の幡随院長兵衛(吉右衛門)は、旗本奴の水野十郎左衛門(仁左衛門)の家臣坂田金左衛門(由次郎)が騒ぐのでこれを打ち据えます。十郎左衛門と渡辺綱九郎(友右衛門)が長兵衛を呼び止めると、長兵衛の子分の極楽十三(染五郎)、雷重五郎(松緑)、神田弥吉(松江)が駆け出し、一触即発となりますが、長兵衛がその場を収めます。
 やがて十郎左衛門は長兵衛を宴に招きますが、弟分の唐犬権兵衛(梅玉)や、出尻清兵衛(歌六)などの子分(男女蔵・亀寿・亀鶴・種太郎)たちは何かの策略だと言い、その行く手を阻みます。しかし長兵衛は、女房のお時(芝翫)、一子長松(玉太郎)たちに別れを告げて、水野のもとへ向かいます。その長兵衛を十郎左衛門と近藤登之助(東蔵)が出迎えますが...。
 町奴と旗本奴の姿を生き生きと描いた黙阿弥の名作をお楽しみ下さい。

【ワンポイント観劇記】
この後の夜の部は、黙阿弥が二つ。どちらも、すでに一度観た事がありまして、自分的に再確認ってところであります。
町奴の幡随院長兵衛は、日本の侠客の元祖とも言われる実在の人物だそうです。
芝居の中では、水野の旗本奴と長兵衛の町奴の抗争は、ほとんど描かれていないから、村山座の芝居小屋でちょっと顔を会わせて、次の場面ではすでに長兵衛が水野に斬られに出向く場面になってしまう。
長兵衛はなんでこんなことぐらいでわざわざ斬られなければならないか、なぜ水野は長兵衛を呼び出してまで斬るのか――芝居じゃ、そこんとこ、さっぱりわかりません。
ものの本によると、「天下太平が続いて将軍の親衛隊である旗本は堕落して素行が悪くなり、旗本奴と呼ばれる集団を作って江戸の町で乱暴を働いていた。町奴と呼ばれていた侠客は町人と連帯感を持ち、旗本奴と争乱を起こしていた。長兵衛と水野の事件もその一つ」だとか。
このお芝居の題名には、幡随院の院の字が入っておりませんが、縁起を担いで割れない数字にする決まり事がありまして、幡随長兵衛と七文字になっているのであります。
でも、それは幡随院長兵衛のことだってことは江戸時代のことを知っている当時の庶民には分かってます。
明治14年初演時に無かったのだそうですが、十年後の再演時に村山座での「公平法問諍」の舞台が繰り広げられている場面が加えられ、大薩摩の裃は三枡の家紋ってことになってました。
それはさておきまして、水野に仁左衛門、女房お時に芝翫、唐犬権兵衛に梅玉など滅茶苦茶豪華な配役です。
長兵衛と水野の丁々発止に渡りあうところは、やはり吉・仁左の格による顔合わせがぴったりでした。
さらに今回の豪華配役は、長兵衛の子分、歌六、染五郎、松緑、松江、男女蔵、亀寿、亀鶴、種太郎たちにも及んでます。
水野家の腰元で芝のぶ、京蔵、諸士で、何とお久しぶりのたか志なども。(もっと使って欲しいな)
豪華配役のおかげで、長兵衛の仇役である水野ががっぷりとぶつかり合いまして、長兵衛の大きさみたいなものが十二分に感じ取れました。
御簾内から聞こえる竹本は葵太夫さんと宏太郎さん。
葵太夫さんもご自身のHPにて、
>「…ひとはいちでえ(と世話に言い、気を変えて)、なはまつでえのぉ(ここで時代に張り、ちょっと息を盗んで)ばんずいぃ(と少し抜いて下げて)ちょおぉぉ(と張り上げ)べえー」「はりまやあー!パチパチパチ…!」。もうたまりません。「ここが命の捨て時だぁ」とざっくり言い放す。かっこいいです。
と、語るのを忘れてしまいそうになるくらいだとか。(^_^)v
最後のお風呂場で長兵衛と水野の諸士が渡りあうのは柔術の組み手。
黙阿弥の作品は、いつものことながら、流れるような七五調の台詞が心地よいものでございます。

三、梅雨小袖昔八丈(つゆこそでむかしはちじょう)  髪結新三

髪結新三     幸四郎
弥太五郎源七   歌 六
手代忠七     福 助
下剃勝奴     染五郎
娘お熊     高麗蔵
下女お菊     宗之助
車力善八     錦 吾
後家お常     家 橘
家主女房おかく     萬次郎
家主長兵衛     彌十郎
加賀屋藤兵衛     彦三郎

≪みどころ≫
髪結新三(幸四郎)は名うての悪党で、白子屋の手代忠七(福助)に何かそそのかしています。白子屋では後家のお常(家橘)が娘のお熊(高麗蔵)の縁談を取りまとめ、加賀屋藤兵衛(彦三郎)が結納を持参したにもかかわらず、お熊は縁談を了承しません。実はお熊と忠七は恋仲で、車力の善八(錦吾)とその妹のお菊(宗之助)がお熊をなだめます。
 こうした事情を知る新三は、忠七を騙してお熊を誘拐します。これを新三が下剃の勝奴(染五郎)と喜ぶところ、顔役の弥太五郎源七(歌六)がお熊を取り戻しにやって来ますが、新三は源七を追い払います。そこで家主の女房おかく(萬次郎)は、お熊を連れ戻す役に夫の長兵衛(彌十郎)を勧め...。
 季節感溢れる黙阿弥の代表作を、華やかな顔ぶれで上演します。

【ワンポイント観劇記】
これも黙阿弥の作品。自分的には歌舞伎チャンネルで勘三郎さんと菊五郎さんを観てますし、舞台では幸四郎さんが二度目になります。
愛嬌が勝るか、小さいながらも悪さが勝るかでかなり違った印象ですね。
幸四郎さんは、どちらかと言うと大悪党の新三。前回よりも愛嬌が増してましたけどね。
下剃勝奴が誘拐してきた娘お熊を隠していた押入れの鍵は、あっけなく出してましたけど、懐でも袂でもなく、帯のあたりでしょうか。????
(どうやら、「そめいろ」でのネタばらしによれば、刻みタバコを入れるかますのようであります。腰にぶら下げてますね。)
そして、家主の可笑しなお金の分け方には大笑いしてしまいます。
ひとりひとりの役どころがしっかりと抑えられる顔合わせでしたから、それぞれの持ち味が発揮されていました。

さて、このお芝居の中で、昨年から時おり気になる上手い子役・松本錦成くんの高麗屋部屋子披露がありました。
胡蝶の舞踊も、昨年の国立劇場で回りの大人たち(明智小五郎など)を食った見事な演技などが思い出されますし、今回もご立派でありました。

こちらも、最後は降りしきる雨の中、弥太五郎源七が新三を待ち伏せして切りあいに。
チョンパ!!っと明るくなり、「これきり~」の切り口上で本日の打ち止めと相なりまする。
夜の部は、やけに拍手が大きかったでありまするが、でもなぁ~この場面の前が終って幕が閉まるとぞろぞろと帰ってゆくような人が目立って多いのには、閉口いたしました。





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最終更新日  2009年06月23日 21時09分38秒
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9月1日(日)~25日(水)新橋演舞場 九月大歌舞伎

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11月1日(金)~25日(月) 明治座 明治座 十一月花形歌舞伎

11月3日(日)~26日(火)国立劇場  11月歌舞伎公演

11月5日(火)~10日(日) 永楽館 永楽館歌舞伎

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12月1日(日)~25日(水) 歌舞伎座 十二月大歌舞伎

中村屋の定式幕(新橋演舞場にて)
新橋演舞場の中村屋の定式幕


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