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孤高の画家、田中一村を描いた映画「アダン」を見てきました。二年前くらいの公開でしたか?近所のミニシアターで公開されてたので、たまたま休みだったダンナにフタちゃんを頼んで見に行ったのです。実は昔、日曜美術館で偶然彼の特集を見てからこんな孤高の生き方を貫いた画家が、つい最近まで生きていたのかとビックリしたのを覚えていてずっと気にかけてた人でした。鹿児島で展覧会があったときに生絵も見て、その静謐さと激しさに感動したしのちに彼の評伝本も買って読んでみたりして…。映画は手放しでいい!とはいえない部分もありますが、なかなか見せてくれました。奄美で出会った少女「アダン」(アダンの木の精霊みたいなもの?)の存在だけは必要ないんじゃ?と、あまり納得いかなかったけど南国の緑に野性的な少女ってモチーフはめちゃくちゃ好きなものでつい自分のイメージで描いてしまいました(;^_^)(自分イメージなので似てはいませんけど)検索したら、アダン(少女役の)オーデションって在ったみたいですね。キャンペーンの一環だったのかな?どんど晴れの比嘉愛未さんもこれの特別賞で世に出たそうでビックリ!そして、なにより一村役の榎本孝明さんが凄かった歳を経るほど極端な赤貧生活で体は弱ってゆき、死の恐怖におののくリアルさとそれに反比例するような鬼気迫る絵への妄執を巧みに表現されていて演じるのを切望されただけあってさすがだなあ…と思いました。特に絵を描くシーンは真実味があり、ビジュアルで一村を見てるかのようでした。一村と対照的な友人画家、荒木の存在も良かったなあ。世俗的な成功を収め、その中でも一村の絵を認めいろいろ世話を焼くのですが、好意を決して受け入れない頑なな一村に最後は「腐って死ね!」と言い放ち、ついに袂を分かつあたりは胸が痛かったです。でも彼は、絵を注文どおり切り売りするうちに腐ったのは自分だった…と言い残して自殺。彼の死に怒りながらも涙を止められない一村。たぶんオリジナルエピソードでしょうけれどとっても一村の孤高性を表現するのに効果的な話で一村を献身的に支え続けたお姉さんのエピソードとともにこのあたりはめっちゃ泣けてしまいました。いい絵を描きたいと追求するのであれば寝食は忘れるし、人付き合いなどしてるヒマもない。人間としての自分は捨て、結局は奇人変人になるしかない、と語ってた画家がおりましたが本当にそうかも…、といろいろ考えさせられました。人間としての幸せの大部分を投げ打って絵に賭けながらも誰にも認めてもらえず貧窮し、素晴らしい絵も自宅の押入れで腐らせるまま「自分が何者かわからない」と語った一村と家庭も持ち一見幸せそうでありながら、絵においては志した道ながら納得いくものはついに描けずに死んでいった荒木。何が正しい道なのか?と疑問が絶えず浮かんできて困ります…。あの壮絶な生涯から生み出された一村の絵ひさしぶりに画集を引っ張り出して見てようかなあ?人気blogランキングへ
2007.10.13
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スペシャルでたまたまやっていたのを見たら主人公エリンの母親のソヨンが「幸せになりなさい」とエリンを指笛で助けて自らは襲われるあのシーンで「わあああああああーーーん!!」とフタちゃんが号泣!!本当にビックリしました。どうしたの?と聞くと「リンが、リンが~~~」と去年亡くなった猫のことを言う。ソヨンの死に、リンのことを思い出したのか。「おかあさんしんじゃった~!!リンみたいに帰ってこないの~?」とも泣くし・・・10分くらいしゃくりあげていたので私もオロオロしちゃいました。ホン君は?って感じでしたが(笑)しかし、三歳の子供でもあの場面の意味はわかるのですね。もちろん私も堪らなくって、フタちゃんと一緒にボロボロ泣きまくってしまったのですが。もう番組は終了したというのに、正月のこの一挙放送であっというまに親子ともども陥落しました。いやいやエリンって、おそるべきアニメですね・・・。
2010.01.01
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