全15件 (15件中 1-15件目)
1
【送料無料】リージェンシーの花嫁たち [ メアリ・バログ ]長編が読めない体調という時は、短編集がちょうどいい。基本的に短編集は苦手ではあるのだが。だいたい複数の作家による短編集は、その中で当たり外れがある気がする。まあ、もちろん、例外もある。【送料無料】めぐり逢う四季 [ ステファニー・ローレンス ]「めぐり逢う四季」は、4作家が10年後の再会をテーマにして競演した短編集だが、全て当たりだった。ステファニー・ローレンスはこの短編でRITA賞を獲ったほどだから、その水準の高さは言わずもがなだが。前置きが長くなった。「リージェンシーの花嫁たち」は、メアリ・バログ目当てに買ったのだが、ハズレのない短編集だった。メアリ・バログの書く輪廻転生の物語というのも、なかなか新鮮だった。そろそろ長編を頑張って読もうかな。【送料無料】罪人を召し出せ [ ヒラリー・マンテル ]でも、マンテルはもう少しリハビリをしないと読めそうにもないが。
2014.04.03
コメント(0)
【送料無料】拾われた1ペニーの花嫁 [ カーラ・ケリー ]いろいろな出版社から、カーラ・ケリーの翻訳本が出て嬉しい今日この頃・・・・・・比較的最近の作品で、作者はナポレオンの頃を好んで書いているらしいから、その中の1冊と言っていいだろう。夫が無実の罪で自殺、息子が病死、その後サリーは老婦人のコンパニオンとして生計を立てていた。やっと決まった仕事先に行くと雇い主は死亡しており、所持金はないも同然。途方にくれて紅茶を飲んでいると、便宜結婚の相手にすっぽかされた海軍提督チャールズ卿が声をかけてきた。便宜結婚を持ちかけられるも一度は断ったサリーだが、二度目の申し込みで受けることに決める。自分の夫のことを話さないままで・・・・・・サリーはその土地であった困っている人々を雇い、チャールズに快適な生活環境を与えるのだが、話さなかった夫の自殺の原因のために苦しめられることに。権力を持つもの相手では、正義はなされない。全てうまくいくわけではないのが、カーラ・ケリーの世界ではある。そんな世の中でも希望を与えてくれる小説なので、読後感は清々しい。もっと作品が翻訳されるといいのだが、さて?
2014.01.13
コメント(0)
【送料無料】奔放な誘惑 [ ステファニー・ローレンス ]いうなれば、美人四姉妹VS放蕩貴族(後見人を含む!)とでも言ったところだろうか。19世紀のロンドン、ある日、ニューヨークから帰国したばかりのトウィニング家の長女キャロラインは、後見人のトワイフォード公爵に社交界デビューについて相談に行った。ところが、公爵は思っていたような年配の御しやすい紳士ではなく、どうみても放蕩貴族。社交界で夫を見つけるためには、後見人の助力がかかせない。一方、公爵になったばかりのマックスは、キャロラインに一目惚れ。なんとしてでも、彼女を手に入れようとするのだが・・・・・・放蕩貴族達の思考だと恋人イコール妻にはならないので、夫を求めている四姉妹とはどこまでいっても平行線。アメリカの社交界でリハーサル(?)と重ねてきた四姉妹は、どんな罠からもスルリと抜けて、感情に流されることがない。このへん、なんだか清々しいくらいだった。作者によっては、4冊になってもおかしくない、この恋愛バトル。350ページにスッキリまとまっていて、面白かった。
2013.12.02
コメント(0)
【送料無料】隣人は切ない嘘をつく [ ローリー・フォスター ]新作らしい。翻訳ものは、最近書かれたものが出版されるわけでもないので、いちおう出版年を確認してから読む。これは、2012年だったので、まあ新作といってもいいだろう。それはさておき、ローリー・フォスターお得意のロマンチックサスペンスだ。古いアパートに住む地味な管理人スー・ミークス。本当の名前はペッパー・イェーツだが、わけあって2年ほど潜伏生活をしている。隣に越してきたセクシーな男性ローガンは、目立たないように暮らしているペッパーに、しきりにアプローチしてくる。ローガンは刑事で、ペッパーの素性は承知の上の行為だったのだが・・・・・・まあ、期待は裏切られない。関連作もあるようで、魅力的な脇役たちのその後が書かれているらしい。出版は決まっているようなので、楽しみに待つとしよう。
2013.11.29
コメント(0)
【送料無料】渚と吐息のコンチェルト [ ジェイン・A・クレンツ ]ジェイン・アン・クレンツは、好きな作家の一人だ。彼女の作品なら、どんな精神状態でも読めると思う。ハズレはないし、困ったときは、ジェイン・アン・クレンツと言ってもいいくらいだ。さて、今回の物語は、ロミオとジュリエットのような設定だ。祖父同士が天敵といっていいほどのいがみ合いをしているため、ハンナとレイフはお互いの存在は知っていても話したこともなかった。ある晩、偶然二人は出会う。初対面とは思えないほど語らい、そして別れた。その晩レイフのつきあっていた女性が死に、当然のように彼に疑いの目が向けられた。アリバイを証明したのは、ハンナ。このことは、二人をスキャンダルへと導いた。その後、二人は会うことはなかった。8年後、奇妙な遺言が届くまでは・・・・・・どうしても、物足りない感が拭えなかった。原因を考えると、両家の確執があまり伝わってこないせいだろう。恨みつらみというよりは、無関心といった程度の間柄にしか見えない。二人の恋にはそういう意味での障害はないし、どちらかというとミステリーの部分で命を狙われているほうが、大きな問題になっていたのだが。ロマンスもサスペンスもちょっと中途半端に思えた。まあ、肩の凝らない読み物としては、十分だったのだけれど。少し前の作品のようなので、最近のもののほうが断然好きだと再認識した。
2013.08.20
コメント(0)
【送料無料】公爵シルヴェスターの憂い [ ジョージェット・ヘイヤー ]うーん、面白い。期待に十分に答えてもらった感じだ。ジョージェット・ヘイヤーは、本当にストーリーテラーだと思う。一気読みしてしまった。物語は、公爵でもあるシルヴェスターが結婚することに決めたことから始める。28歳の傲慢な公爵は、自分が申し込めば誰でも受けいれると信じて疑わない。特に気に入った花嫁候補もいないことから母親に相談したところ、昔、親友の娘をあなたのいいなづけにしようかと思ったことがあると聞き、その女性に決定。その相手フィービに会いに行くと、なぜか彼女は幼馴染と逃げ出してしまい・・・・・シルヴェスターのは悪気はないし、今まで自分以外の人間に興味もなかったようなので、その言動は仕方がないかなと。19歳なのに良識のあるトムやフィービに触発され、人間味を増していく公爵は、なかなか魅力的でもある。物語は最後まで破綻がないし。もっと翻訳して欲しい作家の一人だ。
2013.07.23
コメント(0)
【送料無料】ジュリエットの胸騒ぎ [ サブリナ・ジェフリーズ ]シリーズ完結編。前作で駆け落ちのつもりだったのに、相手に騙され誘拐されたジュリエット。二年経って、その真相が明らかになる。ロンドンでは、あの駆け落ち事件から二年経った今、ジュリエットの醜聞が囁かれるようになった。ジュリエットと姉のロザリンド、そしてその夫のグリフはその噂の出所を追及するため、誘拐犯と目されるモーガン・プライスの後見人である男爵を訪ねることにした。男爵はモーガンその人に見えた。だが、男爵が言うには、モーガンは一卵性双生児の弟だという・・・・・物語自体は単純で、男爵がいつ自分の正体を認めるかにかかっている。ジュリエットと男爵の駆け引きで物語が成り立っているので、ちょっと期待はずれな点は否めない。まあ、大団円なのは間違いないのだが。
2013.04.15
コメント(0)
【送料無料】砂漠の君主 [ ダイアナ・パーマー ]初の文庫化らしい。これまでも、何回か出版されたようだが、最近は手に入らない本になっていた。読みたかったので嬉しかったのだが、久しぶりにダイアナ・パーマーを読んだので、ちょっとついていけなくなった。とにかく深く考えずに読むのが一番だ。グレッチェンは友達がシークの秘書に採用されたので、一緒に旅に出た。友達が義兄弟の怪我のためアメリカに戻らなくてはならなくなり、代わりに秘書の仕事をしてくれるように頼まれてしまう。友達が帰国した後も、旅の期間が残っていたので、知り合ったフィリップという男性と一緒に観光することに。実はフィリップこそが、秘書として働くことになっているシークとは知らずに・・・・・グレッチェンがとにかくとんでもない。後先考えず、まず動くタイプのようで、危険に自ら飛び込んでいく。フィリップも考えすぎて、人を信じないところがあるので、誤解が誤解を生み、問題が複雑化していくという感じだ。傭兵に大金持ちに君主、そして牧場という現実離れした物語世界で、陰謀や愛憎が繰り広げられる。とはいえダイアナ・パーマーなので、軽くてあっという間にかたがつく。それにしても旧作の登場人物のオンパレードだったので、その点はちょっと嬉しかった。個々の人物について、確認したくなるのだから、著者の思う壺なのかもしれないな。
2013.03.16
コメント(0)
【送料無料】ひと芝居 [ ジョージェット・ヘイヤー ]いわゆる入れ替わりものだ。もちろん、理由があってのこと。大柄なプルーデンスと小柄なロビン。そして、どこまでも怪しい二人の父親自称バラム子爵。女相続人レティシアを誘拐同然の駆け落ちから二人が救ったことから、物語は始まる。とにかく、子供たちに老紳士と呼ばれる父親が強烈だ。男女の入れ代わりなど、彼の個性にかすんでしまうくらい。プルーデンスとロビンが自分達の出自を知らないが故に、ゲームは父親の手のみに握られている。ジャコバイトの反乱が大きく影を落しているが、老紳士のゲームは彼の思い通りに進んでいく。いつも眠たそうな大きな紳士サー・アントニーがいい味を出していた。プルーデンスをいつも見守っている彼が、決闘を止めるために動いたところは、見せ場のひとつと言っていいと思う。懲りない老紳士が主役にしか見えない大団円ではあったが。
2013.01.27
コメント(0)
【送料無料】令嬢ヴェネシア [ ジョージェット・ヘイヤー ]うーん、面白い。畳み掛けるような展開ではなく、ゆったりと落ち着いた物語運び。ジョージェット・ヘイヤーといえば、騒々しいイメージがあったので、ちょっと意外だった。ヴェネシアは、気品と美貌を兼ね備えた女性だが、父親が社交界から遠ざけていたし、その死後は領地の管理と障害のある弟の世話で、結婚することもなく25歳になった。求婚者は2人いるが、どちらにも興味がない。ある日、隣の領主で醜聞まみれのダマレル卿と出会う。二人は意気投合し、親友のような関係になるが、世間の目は二人に厳しかった・・・・・不埒な男爵と呼ばれるダマレル卿に分別がありすぎて、紳士にしか思えなかった。田舎でのびのびと暮らすヴェネシアの生活は、ゆったりしていて読むほうも癒される。周囲の人々の個性がありすぎるので、小説の起伏はその辺で補われていたような気もする。古典といってもいいと思うが、全く古さを感じさせない素敵な小説だった。
2013.01.07
コメント(0)
【送料無料】お気に召さない求婚 [ サブリナ・ジェフリーズ ]一言で言うなら、復讐ものだ。本来なら伯爵になれたはずなのに、両親の婚姻を証明できなかったせいで、私生児として苦渋を味わうことになったグリフ。宿敵ともいえるスワンリー伯爵の招きを受け、スワンパークへとやってくる。グリフの目的は、両親の結婚を証明する書類。秘密裏にそれを探すため、部下のダニエルと入れ替わることにするのだが・・・・・とにかく、シェイクスピアの引用が多い。私は好きなので、楽しかったが、ここまで多いと嫌になる読者もいるかもしれない。グリフもロザリンドも自分の言葉のように使うのだから、恐れ入る。そのせいで、前半疲れを感じたことも事実だが。復讐ものだと、最後は愛か復讐か、選ぶことになる。まあ、愛を選ぶとわかってはいるが、エピローグまでは長かった。さて、ロザリンドの次はヘレナのようだ。「真夏の夜の夢」をどんなふうに料理するのか、楽しみだ。
2012.12.15
コメント(0)
【送料無料】地味秘書ジェーンの願いごと [ ヴィクトリア・ダール ]翻訳作品のタイトルが気になって仕方がない、今日この頃。地味子の秘密というケータイ小説は聞いたことがあるが、地味秘書とは・・・・・こちらもシリーズで、第3弾なのだが、前作からしか読んでいない。前作だけ読んでいれば十分だと思うが、前作のタイトルは「天才富豪とローリの真夏の約束」でこのタイトルもなんだかなあというのが正直なところだった。とても面白かったので、なんだかもったいない感じがしたものだ。さて、この地味秘書ジェーンさんだが、のっけから意外な展開で攻めてくる。前作での先入観があるからこその意外性だ。自分の人生を180度変えて生きてきた10年。それが、弟ジェシーの逮捕で思い出したくない過去が明るみに出ることになる。ジェーンも今は会社を経営しているチェイスも問題のある家族を抱えていて、嫌でも騒動に巻き込まれることになるのだが・・・・・家族とは本当にやっかいなものだと思わされた。自分の力で築き上げたものを、一瞬で失う可能性があるから尚更だ。チェイスは誠実で、揺るぎない。自分の家族とチェイスを本当の意味で受け入れるまでの物語なのだと思う。二作しか読んでいないが、ヴィクトリア・ダールのコンテンポラリーは、等身大なところがいい感じだ。
2012.12.13
コメント(0)
【送料無料】愛の陰影 [ ジョージェット・ヘイヤー ]これは、凄い小説だ。心理描写がほとんどないのに、一気に読ませる。ストレスを与えることもなく、それでいてカタルシスもあり、緩急自在の作者の筆は、最後まで手を抜かない。会話と人物と背景の描写だけで成り立っているとは、本当に驚きだ。復讐ものだが、そういう感じはあまりしない。どちらかというと、魂を病んでいた公爵の救済物語なのかもしれない。それにしても、レオニーの一途さはどんな杞憂も寄せ付けない。もしかすると、それが物語の一番の牽引役だったのかもしれないが。落ち着いて、もう一度、読んでみようと思った。
2012.10.15
コメント(0)
【送料無料】仮面伯爵、愛を忍ぶ [ キャンディス・キャンプ ]キャンディス・キャンプにはずれなしと聞いたことがある。6冊くらいしか読んだことがないが、確かに全部面白かった。この新刊も期待は、裏切られなかった。シリーズものの最終作だが、私は全部読んではいない。それでも、全く問題はなかった。伯爵夫人のレイチェルは、結婚して7年になるが、夫のマイケルとは、仮面夫婦。原因は、結婚式の2日前にレイチェルが、アンソニー・バークショーと駆け落ちしたせいだ。レイチェルは自分を責めてはいたが、暖かく穏やかなマイケルと夫婦らしくしたいと思うようになっていた。ある日、レイチェルは追いはぎにあい、なぜか夫への伝言を頼まれる。マイケルはごまかしたが、どうやら秘密があるようで・・・・・・設定がおもしろかった。お互い相手を思っているのに、こじれてしまって、どうしていいかわからないところまでいっている夫婦。どんな方法でうまくいくようになるのかと思いきや、一気読み間違いなしの展開。夫の秘密の仕事に元恋人の妻の不審死、夫の愛人騒動に、謎の事件の連続性。本当にうまい作家さんだと思った。
2012.08.30
コメント(0)
紅いドレスは涙に濡れて (MIRA文庫) / 原タイトル:REESE’S BRIDE (文庫) / キャット・マーティン/著 山本やよい/訳山本やよいさんが翻訳している本は、けっこう読んでいる。キャット・マーティンはロマンス作家だが、ほかの作品に三浦しおんさんがおすすめという帯があって、この作家に興味を持った。結果、この本は当たりだった。未婚のまま出産して自殺した姉の死に疑問を持ったコリー。子爵令嬢でありながら記者として活躍する彼女は、姉が住んでいた場所の近くにある伯爵邸の人間が子どもの父親ではないかと疑い、遠縁のものと装い、潜入。伯爵邸には、伯爵、伯爵の弟、その従弟、そして、腹違いの弟がいて、皆怪しい。コリーは伯爵のグレイに惹かれていくが、伯爵への疑惑はなかなか晴れない。この手の小説は、ヒーローとヒロインに好感が持てるかが大きな鍵だと思う。元軍人でインドなどを渡り歩いたヒーローは、実の父に虐げられた過去を持つ。ヒロインは、心優しく、聡明。それで、お約束の美男美女。申し分ないといった二人だ。ミステリーとしてみるとちょっと弱いが、ロマンス小説としては十分楽しめた
2012.05.16
コメント(0)
全15件 (15件中 1-15件目)
1