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ハヤカワ文庫 FT 533剣姫 グレイスリング/クリスティン・カショア/和爾桃子【RCP】ヤングアダルト関係のあまたの賞に輝く本作。評判がいいので読んだのだが、問題は三部作の一作目ということ。これが、ハヤカワ文庫でなければそのうち読めると思うところだが、そうはいかない可能性が頭を過ぎる。本作だけでも十分楽しめるのだが、続きがあると知れば、読みたくなるものだ。二作目も、賞をとっているようだし、翻訳してもらいたいものだ。物語は、7王国のミッドランズ国王の姪カ-ツァが主人公。賜とよばれる超人的な才能を持つが、それが殺しの賜だった故に、王の暗殺者としてその名を轟かしている。彼女には、秘密組織を作り弱者を助けるという裏の顔もあった。リーニッド国の王父が誘拐され、その陰謀を暴くのは、裏の顔だ。リーニッドの王子で賜持ちのポウと出会い、カーツァは自分の運命に立ち向かうことになる。少女の成長物語といえるかもしれない。国王の言われるがままに殺人を行ってきた少女が、その任務の是非を考えるようになる。この世界での賜は、権力者の武器になる能力ばかり。ポウがその能力を秘密にするのもうなづける。そもそもこの7王国。1冊読んだだけではわからない部分も多い。やっぱり、三部作全部翻訳してもらいたいものだな。
2012.12.16
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【送料無料】鷹とイリス [ 栗本薫 ]「グインサーガワールド」で物語の続きが始まっているらしいと知り、本編の再読を始めた。とはいえ、全部と言う気はないので、ナリスが決起する辺りから、前後行ったり来たりというなんともいい加減な読み方だ。50巻前後から始めたので、昔と違って、アルド・ナリスに拒否反応が起こっている。好きなキャラクターだったはずなのに、なんとも・・・・・・ナリスが好きでないと読み進められないので(死去するまでは)いいところも読まなくてはバランスがとれそうにない。さて、そのなかで、この「鷹とイリス」は好きな巻だ。この巻のリンダが謀略の中にあっても清々しいので救いがある。とはいえ、順番どおりに読んだほうが良さそうだ。
2012.10.29
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【送料無料】アレクシア女史、埃及で木乃伊と踊る [ ゲイル・キャリガー ]英国パラソル奇譚最終巻。なにをどうおさめるのか見当もつかないまま読み始めた。本筋の事件よりも、最終巻に相応しい決着があった。不死のものと人間との結婚につきものの問題だ。これがあまりにもあっさり解決していたので、拍子抜けしたくらいだが。事件のほうは、またしても過去の因縁がぐるぐるしていたが、前作よりは気にならなかった。それは、プルーデンスのおかげかもしれない。最終巻では、プルーデンスがどういう大人になるのか、全く見当がつかないままだった。ビフィがどんなアルファになるかも、未知数だし。吸血鬼女王になってしまったアイヴィとその家族の行く末も気になった。まだまだ創作の余地があるので、スピンオフなど出版されるのであれば、是非、読みたいものだ。
2012.10.11
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【送料無料】アレクシア女史、女王陛下の暗殺を憂う [ ゲイル・キャリガー ]シリーズ、第4弾。うーん、ちょっと飽きてきたかもしれない。内容に新しい要素がなくて、過去の出来事をぐるぐるしているのが、残念だった。基本的に、濃いキャラばかりなので、食傷気味になってきたような・・・・・・無事にアレクシアは出産したので、その娘に興味深々。スキン・ストーカーって一体なんなのか?娘プルーデンスが活躍(?)するであろう最終巻が発売されているので、そちらに期待するとしよう。
2012.09.28
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【送料無料】愛にふれた侯爵 [ リズ・カ-ライル ]ハヤカワ文庫で、このタイトル。ハヤカワにロマンスのレーベルがあったとは知らなかった私。ちょっと変わったテイストの本書は、単純に面白かった。舞台は、1848年のロンドン。フランス人の少佐だった父親を亡くし、母の故郷に戻り、裕福な商人の家庭教師となったグレイス。婚約するはずだった雇い主が何者かに殺害され、第一発見者の彼女は疑われる。助けてくれそうな知り合いと言えば、父親の部下だったウェルハム軍曹くらい。彼を探すべく、セント・ジェイムズ・ソサエティを訪ねたが、不在でしばらく戻らないという。たまたまそこにいたウェルハムの親友リヴェイン侯爵が、代わりに協力を申し出る。侯爵には、予知能力があり、警察も一目おいているほど。けれど、人に触れると嫌でも見えてしまうその力が、なぜかグレイスには使えない。それには、ちゃんとした理由があったのだが・・・・・・この本を面白くしているのは、金の十字架兄弟団という秘密結社とリヴェインの一風変わった出自。この結社には、リヴェイン以外にも霊能力を持っている人達がいて、このあたりの事情に興味を惹かれた。能力のせいで極端なほど人との接触を嫌っている侯爵の葛藤はかわいそうな気もしたが、グレイスの出現で突破口が見えたのは、救いと言えるかもしれない。なかなか味わい深い小説なのだが、タイトルやあらすじを読んだだけでは、全く見えてこないものばかりが目に付いた。案外そういう理由で、スルーしてしまっている本も多々あるのかもしれないな。
2012.08.16
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【送料無料】アレクシア女史、欧羅巴で騎士団と遭う [ ゲイル・キャリガー ]前作の幕切れで、妊娠が発覚したアレクシア。人狼の夫では妊娠するはずがないと浮気を疑われ、夫のマコン卿からも非難される始末。本人は身に覚えがないので、信じてくれる人達と共に、妊娠する証拠を探しにイタリアへ。吸血鬼たちには命を狙われ、研究者たちには標本として追いかけられ、相変わらずの絶体絶命のピンチに陥るが・・・・・・うーん、アレクシアは強い。魂がないからというわけでもなさそうだが、四面楚歌でもめげない姿勢は感動ものだ。それに引き換え、妻の不倫を疑い、ホルマリン(!)で酔いつぶれているマコン卿は、どこまでも情けない。今回は、アレクシアの父親とテンプル騎士団との関係が明らかになる。まあ、不倫疑惑が晴れて、ひとまず落ち着いた。一体どんな子どもが産まれるのか、とても楽しみだ。
2012.08.11
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【送料無料】アレクシア女史、飛行船で人狼城を訪う [ ゲイル・キャリガー ]こういう小説は、スチームパンクというらしい。いろいろなジャンルがあるものだ。そして、この2巻目だが、3巻目が出ていてよかったと思わされた。2巻目の幕切れが、とんでもないからだ。異界族の存在を受け入れた19世紀ロンドン。ヴィクトリア女王のもと影の議会の議長となったソウルレスのアレクシア・マコン。おりしもロンドンでは、異界族の力が失われ、人間となってしまう現象が起きていた。原因は、まるでわからない。しかし、ソウルレスの仕業と疑われ、アレクシアは真相解明に乗り出すことに・・・・・・なんだろう、この勢いは。この世界観を理解しながら、読み進めるので、正直なところ余裕がないのは事実だが。とにかく、物語を追いかけているうちに、一冊読了。途中でやめることができないのだから、困りもの。一難去ってまた一難とは、アレクシアの運命そのものだ。アレクシアの母親も妹たちも救いようがない俗物で、同情を禁じえない。マコン卿と結婚したら幸せになるのかと思いきや、人狼とソウルレスとの結婚は未知のものだったらしく、喜ぶべき事態が悪夢に変わる。ひとつだけ言えることは、2巻目を読むなら3巻目も一緒に購入するべき内容だということ。続けて読んで、一息つける気がする。全5部作だそうなので、しばらくはこの世界で楽しめそうだ。
2012.08.10
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【送料無料】アレクシア女史、倫敦で吸血鬼と戦う [ ゲイル・キャリガー ]いわゆるパラノーマルというジャンルになるのだろうか・・・・・・ヒストリカルだが、吸血鬼に人狼、異界族が当然のように生きている世界。ファンタジーは苦手なのだが、これは面白かった。アレクシアは、26歳のオールドミス。母親からは無視されているといってもいいほどだが、彼女は現状を楽しんでいる。なにしろ、ロンドンで唯一の反異界族のソウルレスで、その事実は家族すら知らない。BUR捜査官のマコン卿は、人狼で200歳(!)二人は会うたび口論になるが、お互いを認めてもいた。ある晩、パーティに出掛けたアレクシアは、吸血鬼と出会う。ソウルレスの事は吸血鬼界でも周知の事実なのに、彼はアレクシアを襲ってきて、彼女はパラソルで撃退する。吸血鬼は死に、それがとんでもない事件の始まりだった。まずその世界観に慣れるのに、しばし時間がかかった。女王のもと、異界族は統制され、秩序だった生活を送っている。ソウルレスは、吸血鬼も人狼もただの人間に変えてしまう力を持っている。唯一無二の人間なのに、結婚できないからと母親に邪険にされている設定は、なかなか風刺が効いている。シリーズものなので、続けて読んでみようかな。
2012.08.08
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