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英国の作家 フレデリック・マリアット
怪奇傑作・『人狼』。
わが国でも人気があるのか
さまざまな短編集に収録
されています。
詳細は、以前の拙日記もご参照ください。
↓
怪談・あやしい美女は白狼の化身?
児童文学者の令丈ヒロ子さんの再話で、
最新刊
が出たので
さっそく図書館で借りてきました😊。
怖い内容ですが
令丈ヒロ子さんの読みやすく明快な文章で、
引き込まれつつさくさく読めます。
講談社青い鳥文庫の『 血を吸う植物
』所収では、
解説に
「・・・おそろしい話ですが、
『雪女』に少し似ているようにも思われます」
とありましたが
(どちらも異種婚譚ですが、『雪女』のような悲しさはなく、
『人狼』では不条理な恐怖を感じてしまう😖😵💫)
令丈ヒロ子さんは、
「・・・感じがよくてステキな人と出会った、その人はとても優しくて
なにもかも自分にぴったり。でも、よく考えたら、相手が何者なのか
よく知らないしわからない。ぬきさしならなくなったときに、相手が
正体を見せ、本当の目的をあらわにする・・・世の中でそういうこわい話
は、よく聞きます」
「・・・SNSなどで知り合った、とんでもなく美しい人がみょうに優しく
してきたら、それは人狼かも? 一応は疑ってみたほうがいいかもしれませんね」
と後書きしておられます。
うーん、的確なたとえですね。現代の『人狼』は
投資詐欺? ロマンス詐欺? 推し活詐欺?(夢がないなあ😵)
あるいは「後妻業」や「パパ活」でも、
資産のみならず人の生命まで奪う奇怪な事件が、現実に起こっていますね😵💫。
「人」と「獣」は、追うものと追われるもの。
語り手クランツの父親が、狩りの獲物として白狼を追いながらも、
うつくしい白狼にどこか魅せられてもいる
・・・のは、なんとなくわかりますが、
魔性の白狼が、なぜクランツの父をすきになったのか
が、わかりません。
ロマンスではなく怪異譚なので、説明はいらないといえばそれまでだけど、
ネットを検索したなかで
(・・・クランツの父を恋するあまり美女に化身してまで
彼のもとに来たクリスチーナだったが、野生の本能に克てず
狼にもどってしまった)
との解釈もあり、首を捻りました。
はたしてそうなのかそうでないのか・・・
・・・父親が不慮の殺人を犯してしまったために呪われた一家
を、のこらず食べる(爆)目的で美女に変身して家族に潜入した
としたら、単純にこちらもとても怖いですね😅。((((;゚Д゚))))ガクガクブルブル
引き寄せられる物語の常で、
ほかの読者の感想も拝見したくて、サーフィンしました。
読書メーターより、 ここ
と こちら
。
「ハルツ山の狼」は語り手の父が殺人を犯し、ハルツ山へ逃亡していたということを忘れていたので別の意味で鳥肌が立ちました。契約を破ったり、殺すという罪はその応報を受けるまで付いて回るのでしょうか。
『美しき人狼』罪を犯し山奥に隠れ住む父と子供3人家族の前に現れた美女とその父。その美女は子供達の新しい母となるが…人狼も報いも容赦なくて恐ろしい。
[美しき人狼]海に出た2人の船乗り。クランツはフィリップに自分の不思議な子供時代の話をする。父と共に3人の子供たちは山で隠れ住んでいた。そこに現れた美しい女性クリスチーナは新しい母親になる・・・
『美しき人狼』の原作は初めて知りました。山で、三人の子どもと過ごす男が、自分と同じ境遇の父娘と親しくなり…。こちらは、本当にたちが悪いです。外見に騙されてはいけない。子供たちが最後まで可哀想。
『美しき人狼』も中々良かった。残された金貨が…切ない。
・・・まだまだ、読んだみなさまの多くの感想きいてみたいです😄。
読後感は良くないし、そもそもが怪談なのですが
奇妙にひきつけられますね。
『人狼』、ヴィジュアル化もぜひ観たい、
映画や海外ドラマになっていないかなあ😍
(ごぞんじのかたいらっしゃいましたら、ぜひ教えてください😁)。
アニメや人形劇でドラマ化しても、傑作になりそう
(・・・で、観たら怖くて夜中にお手洗いに行けなくなるかも😅)。
追記: 2017年に文豪・ 菊池寛
の未刊行の原稿で、
マリアットの『人狼』そっくりな怪奇小説
が発見
されたのだそうです。
もうびっくり😲。
発見された挿絵
も『人狼』のクライマックスシーンにそっくり。
菊池寛の「幻の作品」怪奇小説、自筆の原稿
菊池寛の幻の作品怪奇小説「妖妻記」の原稿見つかる
幻の怪奇小説「妖妻記」全文の自筆原稿を発見
・・・これはぜひ、青空文庫に
全文掲載お願いしたいです😍。
剽窃としたら・・・大正・昭和を代表する文豪
あの菊池寛ですらパクらずにいられなかったほど、
『人狼』が魅力的な作品という証明でもありましょうか🤔。
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