PR
カレンダー
コメント新着
購入履歴
キーワードサーチ
アスベスト、石綿ってご存知ですか?
理科の実験で石綿網って使った事があると思いますが・・・
又、私たち昭和の中期に生まれた者たちには小・中学校等の校舎の天井や
鉄骨の柱、梁などに吹き付けられてあった固い綿屑みたいなもので判ると思います。
(よく、ボールをぶつけたり、おもしろ半分に剥がしてみたりしたと思いますが・・・)
新聞やTVニュースにも5・6年前位(かな?)から薬害肝炎などの社会的人災問題と並んで注目されてきた事案・事件です。
特に注目をあびたのは耕運機で有名な某企業。
赤いトラクターでCMを流していたこの企業の建材工場(尼崎市神埼)
の従業員だけでなく、家族、近隣住民にまで被害が出ていたという社会災害。
アスベスト(石綿)被害とは・・・ 細かい(ミクロン単位)粒子で飛散したものが
肺の内壁に刺さり、10年以上経過(多くは20~40年くらい)してから発癌
する可能性の高いもので、初期症状としては咳や息切れ、発熱、倦怠感、
胸の痛みなど様々で、その後は悪性中皮腫(癌、肺がんとは区別されるらしい)に
変異しやすい。
一般的に事前情報(アスベストを扱う仕事などの勤務歴)を聞かされていない医師は、
胸水(肺の中に水が溜る)や胸膜(肺の壁)肥厚といったレントゲン結果を見ても気がつかない事が多く、初期の診断が難しい。
・・・ということは、
病名が確定した時には手遅れになっていることが多いのです。
この場で書くことに大きな躊躇がありますが、一般の肺がんと違っていきなり急変することが多いそうです。
事実、私の父は3年前の夏にちょっと階段をあがっても息切れが激しく、
毎年身体検査を受けていた病院で「肺に水が溜っている」「紹介する病院で詳しく診てもらいなさい」と言われてから緩やかな体力低下(老化程度)を経て、
昨年末から目に見えて衰弱してきました。
父の元職業は船舶の大手修理・整備会社の下請け会社に定年までの約30数年を現場勤務して、
定年後も同会社に嘱託で再勤務していました。作業内容の中にエンジン関係の分解整備があり、高温になる排気管やターボのタービン等に
断熱材として巻かれた石綿帯を剥がす内容が必然的に有りました。
その際に防護服や完全密閉のマスクなんてさせてもらえず
会社からの注意事項も簡易なマスクを着けるように・・・
程度らしい。
先のゴールデンウィークには父の故郷へ
最後となるであろう墓参りに家族皆で行ってきました。
不安はありましたが、
幸い食欲減退と吐き気も比較的がまんできる(寝込むほどでない)程度で
帰ってこれました。
帰阪後に疲れがでたのか、熱が下がらず救急車で入院しました。
本人は幸いなこと?に昔男でパソコンを使えず、余計な情報を目の当たりにすることなく
現在の入院も多少の不安を感じながらも、しかし残された時間が思っているよりずうっと
短いであろうことを知らずにすごしています。
このアスベスト被害は、父達のように限られた偶然の不幸ではなく、
我々のような石綿という存在を忘れかけている者たちにも、
今後「まさか」と思うくらい深刻な問題であることを
皆さんに知ってもらいたいと思い、アップさせていただきました。
職業職歴に拘わらず、港湾で石綿と知らずに荷役作業をした方達の服から
曝露(肺の内壁にアスベストが刺さる)した事務員や
古いビルの屋根裏で作業をした電気工事士やその作業着を洗う家族・・・
相当長期に経過した後に発症した方もおられます。
固い話ですが、すこしずつでも情報を発信していきたいと思っております。