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二人の保険(独身編)
印刷してから読むことをお勧めします。(ちと長くなるので)
【登場人物】
国仲亮太(主人公-24歳)
友野一郎(会社の同僚-24歳)
保科障太郎(セルフ生命の営業マン)
さてさて本編へ・・・
「なあ亮太、お前きのうのお昼休みに生命保険の営業の人と話してただろう、あれってなに?」
昼飯を食い終わって、昼休みの残り少ない時間を眠気と戦っている時に、同期入社の一郎が話しかけてきた。
「ああ、保科さんか。あの人はセルフ生命の営業の人。いや実は生命保険に加入しようと思ってさ。まあ一応社会人になったんだ
し、自分で責任持たないとと思ってさ」
3ヶ月前に大学時代の友人がバイクで事故ってしまい、お見舞いに行った時に入院費用で心配していた事が頭の中に残っていたのだ。
「実は俺はも考えてるんだよ。テレビでCMやっているあの保険会社にさ。なんせ日本で一番選ばれてるんだってよ」
正直驚いた。普段はそんな事に無頓着そうな一郎がすでに生命保険の加入を考えていた事が意外だった。
「で、亮太の保険ってどんな内容なんだよ」
「うん、とりあえずは医療保険から始めようかと思ってさ。で、一郎のやつはどんな内容なんだよ」
今日の昼間に話を聞いたばかりなので、他人の内容にも正直興味があって聞いてみた。
「俺のは入院一日目から1万円がでるんだって。それで手術の場合は10万円から40万円までの給付金がでるんだってよ」
内容を聞いてみると殆ど俺の内容と同じだった。
「じゃあ一郎の保険って、毎月の保険料はいくら」
「おれのやつは毎月3150円。で一生払い続ける終身払いってやつ。で、お前の保険は幾らなんだよ」
正直俺の保険料のほうが少し高かったので、あまり答えたくなかった。
「俺の保険料は毎月4870円なんだ、一郎の保険と較べると少し高いけどな。まあ年金貰ってる時まで支払いたくないんで60
歳までの支払いにしといたけどさ」
「へえ、60歳までなんだ。でもどっちがトータルでは安いんだろうな。亮太ちと電卓貸してくれよ」
面倒くさいと思ったけど、昨日の保険も決めかねていたので、少し興味がわき引き出しから電卓をとりだした。
「えっと、亮太のやつは毎月4870円だから1年間で58,440円だよな。それで60歳まで37年間支払うとして、216
万円だ」
一郎が計算してくれた金額を聞きながら結構高いと感じた。
「で、俺のやつは毎月3150円だから年間では37,800円だよな。で支払いは一生だろ。あれっ何年間で計算すりゃいいんだよこれ」
一郎からの質問で昨日営業の人が話しをしていたの思い出した。
「一郎、お前平均余命って聞いたことあるか」
「なにそれ」
「いやな~昨日の営業の保科さんが話してたんだけど、俺ら今24歳だろ。その24歳の人があと何年生きるかっていうのが平均余命なんだってさ。で俺達の場合は78.78歳が平均なんだって」
一郎が少し驚いたような顔をしていた。
「へ~、平均余命ってのは始めて聞いたな。まあいいや、じゃあとりあえず79歳で計算してみると56年間だろ、って事は
約211万円か。俺の方がやっぱ安いじゃん」
やっぱり一郎の保険の方がいいのかなと思いながら保科さんから貰った設計書を見ていると、死亡の場合という文字が飛びこんできた。
「あれっ、俺の保険って死んだ場合には100万円がでるんだって。一郎のはどうなんだっけ」
「えっ、俺の医療保険は死んだ場合はお金でないぜ。って事はお前の保険の方が支払いは少し高いけど、確実のお金は貰えるんだ」
少し勝ち誇った気分になった。
「そうだな、まあ216万円は払うけど、最後に100万円もどってくるんだもんな。って事はさ実質的な負担は116万円だろ。やっぱ俺はこの保険に決めるわ。ありがとな一郎」
こんな形で決める事になるとは思っていなかった。でも比較してみるのも悪くはない。
「ところで一郎さ~、おれ死んだ場合の保険も考えてんだけどどう思う」
「うん、実は俺もそれを考えてるんだよな~」
【続く】
--------------------------------------------------------------------------- 第2話 ---------------------------------------------------------------------------------
先日の一郎との会話がきっかけで、医療保険についてはセルフ生命の営業マンが作ってくれた医療保険に加入することに決めた。まあトータルで216万ほど保険料は払う計算にはなるが、死んだ場合には100万円の保障があるので、実質的には116万円の支払いとなる事が決定打だった。
「なあ亮太、こないだ話していた保険のことなんだけどさ~、お前どうした?」
「ああ死んだ場合の保険の事だろ。一応考えてはいるけど、その後何にもしてないよ」
先日一郎と医療保険の話をした際に、死んだ場合の保険についてもどうするか少しばかり話しをしていたのだった。
「そういう一郎こそどうした?」
「大日生命の木村さんって知ってる?」
一郎が言っている木村さんとは、よくお昼休みに会社に来ているセールスレディーの事だった。
「実は、その木村さんかにも保険の提案を受けてるんだ」
「へえ~、意外だな」
「なんで?」
「いやな~、こないだの医療保険の時もそうだったけど、一郎ってそんな事はあんまり関心なさそうだと思ってたからさ。正直ち
ょっと意外だったよ」
普段はちゃらんぽらんに見える一郎が、保険なんかに興味があるとは正直意外だったのである。
「で、どんな保険なんだよ」
「死んだ時と高度障害状態になった時には2千万円が出るんだってさ。それに交通事故なんかの不慮の事故で死んだ場合は3千万
円なんだって。それに、介護状態になった場合とか、成人病になった場合とか、骨折した場合とか、とにかくいろんな場合を想
定しても万全なんだってさ。完璧だろ」
一郎はそう言いながら、そのセールスレディからの提案書を自慢げに披露して見せた。その提案書を見ながら、また一郎に一歩先を
越されたような気分になっていた。
【続く】
--------------------------------------------------------------------------- 第3話 ---------------------------------------------------------------------------------------
一郎との話が終わった後、医療保険の契約のこともあったので、セルフ生命の営業担当の保科に電話を入れ、翌日の夕方に会社の近くの喫茶店で待ち合わせをすることにした。
当日、保険料の領収書に記入しながらセルフ生命の保科さんが質問してきた。
「ところで国仲さんは通販の医療保険とどっちにするか悩んでたんじゃありませんか。差し支えなければ、うちに決めて頂いた理由を教えいただけませんか」
一郎との会話を思い出しながらその質問に答えていた。
「実は友人と話してたんですけど、まあ確かに通販の医療保険の方が、払う保険料は若干安かったんですけど、保科さんのとこの医療保険は100万円の死亡保障が付いてるじゃないですか。だから病気とかで入院しなくてこの保険を使う機会がなくても、最後に死ぬ事を考えたら絶対に100万円貰えるし、って事は掛け捨てになる部分が少ないかなと思ったんです。」
「確かに国仲さんの仰るとおりですよね。結構今現在の保険料だけとかで決められるお客様も多いんですけど、実際には保障の内容もやはり重要なんですよ。」
そう言われて悪い気がしなかった。
「それと、これはこないだは言ってなかったんですけど、通販系の医療保険って、審査不要とか誰でも入れますっていうところに
惹かれるお客様も多いみたいなんですけど、でも入ったら必ず保険金が出るって訳でもありませんしね。」
保科さんの話を聞きながら、「???」っ文字が頭に浮かんだ。
「えっ、どうして保険金が出ないんですか」
「それはですね、過去の病歴とかを問わず契約はできるんですが、実際に入院して保険金の請求があった場合には、保険会社はその入院の原因が過去の病歴とかと関係が無いか調べるんです。仮の過去の病気と関連があった場合には、保険契約前に発生していたと看做されて、支払われないケースもあるんですよ。ですからちゃんと健康状態を告知して加入した方が安心なんです。」
「へ~、そうなんですか。そんな事って誰も教えてくれないですよ。」
「でも国仲さんは、過去に重い病気とかに掛かった事っておありですか」
中学から高校まで野球をやっていたが、病院に行った事といえば捻挫か風邪くらいのものだった。
「いえ病気とかは無いんですけど、実はこないだの会社の健康診断で中性脂肪の数字が高いって言われたんですけど」
「えっ、どれ位ありました」
俺の発した言葉で、さっと保科さんの顔が曇ったような気がした。
「確か160位だったと思います」
その言葉を聴きながら保科さんは鞄の中からファイルを取り出し、パラパラとページを捲っていた。その様子をみながらしまった余計なことを喋ったのかと思った。しばらくページを捲ったあと、目的のページを見つけたようだった。
「あったあった、えーと中性脂肪の数値の上限は150までなんでけど、でも国仲さんの場合は会社で毎年健康診断を受けられていますから、健康診断の時の結果表を添えて告知をしていただければ、医務の査定は緩和されますよ」
「医務の査定ってなんですか」
「保険会社って契約の時に、保険に加入する方の健康状態などを審査するんです。健康状態によっては、保険に入れないとか、保険料が割り増しになったりするんです。」
「俺のは大丈夫なんですかね」
「そうですね、健康診断の結果表がおありでしたら、この数値であれば問題ないと思いますよ。それに高血圧の方では保険に入れ
ないと思ってらっしゃるお客様も多いんですが、50歳を過ぎて血圧降下剤を服用されていても数値が高くなけでば大丈夫なん
ですよ。」
その後の保科さんの説明によると、全然健康診断を受けていない人よりも受けている人のほうが健康管理がされているので、それだ
けリスクが少なくなるそうだ。だから健康診断の結果表があれば、査定の基準が緩和されるらしい。いずれにしても次回会う時に契
約をすることにした。
「ところで保科さん、死んだ場合に保険金が出るやつってありますよね」
「はい保険会社ですから勿論ありますよ」
保科さんは少し笑いながら答えた。
「次回でいいんですけど、なんか提案書を作ってきて頂けませんか。」
「分かりました。でその保険に入る目的はなんですか」
「まーうちの親父も定年になったし、万一の場合の葬式代位は親に迷惑かけたくないなと思って」
「じゃあ目的はお葬式代の確保ですね。分かりました。じゃあ次回お伺いする際に持ってきます」
【続く】
--------------------------------------------------------------------------- 第4話 ---------------------------------------------------------------------------------------
一郎と話題にしていた医療保険については先週セルフ生命保険に加入手続きを行った。
そして週が明けた水曜日に営業担当の保科さんから、契約が成立したので保険証券と、頼んでおいた生命保険の提案書を届けたいと
の電話があった。
会社が退けた夕方にこないだと同じ喫茶店で待ち合わせるようにした。
約束の時間に5分ほど遅れて店に入るとすでに保科さんが来ていた。
二人ともコーヒーを注文したあと、保科さんが鞄の中から封筒をとりだした。
「国仲さん、これがこないだ申し込みされた医療保険の証券になります。」
証券っていうからもっと重々しいものなのかと想像していたが、実際には意外とちゃちい気がした。それに比べて保険証券を入れる
ケースの方が立派なように思えた。
「でもこないだ国仲さんには、健康診断の結果表があるんで医務査定は緩和されると思いますって言ってたんですけど、実際には
結構冷や冷やだったんですよ。」
「えっそうなんですか」
「ええ、実際には僕らも最終的な結果がでるまでは安心できませんからね。条件が付いて保険料が上がったりしたら申し訳ないで
すからね」
なんだか保険に入るってのも結構大変なんだなと思っていると、保科さんが封筒の中から透明のフォルダーを取り出した。
「あっ、それとこれこないだ国仲さんが仰っていた生命保険の提案書になります。」
机の上に置かれたフォルダーを開いてみると、細かい数字やグラフみたいなものが並んでいた。
正直内容が全然理解できなくて目がさまよっている状態だ。
「これだけ差し上げても分からないですよね」
さりげなく横から保科さん聞いてきた。
「内容についてご説明しますね。」
そりゃあ当たり前だろと思いながら頷いた。
「この保険は万一お亡くなりになった場合や高度障害状態になられた場合に500万円の保険金がお支払いされます。保険料のお
支払いは通常の定年退職を想定して60歳までのお支払いです。そして500万円の保障は一生です。」
「そして60歳で保険料のお支払いが終了したあとでも、500万円の保障は一生涯続きます。ですので90歳とか100歳の時
点でお亡くなりになられたとしても、お葬式の費用などで、残されたご家族に経済的なご負担をかける事はありません。」
「毎月の保険料は7,400円になります」
保科さんはそこまでを一気に説明すると黙って俺の顔を見つめてきた。でも俺の頭の中にはこないだの一郎が持っていた保険の内容が
頭に浮かんできた。
咄嗟に
「えっ、これだけですか?」
俺のその言葉を聞いた保科さんの顔が心もちニヤリとした感じがした。
【続く】
--------------------------------------------------------------------------- 第5話 ---------------------------------------------------------------------------------------
俺の少し驚いたような顔を見ながら保科さんが言った。
「そうです。シンプルでしょ」
確かにシンプルなのかもしれないが、一郎が提案を受けている内容とは比べるとあまりにも見劣りするような気がした。
「その500万円以外は何もないんですか」
思わず聞き返した。
「ハイ」
保科さんが自信満々に答えた。俺の頭の中には一郎が持っていた提案書の内容が浮かんでいた。
「こないだ友人の提案書を見せてもらったんですけど、そいつのやつは死んだら2000万円がでるらしいんですよ。それに事故
なんかで死んだ場合は3000万円。その他にも介護状態になった場合とか、成人病になった場合とか骨折した場合とか、いろんな保障が付いてたんですよ」
保障の中身を比較すると全然見劣るする気がした。
「それに比べると、なんか内容は薄いかな~と思うんですけど」
「なるほど、そういう事ですか。確かに保障の内容を比較すると見劣りするかもしれませんね。それにそういった内容の保険がや
はり多いですしね。」
保科さんはそう言うと、鞄の中からノートパソコンを取り出し、キーボードをカチャカチャとしだした。
「確かにうちでもそういった内容でお作りする事はできるんです。確かに日本で一番売られている保険の内容ですしね。でもデメ
リットとかもあるんですよ。」
そう言いながら暫くキーボードを叩き、そのうち画面を俺の方に向けてきた。
「じゃあ、僕が今までに見てきた保険のなかで、一番多いタイプを参考にしてご説明しますね。」
目に飛び込んできたのは、色分けされたグラフみたいなものだった。
「このグラフを見て頂きたいんですけど、これは保障の内容をグラフにしたものなんです。一番下のピンク色の線なんですが、こ
れは60歳までお金を払うんですけど、保障は一生涯でいつお亡くなりになっても200万円が用意されています。これは終身
保険っていいます。ですからグラフの長さも横にず~と長いでしょう。」
「それでこのピンクの上の青い四角い形をしたもの。これは死んだ場合には800万円がでる保障です。でも保障期間は15年間
だけ。ですから横の長さも短いですよね。これは定期保険特約って言います。」
「ま~電車の定期券と同じですね。期間が過ぎたら何も残りませんし、お金も戻ってきません。」
「その上の緑色のは、成人病になった場合とお亡くなりになった場合に100万円がでる特定疾病保障特約ですね。これも期間は
15年間。」
「その上の黄色が指定の介護状態になった場合に毎月5万円でる特約で15年間で合計900万円」
「で一番上の水色の部分が、不慮の事故なんかでお亡くなりになった場合に1000万円がでる災害特約です。これで合計300
0万円」
「国仲さん、これをご覧になってどう思いますか?」
ノートパソコンを見ながら気づいた点があった。
「保科さん、これって一番下の終身保険っていうやつの200万円以外は全部15年間だけじゃないですか」
保科さんは俺の言葉を聞きながら軽く頷きながら言った。
「そうなんです15年間だけなんです。もし39歳の時点で国仲さんに奥様とお子様がいらっしゃった場合で、この保障が無くな
るとしたらどう思います」
保科さんから質問され、39歳の時点だと恐らく子供もまだ学校に行っているだろうし、一番お金が必要な時期なんだろうと思った。
「まだ結婚しいないんではっきりとは分からないんですけど、多分その頃だと子供もまだ学校に通っているし、この保障が無くな
ってしまうと困ると思うんですけど」
「そうですよね。でもね国仲さん、この特約は実は60歳までは更新することができるんです。ですからこの特約は15年後の
39歳の時点で保障が無くなるって事は実際はない場合が多いんですよ。」
その言葉を聞きながらデメリットが何なのか理解できないでいた。
「でもね国仲さん、問題は別の所にあるんですよ」
保科さんままたニコリとしながらつぶやいた。
【続く】
--------------------------------------------------------------------------- 第6話 ---------------------------------------------------------------------------------------
「あの、保科さんこれのどこに問題があるんですか。内容も充実してるし問題ないと思うんですけど」
保障の内容は充実しているし、保障の期間についても問題なないと思うのだが、保科さんは問題があると言うのだ。
「そうですね~、確かに保障の内容とか、保障の期間とかは全然問題ないと思います。でもね国仲さんここが問題なんです。」
保科さんが指差した一番下のところには、保険料の推移と書いてある。
「あのですね、このような更新型タイプの生命保険は、新しく更新の時期になると、その時の年齢で保険料が再計算されるんです。
ですから年齢が上がると保険料も高くなるんです。」
「このモデルケースですと最初の契約時では7,839円の保険料なんですけど、39歳の更新時点では12,328円になるん
です。でも保障の期間が15年ですから今度は54歳の時にまた更新の時期ですよね」
そのページに書かれている数字を見てみると、54歳からの保険料は23,829円と書かれていた。
「えっ、こんなに上がるんですか。」
最初の保険料と比べると3倍近くも値上がりしてしまう仕組みを聞いてホントにびっくりした。
「でもこのケースはまだ安い方なんです。僕が拝見したものでは5万円以上になるケースも珍しくないですね。」
「でもね国仲さん、これだけじゃ済まないんですよ」
【続く】
--------------------------------------------------------------------------- 第7話 ---------------------------------------------------------------------------------------
「このモデルケースですと死亡した場合の高額な保障や介護などの特約は60歳までは更新できるんですが、60歳以降は更新で
きないんです。」
60歳までは更新できるのに、それ以上はできないという理由がわからなかった。
「どうしてですか」
思わず保科さんに聞き返した。
「この契約の形態ですと、メインの契約は200万円の終身保険になります。このメインの契約の事を主契約って言うんです。」
「この場合は主契約については60歳まで毎月保険料を払うことになるんですが、それを払い込み期間っていいます。」
「でこの主契約に特約で付けられているいろんな保障は、その主契約の払い込み期間を超えて延長することができなんですよ。」
保科さんの説明を聞きながら、少しづつ問題点が見えてきたような気がした。
「という事はですよ保科さん、60歳以降で死んじゃうと200万円の保障しか貰えないんですか」
「そうなんです。最後のお葬式代を賄うくらいですかね。」
まあ最後の葬式位ちゃんと賄えれば問題はないかと思ったが、一体幾らあれば足りるのだろうか。
「でも200万円でお葬式代って足りるんですか」
「正直足りないかもしれませんね。
メモリアルアートの大野屋さん
のホームページで見てみたんですけど、東京、埼玉、神奈川の平均では249万円なんだそうです。」
なんだか人生最後のセレモニーっても意外とお金が掛かるものなんだ。
「意外と掛かるもんなんですね。」
「そうですね、でもその249万円にはお墓の部分は含まれていないそうです」
「えっ、じゃあもっと掛かるんですか。ちなみに幾らくらいかかるんですか」
「そうですね~、おそらくピンからキリだと思いますが、こないだ新聞に挟まれていた広告で安いかな~と思ったので140万ぐらいでしたね。」
「って事は400万円位掛かるんですか。じゃあこの保険の200万円じゃ足りないじゃないですか」
「そうかもしれませんね。でも国仲さん問題はそこだけじゃないんですよ。」
なんだか問題だらけで聞くのも嫌になってきた。
「先ほどこの保険では、60歳を超えると特約で付いている保障は更新できないって言ったんですが、もしこの時点で医療保障も
無くなるとするとどう思われますか」
「えっ、医療保障もですか。テレビなんかでは一生の保障と言われてるんで、やっぱり無くなると困ると思うんですけど」
「そうですよね、一生涯の医療費のうち8割近くが65歳以上で使われるって言われていますから、60歳の時点で無くなると困
りますよね。」
「でも大丈夫なんですよ。実はこの医療保障だけはひとつの条件さえクリアすれば、80歳までとかに伸ばすことができるんです。
その条件ってどんな条件か分かりますか」
この前申し込んだ医療保険の時に健康状態について聞かれた事が頭に蘇ってきたので、保科さんの顔を見ながら得意げに答えた。
「その条件は健康であることが条件なんじゃないですか。だって保険に入る時は健康じゃなきゃ入れないって保科さんも言って
ましたしね」
「いい線ですね~、でも残念ながら不正解です。60歳の時点で入院していても、そのたった一つの条件さえクリアすれば80歳
まで延長できるんですよ」
もともと保険に関する知識なんか全然無いに等しい俺にとっては、その条件についての答えは頭に浮かんでこなかった。
「保科さん全然わかりませんよ。なんなんですか条件って」
「実は60歳の時点で、80歳までの医療保障の保険料を一括してお支払い下さいっていう条件なんです。保険会社によっては年
払いが可能なところもありますけどね」
さっきの説明では年齢があがると保険料も上がるという説明だった。こないだ加入したばっかりの医療保険は24歳の時点で4,87
0円だったが、60歳時点では幾らになるか見当も付かないし、まして一括となると想像もできなかった。
「一括って幾らぐらい払うんですか」
「このケースで試算してみると約197万円ですね」
保科さんの言葉を聞いて、思わず絶句しそうになってしまった。
「え~、そんなに払うんですか」
「そうなんですよ。折角退職金を貰ったのに、そこから200万円近いお金が必要になるんですよ。まーこのケースで総額が72
0万円位ですけど、更新期間が10年の場合にはもっとお金を支払うんですよ」
その説明を聞きながら、テレビコマーシャルでやっている「よ~く考えよう、お金は大事だよ~♪♪」のメロディーが頭の中で鳴っていた。
【続く】
--------------------------------------------------------------------------- 第3話 ---------------------------------------------------------------------------------------
保科さんの説明を聞いて、一口に保険といっても内容によっては払うお金も全然違うし、必要な時にちゃんとした保障が必要なんだという事が理解できた。
「ところで国仲さん、国仲さんがこの保険に加入される目的をもう一度お聞きしたいのですが」
保科さんが提案書を開きながら聞いてきた。
「前にもお話したんですけど、、親父も定年になっちゃったし俺もこうやって社会人になったので、
自分の葬式代くらいは親に面倒かけたくないなと思ったんです。」
「という事は国仲さんご自身のお葬式代くらい賄えればいいんですよね」
保科さんの問いに軽く返事をしながら頷いた。
「国仲さん、この保険は
終身保険
を使っています。
ですから一生500万円の保障がありますので、お葬式代でご家族にご迷惑がかかることはないと思います。」
「それに、終身保険は貯蓄性も非常に高い保険なんです。ちょっとこのページをご覧いただけますか」
開かれたページには色のついた折れ線グラフのようなものが載っていた。
「この終身保険は、積立利率変動型終身保険っていう商品なんです。」
ページに印刷されていた商品名には、やたら長そうな商品名が書かれていた。
「なんですかそれ」
「我々保険会社は、お客様からお預かりした保険料から、経費とか他の人の保険金支払いに充てた分を除いたお金を将来のお支
払いのため積立てるんです。」
「その積立てているお金もただ積立てるのではなくて、運用しながら積立するんです。で今現在の運用利率は2%なんです。」
「このグラフで見ると、青い線がお支払い頂いた保険料で、赤い線は2%で積み立てた場合の貯まっているお金の線ですね。」
グラフを注意深く見てみると、ある時点で貯まっているお金の赤い線が払ったお金を表す青い線を上回っていた。
「という事は60歳の時点では払った保険料よりも貯まったお金の方が多いって事ですか」
「そうですね、60歳の時点では319万円のお支払い総額になりますが、貯まっているお金は2%の利率でも約351万円が
貯まっています。黄緑色の線は3%で積み立てた場合なんですが、この場合は60歳時点で455万円ですね。」
でも最近の経済状態なんかを考えると、そんなにいい条件で運用できるのかという疑問が湧いた。
「でも2%を下回ったら、貯まっているお金のそんなには無いっていう事ですよね」
「いえ、この2%は最低保障がされているんですよ。あと保険の利点としては、60歳以降とかに貯まったお金を一部解約して
老後の資金に足しとして使うことも可能ですし、年金タイプの保険に変更する事もできるんですよ。」
その説明を聞いて60歳までに319万円を支払っても、少なくとも500万円の保障か若しくは351万円が貯まっているなら悪くないと思った。いま現在もきちんと貯金をしている訳ではないの、これで貯まるのならそれもいいかとなと思った。
「でもね国仲さん、もっと安く作れる保険もあるんですよ」
【続く】
--------------------------------------------------------------------------- 最終話 ---------------------------------------------------------------------------------------
定年退職を迎えた親父に負担を掛けないためにも、自分の葬式代くらいは生命保険で確保しようと思い、セルフ生命保険の保科さんにプランを作ってもらた。
同じ頃の同期入社の友野一郎も別の保険会社でプランを作ってもらっていたが、保障内容や種類によっては、実際の負担額に大きな差がでることが理解できた。
俺が作ってもらったプランは終身保険だけのプランで、60歳までに319万円を支払っても、少なくとも500万円の保障か若しくは351万円が貯まっている内容だった。
でも保科さんが言うには保険料をもっと安くする方法があると言うのだ。
「保科さん、同じ内容でもっと安くできるんですか」
保科さんは俺の問いかけに対して鞄の中から別の資料を取り出した。
「はいできます。同じ終身保険でも、この変額終身保険だと毎月の保険料がもっと安くできるんです。」
保科さんが開いて見せたページには、今度は蛇みたいな曲線が描かれていた。
「国仲さん、この変額終身保険を一言で簡単に言うと投資信託に500万円の死亡保障がついたような商品なんです。」
「契約する際に幾つかのファンドの中から、組み合わせるファンドを選んで頂き、お支払い頂く保険料を運用して頂くようなイメ
ージになります。」
「でも保科さん、投資信託って事は運用次第では元本割れすることもあるんじゃないですか。元本割れしちゃったら肝心な葬式代
が足りなくなるかもしれないって事ですよね。それじゃ保険の意味合いが無くなるんじゃないですか。」
投資信託については、新聞の記事などで目にした事はあったのだが、正直あまりいいイメージを持っていなかった。
「そう思われますよね。でもこの変額保険のいいところはたとえ運用実績がマイナスになったとしても、契約の時に決めて頂いた
500万円は基本保険金として、最低保障されているんですよ。」
「ですからお亡くなりになったり、高度障害状態になった場合は確実の500万円の保険金が受け取れるんです。」
「それと、運用実績がプラスになった場合には、この水色の部分が500万円にプラスされる仕組みなんです。」
保科さんの説明を聞いていると、運用実績が悪くても500万円は保障されるし、逆に運用実績が良ければプラスアルファが付いてく
るので、全然悪くないように思えた。
「これって保険料は毎月幾らなんですか。」
「はい、この変額終身保険ですと毎月の保険料は4,315円ですね」
最初に説明を受けた積立利率変動型終身保険だと、毎月の保険料は7,300円だった。それに比べると2,985円も安い。
この変額終身保険だと60歳までの総支払い額は186万円で、さっきの積立利率変動型終身保険よりも129万円も安い計算になる。
「保科さん、断然これの方が安くていいじゃないですか」
「そうですね、国仲さんの仰るとおりだと思います。まあこの変額終身保険のデメリットをあげるとすれば、貯蓄部分に関してで
すかね。」
保科さんはそう言いながら次のページを開いて見せた
「先ほどの積立利率変動型終身保険は、解約返戻金の運用利率については2%の最低保障がありますけれども、この変額終身保険
では解約返戻金については最低保証がありません。」
「仮に0%の運用が続くと、76歳の時点で貯まっているお金はまったくありません。逆に7%の運用が維持できるとすると76
歳時点では約1,100万円のお金が貯まる事になります。ですから投資信託の仕組みはここに反映されてきます。」
これまでの保科さんの説明を聞いて、変額終身保険に加入する事に決めた。申し込みについては翌週の火曜日にする事にして喫茶店を
後にした。
翌日、昼休みに昼飯を食いなが同期の友野一郎と話をした。
「なあ一郎、こないだ話していた保険の件だけどさ、お前どうした?」
「ああ、あれなら医療保険も含めて大日生命の木村さんとこにお願いしたよ。だってディズニーランドのチケットもくれるって言
うしさ。どうせ保険なんかどこも同じだろうしさ。」
「そうか、でもお前の保険って更新するタイプなんだろ」
「そういえばそんな事いってたかもね、なんで?」
「俺もセルフ生命の人に頼んで、一郎のやつと同じようなやつにしてもらおうと思ったんだけど、更新の度に保険料が上がるしさ」
「えっマジ?」
「一郎お前聞いてないの?」
「う~ん聞いたかも。でもどれ位あがんの?」
「最初は7800円位で、次が12300円位で、最後が23,800円位だったかな。それに60歳に時に医療保障分として
200万円位払わなきゃならないし。」
俺の話を聞きながら、食事をしていた一郎の口が止まっていた。
「総額で611万位だってさ」
「じゃあ亮太はどうしたんだよ」
「俺は変額終身保険ってやつで一生500万円の保障ってのにした」
「じゃあ亮太のやつは幾ら払うんだよ?」
「毎月4,130円で、総額で186万円かな」
「ええ~400万円以上も差があるのかよ。
BMWが買えちゃうじゃん
久々にめちゃくちゃ美味しい昼飯だった。
【終わり】
次回は独身編に続いて、新婚編へと展開してまいります。
お楽しみに~。
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