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なんと無駄な時間を過ごしたのか。
無意義で無価値で時間だけが前へ進んでいく日だった。
これは後悔や不安ではなく、自分の無気力さにただただ呆然としているのだ。
故にただ淡々と時間のみ流れていったことを思い返しているのである。
無気力は死である。その人間の可能性を喰う。可能性無き生命は生ではない。
ただそこに在るだけである。
今日のおれは死であった。重い体が布団の上に置いてあった。
しかしおれは悔いてはいない。堕落を良しとし、開き直ったからといった一面もあるが、
どちらかと言えば、夢に逃避し続けたというのが正しい。
その夢はおれに喜びや幸せ、快感をもたらしたかといったら、
そうでもなかった。
時間分の見返りはなかった。
むしろ激しいだるさや頭痛が残る。重く苦しい贈り物だ。
本当は後悔している、と思いたい。
でも今はただ靄の掛かる疲れきった夢心地の頭で、
夢ではなく現実を見ているのである。
そういえば月が赤かった。
さてまた寝る時間だ。