よく社員の人には,「人生一回きりなんだから,公私を分けたりせずに仕事を通じて自己鍛錬をしていった方が,効率もよく結果も良い」と言っている.
経営者の場合も同じで,それどころか自分はベストを尽くしていても,「会社の失敗=個人の失敗」ということさえある.
とは言っても,「公私混同」は「自分が出来る貢献」についてはその通りだが,「自分が受けるメリット」については当てはまらない.
もともと個人で会社を始めて,貢献もメリットも個人も会社もないという創業者の場合は難しい.個人の生活のために始めた事業だから,会社が生み出す収益を「給与」という形で受け取るか,「経費」で使うか,「会社」という形で貯金しておくかは単なる便宜上の違いに過ぎないという感覚だ.
個人事業から,一人でも従業員を雇うとそれが違ってくる.「受けるメリット」については「公私」がしっかりと区別されていないといけないと思う.稲盛さんが言っているが,「自分の家族もまだ裕福でないのに,何で他人の社員の生活を苦しい時も保証しないといけないのか?」と悩んだそうだ.結局は,「経営者とはそういうもの」ということで納得し,京セラの社是の中に,「従業員の物心両面の充実を図る」という文言を入れている.
会社にも,「私」から「公」に変わる瞬間がある.上場していまいとしているならなお更,貢献では公私を分けない,メリットは公私を分けるという一見「損な生き方」が求められているのが宿命だと思う.
盛和塾生のブックオフ会長辞任のニュースを見て思ったことでした.ちょっとかわいそうだけど.
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