組織は,「人生をうずめてそれに没頭している人」がいるかどうかにかかっている.そして中小企業などの小さな組織では大抵はそれは経営者の役割だ.
適当に優秀と思われる人たちを雇って,「君たち,適当に頑張ってやっておいてくれ」と言って終わりなら,その会社はぜんぜん駄目だ.リーダーが人生を賭けて,人生をそこにうずめてやる決心とこだわりを見せないと,周りの誰も本当には真剣に仕事をしようとはしない.リーダーが適当だと,そこにいる人もみな適当に仕事を流してしまうものだ.稲盛さんがよく「率先垂範」と言っているのは,おそらくこのことだと思う.
普通の人は,周りの流れや慣習に従ってなるべく摩擦や過度に目立ってしまうのを避けるのが当たり前だ.誰も「変なやつ」とは思われたくないし,人を叱ったりするのも,モチベーションが下がってしまった人にあえて励ましたりするのも面倒くさくてやらないものだ.
でもその状態で誰かが真剣に,「それではいけない」,「あなたのここが悪いから直して欲しい」と言わないと,組織全体がおかしくなる.こうした周りの流れに従わない「変人」がいないと「変」になるのが組織だとも言える.
「人生をうずめる」には,決心以前にそれが好きで好きでたまらないと思える「感情」が必要だ.経営者がそういう代え難い「感情」を持ち,人生をうずめ,組織の中で「変人」になっていくことが組織の成長につながるのだろうと思う.
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