せんだって日記

せんだって日記

2005.01.29
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 せんだって、ちんすこうをいただいた。以下ちんすこうは「ちんsこう」と表記する。理由は省エネ以外のなにものでもない。

 廊下を歩いていたら、オレのことを意識しているとオレが思っている女の子と出会った。
 「あ、センセ、これあげる」と差しだしたその白魚の手のような手に握られていたものこそ、薄黄色いちんsこうであった。
 デパ地下の物産展的なところで求めたものらしい。食べ飽きたのか腹一杯なのか、ダイレクトな告白なのかは知る由もないが、とにかく女の子からちんsこうをいただいたことは特筆すべき事項である。

 さほど腹も減っておらず、間食を好まないオレは、教壇に無造作に置いておいた。後で食べるつもりだ。

 講義をつつがなく終えて帰り支度をしていると、オレに特別な感情を抱いているとオレが思い込んでいる女の子がオレに比喩的に擦り寄ってきた。
 ちなみにこのクラスの女の子率は約半分で、その女の子すべてがオレになにか甘く切ない感情を抱いているとオレは判断している。

 さて、その擦り寄ってきた女の子はにっこりと媚びた笑みを浮かべ「センセ、ちんsこうちょーだい」と言い放った。ンだよ、菓子目当てかよ。
 その言を聞きつけて、オレに好意に似た感じを覚えているがまだ自分の想いに気がついていないとオレが看破している他の女の子も寄ってきた。

 どうも、放課後の教壇にあるちんsこうがバレていたようで、あっという間に女の子たちが集まってきた。

 オレは、せっかく白魚がくれたものなので自分で食べるつもりだった。
 「なんだキミタチ、ちんsこう好きなのか?」と聞いてみると、
 「好きー」
 「ちんsこう好きー」
 「ちんsこう食べたーい」
 「ちんsこう好きー」
 「ちんsこうおいしいもんー」
 ああ、ああ。
 まるでツバメの巣のようだ。珍味ではなく、雛どもがやかましいほどにチュンチュンと口を開けて食べ物をねだっている。となると、さしずめオレは若いツバメ。
 若い娘さんがオレを取り囲んで「ちんsこう食べたい、ちんsこう大好き」と囃し立てる様子はちょっとただ事ではない。事件だ。MYヒストリーだ。記念日だ。ちんすこう記念日。


 この状況はモテモテなのか。

 …す・ご・い。

 すごく、ウザい。

 これからのオレは「モテモテって、そんなにいいものじゃないですよぉ」とニタついて言うことができる。少なくとも、その資格は得た。

 生娘が男を取り囲んで「ちんsこう食べたーい」って、オレがどんな気持ちで聞いているのか知らずにこいつらマジでおめでてえな。おまえらそんなに砂糖ラード好きなのか?



 「わかったわかった。あげるから、あんまりちんsこうちんsこう言わないこと」と言って差し出したら

 「あ!(赤面→沈黙)」って。

 きゅんと来たじゃねえか。





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最終更新日  2005.02.01 00:11:30
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