せんだって日記

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2007.01.10
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 せんだって、日曜夜のフジテレビ『スタメン』で、「昭和30年代はとにかく無条件で良かった」という中高年の甘ったれた記憶にツッコミを入れてた。

 中高年はなんだかしらねえけど映画『3丁目の夕日』みてえな昔が良くて、今の世の中は悪いって意識を持っていがちだと。
 「地域の人間と絆があった」とか「凶悪犯罪が な か っ た」とか、すげえ思い違いをしてて、そういう中高年に、データを挙げてツッコミを入れてた。

 昭和30年代の昔も、腐ってる政治家はいたし、地域共同体は解体に向かって進んでたし、少年犯罪発生件数はピークだった。当時もやはり「17歳はアブなかった」らしい。事件の数で言うと、今の17歳より何倍もアブなかった。
 経済的に豊かになった今は、当時と比べて極めて安全になった。

 記憶は美化されるもので、そりゃしょうがないが、そういう美化されたイイカゲンな記憶と今の現実の世の中を比べてもらっても困るわけだ。
 現実と妄想の区別がついてないじゃないか、中高年。

 で、爆笑問題の太田が「今のこういう世の中にするために一生懸命がんばってきたのが、中高年のオッサンたちじゃないか」と、至極まともなことを言ってた。
 こういう世の中を作ったのはあんたらじゃないかと。


 今度、竹花系のガンコ親父が「昔は無条件で良かった、犯罪ゼロでみんな天使のような、まるで天国だった」的な物言いをしたらカウンターを決められる、必殺技になる言葉だ。しかも普遍的だ。

 で。
 「中高年が、今と比べて昔は良かったと、少年犯罪が異常に増えたというデタラメをホントのように思い込むようになったのは、テメエらテレビの不安を煽る偏向情報の浴びせかけのせいじゃないか!」と、テレビに向かって、缶ビール片手にオダをあげていた私も、これはかなりみっともないオッサンっぷりです。

 確かに今は、未来にキラキラした希望を持ちにくい。経済発展のカーブが見えねえ。
 しかし、今は「上」を見ることが幸せと直結していない。そのことに気がついていない人が、今の世の中に希望を持てないだけであって。
 今の幸福は、「上」には無い。では「横」かというと、そうではない。
 細やかさにある。
 上に向かう太いパイプを握ることではなく、どんくらい細かな網目を見る事ができるか、にある。

 どうもテレビは、いままで自分たちメディアが「今は酷い。昔は良かった」って派手に煽ってたのを棚に上げて、その間違いの責任を視聴者に浴びせる(転嫁する)方向を発見したようだ。
 あるあるの反省が、こういう所に向かって噴き出てきた。テレビは怖いね。





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最終更新日  2007.02.08 09:24:58
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