せんだって日記

せんだって日記

2008.04.07
XML
カテゴリ: カテゴリ未分類
 せんだってからちょっと思うところあって、しばらく思いつきを書き散らすことにした。


 コンテンツを、頭じゃなくカラダで読む(聴く、観る)ってことは、ある。
 ほんとにいいもんは、深い解釈に絶えうる強度を保ちつつ、下世話な部分でも強い。
 一次コンテンツは批評の肴にするためにあるわけじゃない。
 感じるカラダはどこいった。
 リアリティある身体性を持った批評やレビューがあってもいい。


 「質の高い」ものは少なくないのに、なぜか読まれない、買われないって世相で。
 でも良質の作品は誰が見たって面白いしカラダに「来る」。そういう強度を持ってるのが良質ってことだから。
 あとは、作品の魅力をどう伝えるか。

 説得力に、顔や実名は、あまり関係が無いみたいだ。


 カラダの説得力なんだと思う。


 質の高いコンテンツは、そもそもポピュラリティを持っている。
 ポピュラリティと質の高さは決して同じではないけれど(どうしてET-Kingの『ギフト』みたいなキモチ悪いゲロを喜んで聴く人たちがいるのか)、それでも「いいもの」は伝わる。
 良質なコンテンツは、広く受け入れられる可能性を持っている。
 ちゃんと伝えたら、魅力はわかってもらえる。
 僕はきっとそう信じたいのだな。


 批評やレビューが持っている「祈り」とは、つまりはそういうことなのだろう。
 つか、そうでないといけない気がするなあ。
 ある作品に惚れ込んで、その魅力を伝えたいなら、誰かと共感したいなら、解釈や解説や分類の批評・評論じゃなくて、カラダに来た感触を、伝達せにゃならんだろうと。


 女性ライターのブログで、AVのレビューが書かれてて。アダルトのVね。





 V観てつかんだ身体感覚を直接言葉にしているみたいなその批評は、読んでいるうちになんかこう、脳みそにプラグを突っ込まれて感覚を乗っ取られたような気持ちになる。
 感情移入なんてレベルじゃない。
 男性である僕のカラダには本来ありもしない器官が揺さぶられるような、ポルチオがトランスするような感覚に襲われる。
 よくわからんけど、下腹がもやもやしてくる。
 無性に、切歯扼腕(いい日本語だ)したくなる。



 身体的な共感となるレビューなのだ。これはね、説得力ありすぎ。


 その女性ライターはAV以外のコンテンツでも同じように、カラダを共振させるレビューを書く。


 カラダに起こったことを言葉にするのは翻訳みたいなものなんだけど、感覚を言語に置き換えるという以前に、まずはコンテンツの内容を強く感受する肉体が必要だ。
 良質なコンテンツの良質な部分を評して、多くの人に伝えることができるのは、感じるカラダを持ってる書き手の説得力だ。
 きっとそれしかない。


 メンタルとフィジックスは不可分だ。
 そういう言葉を発する身体が、ただあるのだ。
 僕は、その女性ライターの身体に、ちょっと嫉妬するのだ。
 まるで、『セイバーキャッツ』の脚色部分を看破した武術の先生のような。
 訓練でもテクニックでも埋められない部分だからだ。

 それは才能と呼ばれるものだ。


 あらゆる人のカラダに作用する批評やレビューがあるといいなと思ってる。
 作品の分類でも、解釈のテクニックでもない。
 作品の魅力を、作品に触れて得た凄みとかなんかそんなのを、こっちのカラダに直接ねじ込んでくるような、レビューや紹介文があるといい。


 ネットでの匿名の意見がどうとか言われて。
 なんだかんだでけっきょく説得力てのは「誰が言ったか」ってとこに落ち着きかけてて(いまどきゲーム脳・森昭雄の言葉を信じるのは、世界日報くらいのものだしさ)。


 でも、説得力ってんなら「どのカラダが言ったか」って要素は大きいはずだ。


 本やDVDやCDが売れないよう、という嘆きが聞かれて、でも食べたり飲んだり旅行したり遊んだりって体験が実感できることにはお金はちゃんと使われてて。
 そういう流れの中でも、面白いコンテンツはちゃんと現れてて。
 だったらちゃんと観られたり読まれたり聴かれたりってバランスは、いまどうなんだろうと。


 作品を評価するのであれば、批評行為そのものを面白がってる場合ではなく、まっとうにオリジナルに触れる機会となる、そんな批評やレビューの「強さ」が欲しい。
 これは自戒を込めて、書いておこう。





お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう

最終更新日  2008.05.12 02:48:49
コメントを書く


【毎日開催】
15記事にいいね!で1ポイント
10秒滞在
いいね! -- / --
おめでとうございます!
ミッションを達成しました。
※「ポイントを獲得する」ボタンを押すと広告が表示されます。
x
X

PR

×

プロフィール

せんだって日記

せんだって日記

カレンダー

コメント新着

背番号のないエース0829 @ 稲垣潤一 “ September Kiss ” に、上記の内容に…

© Rakuten Group, Inc.
X
Mobilize your Site
スマートフォン版を閲覧 | PC版を閲覧
Share by: