せんだって日記

せんだって日記

2008.04.09
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 せんだって、横目でニュースを見ていたら、四川省の救出プロパガンダ映像が流れた。

 倒壊したアパートの瓦礫の下に数日間埋まっていた女性が、人民解放軍の手によって救出された。

 担架に乗せられたままぐったりしている女性。

 周りにいる人民解放軍の兵士が、野太い声を合わせて「ハッピーバースデー」を歌った。

 そしたら生気の無かった女性の眼が開いた。

 まるで“生き返った”ようだった。


 なんだろう。言葉にできないくらい感動してしまった。プロパガンダなのに。


 僕は、あの女性の笑顔を生涯忘れないだろう。
 ホコリにまみれて表情も無く、もう死にそうなくらいだったんだけど、ハッピーバースデーの歌に囲まれたとたんに、ものすごくバツが悪そうに、笑ったのだ。



 そして、泥だらけの顔で、恥ずかしそうに笑っちゃった。


 “また生まれてきた”


 僕はそんなふうに「解釈」して、自分の解釈に不意打ちされて、感動したのだ。

 彼女が感じたであろう、空気の新鮮な感じとか、兵士の歌声の響きとか、涼しい風とか、そんなものさえ実感したように思う。


 いや実際は、前日あたりがその女性のリアル誕生日だったらしく、当たり前の機転として歌ったのだ。周囲の状況は、人民解放軍のヘタレさに女性の家族が苛立って、それはそれは殺伐としたものだったらしい。


 でも、あの笑顔は、凄かった。
 バカなダミ声のハッピーバースデーが、カラダにこたえた。ぐっときた。
 僕はあの笑顔のバツの悪さを生涯忘れないだろう。


 僕は、見当はずれの解釈したからすごく感動してしまったのだけれど、でも「ハッピーバースデー」の歌って、すげえ。
 帰って来ざるを得ない感じがする。
 カラダに響く歌、ヘソの奥から命を悦ばせる言葉だと思った。





 レスキューや救急医療の現場において、ハッピーバースデーの歌って効くのではないでしょうか。
 心臓マッサージをしながら、人工呼吸をしながら、「帰って来い、帰って来い」と祈るように叫ぶ状況の時、ハッピーバースデーを歌いながらって効くのではないでしょうか。
 僕もそうなった場合、一回くらいは帰ってきてもいいかなと思うと思う。


 いや、今回のプロパガンダ映像を見た時に、とっさに「ああ、レスキュー現場にはこういうノウハウがあるんだな」って勘違いしたんで。それほど、うまく行ってるように見えたのだ。





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最終更新日  2008.05.18 02:04:38
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