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「千蔵さんがこんな人だったなんて知らなかったよ・・・」
彼女はプイっと横を向いた。
『ごめんね。可愛いと思ってしまったから・・・つい・・・』
千蔵の言葉は虚しく空を彷徨う。
彼女の露わになった大きく張りのある胸をTシャツの裾を下ろして隠した。
ベッドから降りる千蔵・・・
暗い沈黙に支配された。
彼女とは友人との飲み会の席で知り合った。
「千蔵、この娘覚えている?」
『いや・・・』
「おいおい、中学のいっこ下の後輩だって」
『悪いが覚えていない』
本当に記憶の何処にもいない娘だった。
この時彼女は男性を連れていたのであまり話す事もなかったからね。
彼のいる女性に大きな興味を持つ事はなかった。
連れの男性が彼だと思っても不思議ではないよね。
帰る時も2人で帰って行ったから。
敢えて彼なの?
そう聞く事もしなかった。
ただ・・・
大きな瞳で可愛い顔立ちの娘だなとは思っていましたが・・・
友人が結婚する事になってね。
『何か手伝える事があればやるけど』
「司会を頼んでもいいか?」
『司会・・・やるよ』
結婚式の司会なんて千蔵に務まるのか?
そんな迷いもありましたけどね。
言い出したのは千蔵ですから引き受けましたよ(笑)
『司会って1人でもいいの?』
「アシスタントがいるなら付けるよ」
『誰かいる?』
「この前一緒に飲んだ娘はどう?嫁の友人だしちょうどいいじゃない」
彼女と2人で結婚式の司会を務める事になった。
彼女は遠方に在住しており
打ち合わせの時間は披露宴の前の僅かに30分しかなかった。
多少のミスは素人司会のご愛敬・・・
盛況の内に披露宴は終了となりました。
『お疲れ様(笑)』
「お疲れ様です」
『今日はありがとうね。助けられたよ』
「いえいえ。私は隣に立っていただけだから」
『それだけで緊張しないでいられたよ』
この時はこんな儀礼的な会話だけであった。
二次会の席で少し話をする機会が訪れた。
この時に何を話したのかは今となっては全く覚えていない。
ただ楽しく会話をして
良く見るとかなり可愛い娘だと再認識させられた。
ショートボブのストレートヘアーに大きな瞳と大きな胸・・・
胸はまぁいいや(笑)
甘えた声は鼻に掛かり更に千蔵をドキッとさせる。
彼女にしたいと言うよりも妹タイプかな。
そんな印象をこの時持った。
儀礼的ではあったが電話番号の交換も済ませて再会を誓った。
が・・・
千蔵は小心者で臆病者です。
女性に電話なんて出来ません。
電話番号の交換は出来ても掛ける事が出来ないのです(笑)
ですからね。
この彼女の放置は確定的でした。
可愛い娘なのにね・・・・
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相手から掛かって来る事を期待しますか?