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期待と不安を抱えながら
約束の時間より少し早く待ち合わせ場所に到着
渋谷駅のモヤイ像前から
到着したとメールを送るも
返信はない
もしかしたらまだ地下鉄かな?
それでメールを確認できないのかな?
そんな風に思いながらも
行き交う人並みにまだ見ぬ彼女を捜していた
約束の時間を過ぎても連絡もなければ
姿を現す気配もない
心の中で
『やられたかな?』
そんな負の気持ちが頭を持ち上げていた
3時間も掛けてここまで来たのに
俺、なにやっているのよ
自嘲気味に笑うしかなった
後10分・・・
いや、後5分だけ待って帰ろう・・・
未練というか
まだ諦めの気持ちが整理できない
時間は容赦なく足早に過ぎ去って行く
もうダメだろうな・・・
肩を落としながら
モヤイ像に背をにして
帰る方向に目を向けた
うん?
視線を感じる
帰路につく為に振り向いた先に
薄いピンク色の上着をまとい
蒼茶色に細かな彩りが薫る華を散りばめた
ワンピース姿の女性が
目に飛び込んだ
不意に2人の視線が重なり
まるで時間が止まったかのように
視線だけで言葉を交わした
街の雑踏だけが耳に届く
足早に行き交う人の足音
先を急ぐ車のエンジン音
ともすると埋もれそうな喧噪の中に
取り残された2人の視線は
なおも無言で会話を続けた
メイクでそう見えたのかな?
送ってもらった画像では
『可愛らしい女性だな』
そう思っていたのに
初めて彼女を実際に目にして
あら?
画像とは印象がちょっと違うかな・・・
年齢偽ってないか?
そんな疑問さえ頭に浮かんだ
言っておきますが悪い印象ではないですよ
可愛い印象を持っていたのに
綺麗な大人の女性って雰囲気に映ったからです
画像だけは解らない部分ですね
春の足音もまだ遠くに聞こえない時期のに
柔らかい午後の日差しが少し暖かい
緊張からなのかな?
そっと握った彼女の掌はうっすらと汗をかいていた