思考を考える(脳と思考について追求し思考実験していきます!自分で自身を癒したい方へのメッセージです)
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『水戸黄門』は今回で確か34部作目を向かえ、10月には35部作目がスタートするらしい。30年以上続いている超長寿番組である。毎回ドラマの終盤になるとお約束のように『この紋所が目に入らぬか~!この方を...................!』といっていつもハッピーエンドで終結する。悪徳商人や悪代官、性悪家老などが悪面並べてひれ伏すという毎度のパターンである。誰が見ても大体ストーリーの展開は想像がつく。もっとも、傾向として基本的なスタイルが変わらないということも長寿番組の特徴でもある。しかし、この番組には日本人の気質に大きく関わるとんでもない陰謀?が隠されていることに気づいてる人は少ない。(と思う)そもそも、ご存知の方も多いと思うが、水戸光圀は生涯の殆どを『大日本史』という歴史書の執筆活動に費やしており、ドラマのような全国行脚の旅は実際には実施していない。伝説としてのみ残ってはいるが実際は講談や歌舞伎の題材のみ話だったようだ。もっとも事実でなかったからこそ、ドラマの構成が楽だという発想もあったのだろう。余談であるが、彼は意外にもラーメンや餃子、チーズなどを日本で初めて食された人のようだ。これは私も知らなかった。さて、皆さんは実は日本人が某TV局とスポンサーであるM(NともPともいう)社に知らず知らずのうちに洗脳されていることをご存知でしたか?と書くと大袈裟なのだが、言い換えるとそ『葵の門の印籠』ではなく、『水戸黄門というブランドの印籠』に脳のある部分がひれ伏しているのである。我々日本国民は幼少の頃からあの歌を聞かされ続けている。『♪じ~んせ~い~♪ら~く~あ~りゃ、♪く~もあ~る~さ~♪...........』お年よりも時代劇が好きな分、かなり聞かされているので、あらゆる年齢層に浸透しているといっても過言ではなかろう。そもそもこの歌詞が良くない。『人生いい事もあれば悪いこともある』こういう意味にも取れる。一見当り前な事なのであるが、実はここに大きな落とし穴があった!つまり、このフレーズからネガティブな思考が生まれやすくなるというのである。この歌詞が妙に人間の脳波にシンクロしてしまう。文字通り『脳波』というものがある。これは『波』である。『波』とは通常上上ったり下ったりしているものだ。『波』があるなら皆乗りたいものだ、と考える。なので、当然人間は本能のように『体調』、『感情』、『人生』、『運』、『脳の働き』etc.あらゆるものに『波』をわざわざ作って生活している。またそうなのだと信じて疑わない。実は私も以前は例外でなくそうであった。もう頭の良い読者の皆様ならもうお解りでしょう。ちなみに私は自分の親に私の成長過程において『全ての事に対してプラス思考することが人生で最も重要なことの一つだ』と教えられたことはない。(自分の息子達には教えようと思ってはいます)しかし、実際には『水戸黄門』を毎週見せられたかどうかは記憶にないが、例の主題歌は歌えるつもりでいる。『人生とは波があり、いい事の次には必ず悪い事が起こってしまうものだ』とつい数年前までは勝手に思い込んでいたのです。だが、実際は『人生にも何に対しても波なんて全くないのです!』自分がどん底に落ちたと錯覚して後は上るしかないという一見前向きな(実は非常にネガティブな)開き直りの精神も、こんなにいいことが続いて何か後で悪い事が起きそうだという心配も何も要らないのです。『波』などないのですから。普通の人は『そこまでは誰も思わない』と考えるかもしれませんが、それは自分を知らないというか、『そこまで思わない』のではなくて、『考えた事がないだけ』なのです。洗脳とはそういうものだと思っています。洗脳された人に洗脳された自覚がもしあれば、その洗脳は大失敗です。すけさんとかくさんが黄門様の横に立ち印籠を出した瞬間に視聴者の脳内にドーパミンに似た快感物質が分泌される。それが洗脳に近い効果を倍増していると考えられる。その結果日本人特有のネガティブさ、占い好き、流行好き、飽きやすさ、などなど数え切れないほどの気質に影響していると考えるのです。もちろん、『水戸黄門』だけが原因ではないと思いますが、お年寄りがいわれる『最近の若いもん』とは『水戸黄門世代』のことなのかもしれません。オープニングの主題歌を変えてさえくれれば良いドラマなのだが、少し残念である。この先、いったいどれくらいの人が先の印籠の魔力から開放されるのであろうか。
July 27, 2005
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