元・天津駐在員が送る中国ビジネス・エッセイ

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カテゴリ: 日本社会
安田喜憲氏は、学者であるから「森が亡びると文明も亡びる」「森が無くなると多神教の概念がなくなる」というのは正いのであろうが、だからといって多神教が世界を救えるというわけでもないであろう。

私たちが、、宮崎駿氏の映画にみるものは、自然と文明の対立ではなく、共存する社会であり、循環型の社会ではなかろうか。

現代の私たちが「循環型の社会」といって思いつくのは、リサイクルである。
しかし、現在のリサイクルの概念はあまりにも部分的なものでしかない。

循環型の社会とは、もっと広範なものでなければ、実現できないのではないか。
社会主義という概念に、計画経済という考え方があるが、この考え方の大きな問題点は、つくることだけを考え循環する事が抜け落ちている事だと思う。完全なる社会を作り上げるためには、廃棄物をどう利用していくかという問題もさることながら、金持ちから如何にして貧困層にその富を回すのか、先進国家から発展途上国に如何に資金や技術の支援をするのかというところまでも考えないといけないのではないのだろうか。

安田喜憲氏は、「日本が新しい社会をつくる」と言われる。
その結論に、私は大賛成である。
ただ、その理由は違うところにある。


それは、高度に発達した循環型社会をつくる上に置いて大変重要な意味をもつと私は思う。

現在の社会が問題があるからといって後戻りすることはできない。
なぜなら、今の問題よりも昔の問題の方が深刻であったからである。
現在は、過去の問題解決の上になりたっており、現在の問題を解決するために過去へ戻ることは全くナンセンスな考え方であろう。

さらに日本が早急に取り組まなくてはいけないのは、エネルギー問題と食糧問題である。

明治以後日本が戦争に突き進んだ大きな問題は、石油であったようである。
石油の枯渇が叫ばれて久しいが、未だに石油に大きく依存した経済体質から脱却していない。
まず、日本は石油依存の経済体質から脱却しないといけない。
資源のない我が国にとって、死活問題である。

次に食料の問題。江戸の人口が3000万と言われている。
現在は、かなり技術が発達しているので、3000万以上の人口を養えるとは思うが、それでも現在の人口を養うのはかなり難しいように思う。人口は増やすのではなく、むしろ減らしていかなければ、近い将来悲惨な光景を我々は目にしなくてはいけないと不安を感じ得ない。完全に輸入をしてはいけないという事ではないにしろ、もっと食料の輸入を減し、国内の食料生産を増やす必要があるのは間違いない。日本人が食糧不足で餓死しなくても、外国の貧しい国の人々から餓死が始まるのである。


閉鎖された社会を目指そうという事ではない。自力でエネルギーと食料をまかなえるという意味で、外国との貿易をやめてしまうという意味でもない。江戸時代の鎖国ではなく、新しい時代の自立型社会といった方がいいかもしれない。

孔子は「君子の交わりは淡きこと水の如し、小人の交わりは甘きこと醴の如し」と言いました。国際関係においても同じ事がいえるかもしれません。現在の国と国との関係は、依存し合いすぎているのかもしれない。本当に困ったときに助け合う関係が一番望ましいのではないのでしょうか。

そしてその上で、日本が技術によって得た富は、貧しい国に還元する工夫が必要であろう。
原材料を提供してもらい製品を売ってあげるなんていう方法も検討してみたらどうか。
中国では一時期、加工貿易なるものが主流でした。中国は、安価な低賃金によってそれを行っていました。

日本が軍事力増強で原材料を確保しなくても、相手から提供してくれる訳です。
そして、感謝されても、輸出が多すぎると恨まれることはないでしょう。
日本の軍備費も最低限に抑えられるのではないだろか。

金持ちが、貧しい人達を支援をする仕組みも必要であろう。
国内の治安が不安定になることもないであろう。
輸出競争力ばかりにとらわれすぎて、国内の治安が悪くなれば、輸出競争力どころではなくなるのである。


つづく






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Last updated  2009.02.09 12:37:07
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