卑劣の道、極めます(仮)

愛の四畳半劇場1



 水辺の庭園で、たたずむ二人。

「急に黙っちゃって・・・・・。」

「えと、んと・・・。」

 まだ若い聖騎士は、伏目がちで言葉を探していた。

 やがて、意を決したように顔を上げる。その目には熱がこもっていた。

「士羽様はこの大陸がお好きですか?」

 ふいな問いかけに戸惑いながらも魔術師は笑顔を向けた。

「うん、大好きだよ♪」

「僕は・・・・・。」

 若き聖騎士は高まる感情を必死に押さえ込みながら、言葉をつないだ。

「僕は、士羽様がこの世界にいらっしゃる限り、士羽様を守る盾になります!」

「えっ?」

 魔術師の目が驚きで見開かれる。

「僕の手を取っていただけますか?」

 若き聖騎士にもう迷いはなかった。ただ真摯な瞳を魔術師に向けていた。

「私でいいの?w」

 わざと明るく問い返した魔術師だが、心は乱れていた。突然の告白、だが魔術師にはそれを受け入れる勇気がなかった。

「僕は・・・・・。」

 そんな魔術師の態度に絶望を覚えた若き聖騎士は、再び顔を背けた。

「士羽様に不要とあれば、この大陸を去りましょう・・・。」

「そんな・・・・・。」

 やっと魔術師は気づいた。若き聖騎士の真剣な思い、そして、自分自身の思いに。

「いかないで、あなた。」

 魔術師は若き聖騎士にその身をゆだねた。

「ずっと、そばにいてくれますか?」

 若き聖騎士は腕の中のぬくもりを確かめながら、そして、誓った。

「たとえ悪魔と取引してでも、永遠にあなたのおそばにいます・・・・・。」


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9月3日『女王様ゲーム』の罰ゲームがこんな風に発展してしまいました^^;

いいのか? これで?w



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