買書とつんどくの日々

買書とつんどくの日々

2018年11月28日
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カテゴリ: 読書
「――俺に構うな。すぐ出発しろ。今ならまだ、航空便に間に合う。・・・・・明日ラザフォードデービス氏に会い、マドージョを、渡せ――」
敏夫は朋浩の言葉を繰り返した。
「何としてでも、真棹を国外に行かせなければならない。朋浩としては、無理を承知でも、その言葉を繰り返す以外、なかったんだ」
おそらく、生涯に一度だったと思われる、朋浩の必死の命令。その命令も、真棹はうけいれなかったのだった。
(泡坂妻夫さん「乱れからくり」P360)




空港へ向かう朋浩と真棹が乗った車に、隕石が落ちてくる冒頭には驚かされます。最初は、この隕石が何らかのトリックなのではないかと思っていました。

そこから続く殺人の連鎖とトリックもあざやかで、からくりに対するうんちくもたいしたものでが、動機的には、欲深いのか切ないのか、よくわからなくなってしまいます。

そしてラスト、隕石がもつ象徴的意味と、残されたものの種明かしと、それらに対する探偵役の反応も印象深いものです。おすすめです。







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Last updated  2018年11月28日 06時56分05秒
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