買書とつんどくの日々

買書とつんどくの日々

2019年12月20日
XML
カテゴリ: 読書
弥生以来二千年を超える時間を、日本の歴史とともにその先頭に立って歩んできた神は他にはいないだろう。私の願いはこの神が、今度こそ、誕生した時の素朴でおおらかな太陽神に戻って、少し頼りないところはあるが、あくまで平和の女神として、偏狭なナショナリズムなどに振りまわされずに、彼女の好きなどこまでも続く広い海と広い空を住居に、豊かな生命の輝きを見守る神としてあり続けてほしいということである。
(溝口睦子さん「アマテラスの誕生」P232)




どういう根拠に基づくのかよくわからないところもありましたが、あまり気にしていなかったタカミムスヒの話を大変面白く読ませていただきました。
また、アマテラスを古来どおりの土着神として、皇祖神ナショナリズムのくびきから解放してあげたい、との思いは強く伝わってきて、共感できました。

ただ、タカミムスヒとカミムスヒをなべて「ムスヒ系」として北方ユーラシアから持ち込まれた、みたいに読めてしまうと思うのですが、そのわりにカミムスヒはオオクニヌシとの結びつきが強いところをどう考えたらよいのか、「ムスヒ系」で括ってしまうことに無理はないのか気になったのと、丸山真男さんが、「ムスヒ系」を「なる」→「うむ」の流れで、「つくる」と異なった日本の古層みたいなことをおっしゃっていたようにも記憶しますので、その辺も含めて勉強してみたいと思います。







お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう

Last updated  2019年12月20日 08時56分59秒
コメント(0) | コメントを書く
[読書] カテゴリの最新記事


【毎日開催】
15記事にいいね!で1ポイント
10秒滞在
いいね! -- / --
おめでとうございます!
ミッションを達成しました。
※「ポイントを獲得する」ボタンを押すと広告が表示されます。
x
X

PR

Profile

shov

shov

Calendar

Favorite Blog

ヒトラー 第五部 … New! 鴨ミールさん

リト@葉っぱ切り絵展 吟遊映人さん

2024年12月発売予定… ぴいたあ8888さん

眠りの底で 無花果。さん
ミステリの部屋 samiadoさん

Comments

aki@ Re:聞いた曲(2024.1.20)(01/20) この様な書込大変失礼致します。日本も当…
shov @ Re:「フラニーとズーイ」(メモ12)(07/19) ご訪問ありがとうございます。 記事読ま…
ゆきこ@ 日本にとって大切な参院選 初めまして、こちらのブログとは場違いな…
omachi@ Re:「比ぶ者なき」(メモ11)(04/10) 歴史探偵の気分になれるウェブ小説を知っ…
http://buycialisky.com/@ Re:「お嬢さまと青バラの君」(紹介)(03/30) differences entre viagra cialis levitra…

Free Space

設定されていません。

© Rakuten Group, Inc.
X
Mobilize your Site
スマートフォン版を閲覧 | PC版を閲覧
Share by: