shun timeのブログ

定時17時。

鳴るチャイム。

止まる機械。

帰る人々。

でも俺は、

まだ腰を上げない。

なぜなら――

「父は残業してるほうがかっこいい」と勝手に思っているから。

🔹父としての理想像

帰宅して、ちょっと疲れた顔で

👨「ただいま。今日もちょっと残業してな」

👧「すごーい！おつかれさま！」

…というシーンを妄想しているが、現実はだいたいこう。

👧「パパ寝てた？」

👨「いや…充電中や」

👧「じゃあグラタンもうないかもよ」

あまりにリアルすぎるプレッシャー。

🔹俺に忍び寄る影、その名は…

残業自粛委員会。

・定時2分前から腕時計をチラチラ見始める事務員

・「おつかれっした！」がフロア中にこだまする定時ジャンプ勢

・そして、無言で上着を着て“帰る空気”を放つベテランたち

この中で1人だけ作業着のチャックを下ろせず震えてる俺。

🔹バレないように残業するテクニック

1. 定時5分後、一度ロッカーへ向かい“帰宅風”を演出
2. 上着を半分だけ羽織って「帰ってるっぽい感」を醸す
3. 廊下を一周してから、もう一度工場に舞い戻る

名付けて――

残業カムバック戦法。

もはやステルス。

天井のセンサーが俺だけ認識してない可能性ある。

🔹だが気持ちが追いつかない

19時。

目の前の鉄はきれいに溶けてるのに、

俺の中の集中力はとっくに崩壊している。

スマホに妻からのLINE。

👩「今日はグラタンできたよ〜」

👨「（それは……イカン）」

ホワイトソースの魔力、強すぎる。

チーズが伸びる未来が、網膜の裏に浮かぶ。

🔹帰宅と敗北

19時30分、帰宅。

玄関を開けた瞬間、娘が一言。

👧「あ、グラタンもうちょっとでなくなるとこだったよ」

👨「えっ、それ……一番ダメなやつ！！」

威厳よりチーズの伸びを優先すべきだった。

🧾 今日の教訓：

• 父の威厳を守るのは簡単じゃない
• 自粛委員会の目は鋭い
• でもグラタンの香りは、すべてを超えてくる