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January 6, 2009
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カテゴリ: カテゴリ未分類
悲願千人斬の女(小沢信男)

小沢信男 著
筑摩書房 2004.8

奈々福さんの浪曲の元となった原作を読む。筋がわかっているから理解しやすい。
原作は、歌人・松の門三艸子がなぜ「千人斬の女」と言われたのかを数々の文献や新聞などをあたりながら検証していく評伝ミステリー。昭和2年生まれという小沢氏の文章はリズミカルで英知に富んでいて面白い。またそれを人情浪曲ストーリーに仕立てた奈々福さんの創作力も改めてわかった。特に三艸子以外の人物には原作では簡単にキャラ付けしてるだけなので人物像の作り方は勉強になる。
小沢氏の三艸子評伝では浪曲では省かれている晩年の姿まできちんと説明しているので浪曲の後日談を知りたい人は面白いと思う。


その他の収録作は
・いろは大王―木村荘平
・日本一の狂人―芦原将軍

の3本。

木村荘平は日本最大の牛鍋チェーン店「いろは」を作り、火葬場社長、ヱビスビール社長、肉卸問屋組合頭取、区会議員、市会議員、東京府議会議員等を勤めた実業家。妾ができるたびに牛鍋チェーンを出して店を任せて最盛期には30店まで拡大した。

芦原将軍は、自称将軍。誇大妄想症統合失調症で入院し、松沢病院の主となって死んでいった昭和初期のトリックスター。

稲垣足穂は「少年愛の美学」「A(アナル)感覚とV(ヴァギナ)感覚 」などを発表した小説家。

ということで三艸子も含めて4人の奇人を扱った評伝だったのです。出てくる人物がそれぞれ魅力的でした。





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Last updated  January 6, 2009 04:39:51 PM
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