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2025.09.12
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カテゴリ: 想像
………………………………………………………………………

 光優先の日々が続き
 ハルカと過ごす時間が減っていた
 昨夜は久しぶりにハルカの部屋に泊まった
 全身でハルカを感じた。ハルカを愛してる
 今日はハルカは休日でまだベッドの中
 僕は一番早く店に行き、鍵を開けなくちゃならないので
 先に起きて身支度する
 すると、ソファの上に無操作に置かれたパスポートを

 文字を目で追う
 『HARUKA ISHIKI   31.MAR.2019』
   『TOKYO/HND』
   『NEWYORK/JEK』
   『12:35』
 …え、何これ、何も聞いてない…
 光優先でゆっくり話をする時間がなかった
 だから?
 僕は瞬きする事しかできない
………………………………………………………………………


 音楽を聴きながら、店の床をモップで掃除していると
 突然誰かが入ってくる
 顔を上げハルカを確認して右耳のイヤホンを外すと
 右耳をふさぎ口づけてくる
 …この時背後の鏡に映ったふたりの姿をカメラで

 戸惑う僕を哀しい瞳で見つめると出て行ってしまう
 呆然と立ち尽くす僕
 外されたイヤホンが床に落ちている
 別れがきたことを悟る
………………………………………………………………………

 服のままシャワーに打たれ思い出す
 ハルカと過ごした3年間を
 数え切れない程交わした口づけを
 穏やかで安らぎをくれた腕の温もりを
 ずっと一緒にいられると思っていた
 本気で愛していた
 でも、ハルカは違ったの…?

 濡れた床に横たわり頼りなく丸まる
 どのくらいそうしていただろうか、
 スマホに光からの着信が何度もあったけれど
 出る余裕なんてなかった
 またスマホが鳴り切れた
 光からのメールも何通も届いていた
 『すぐに来て!』
 光の自宅へ行き部屋のドアを開けると
 右手に鋏を持った光が仁王立ちになって僕を睨んだ
 「嘘つき!」
 「私だけを愛してよ!」
 枕が破れ羽毛が舞う

 そのまま光は外へ出て行ってしまう
 頭の中で光とハルカの顔や仕草が交互に現れる
 『守らなくちゃ』
 慌てて追いかける
 スマホは繋がらずひたすら走る
 その時、後ろから自動車が加速しながら近づいてきた
 そのまま衝突され電信柱との間に挟まれて巻き込まれた
 (…ハルカ…)腕の温もりを思い出す
 意識が途切れ、闇に覆われる

………………………………………………………………………

 光は動じる事もなく、横倒しになった車の下敷に
 なっている彼を見つめ続けた…
 傷だらけで横たわる彼が綺麗だと思った

………………………………………………………………………
………………………………………………………………………

彼が光に顔を寄せている 
彼は静止したまま
なので光からゆっくりと唇を近づけ
彼の唇を覆うように蓋をした
叶えられなかったキス 夢の中での出来事
彼はもういない……





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最終更新日  2026.04.30 11:42:57
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