イマ解きの眼

イマ解きの眼

2015年09月19日
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カテゴリ: 20世紀人間
 2015年春季連続講演の経過を当ブログにアップするのに暦の上では夏が過ぎゆく頃までなってしまいました。
 同時期に作成しましたテーマが多くあったため順番にするとこうなった次第です。 書き残したいテーマが次々と降りてくるので仕方ありません。 今後ともどうかよろしくお願いします。

春季連続講演を終えた。 2週間前から講演の準備(スライド、レジュメ作成等)を始めようとした時に夏風邪を引き込んでしまった。 三日もすれば恢復(快復)するかとたかをくくっていた。 ところが一週間経っても症状は改善しなかった。 微熱はあるし、痰が絡む事からそれを切るために咳をする。 後者は不快感を伴い、一方痰を体外に出すための咳をするのには結構体力を消耗する。 それを終えたら直ぐに次の痰が待っている。 身体が病気と闘った結果である。 連続して何回もそれを行うから不快感はこの上ない。 どんどん体力が奪われて行くのが解る。 気力も同時に低下して行く。 偏頭痛が常にあるから考えると言う気にならない。 できるだけ作業を早く終えてできるだけ解りやすく資料(スライド等)を整えたいのだがその気が起こらないし、無理やりそれをしようとしても結果的にうまく行かない。 こういう時はひたすら健康を取り戻すべく努めるのだが風邪の一つの症状としてよく眠れない。 それだから疲労が蓄積してゆき、食欲が減退する。 良質の栄養を摂り、よく睡眠をとるのが良いのが分かっていながらできないのである。 睡眠を取ろうとしても痰を排出するための咳がひっきりなしに必要だったからそれは無理だったので、せめて気分転換を図っておこうとして今回のテーマとは別分野の本を何冊か読んだ。 もちろん微熱は続いていた。 読書中はそれに没頭できるから病気の苦しみからその”間”限定だけど逃れられる。 平常時の1/3もその内容が理解しにくい。 初めはできるだけ難解な本に限定した。 逆だと思われるが私にはこれで良いのである。 そして次には荒唐無稽な架空本も試した。 医者にかかる事を考えたが今回は止めた。 病気に負けてたまるかという気持ちとこんな宿命(さだめ)に打ち勝ってやると言うのが私にはあったからだ。 しかし、偏頭痛は常に頭が重いし、考えをまとめる働きを阻害する。 夏風邪は結局10日間私を苦しめ続けた。 現在は養生したおかげでほぼ健康体に復帰した。 もう二日前ならと悔やみたいところだ。 しかし今回、講演までの4日前までのブランクは時間的に堪(こた)えた。 いつもと違ってできるだけ早く準備にかかろうと決意したとたんだから気持ち的に凹(ヘコ)んでしまった。 とは言え土壇場・逆境に強いのが私、通常なら原稿さえ完成していれば”余裕のよっちゃん”のことである。 ところがうっかりしていたのが完成原稿をいつもより多く書きすぎていたのでそれをレジュメ化する作業が今回きつかった。 それに主催者側の要請でA4サイズ4ページとレジュメの枚数が指定されているからその範囲内に収める必要があった。 つまり要領よくコンパクトにまとめないといけないのである。 それに時間が一時間と指定されている。 図や表をその中に含める必要があったから字数が余計に制限される。 難題がそこに横たわっていることに講演の4日前になって気づいたのである。 病み上がりという状態でそれを解決する必要に迫られたのである。 二日間かけてレジュメの文章を考えていったのだが字数を減らしてしまえばどうしてもよく伝わらない。 そこでいつもの一枚あたりの行数をぎりぎりまでワープロソフトの許す制限まで増やすことにした。 通常(いつも)の約1.7倍にしたのである。 もちろんそれでも足らないので一行あたりの字数も極限(多く)にした。 それにより一枚あたりの字数は倍近くになった。 レジュメを受け取るオーディエンスは多少見づらくなるが今回は事情を説明して分かってもらうことにした。 その方が講演の内容をより理解してもらえると確信したからである。 講演の結果は思いの外、好評だった。 そして何人もの人からよく理解できた、すーっと胸に落ちたと望外の感想を頂いた。 
 連続講演の2ヶ月目のある日、本来なら出席しないでもよい関連施設を巡るウォ-クに随行した。 講演で顔を覚えてもらっているから参加者も私に話しやすかったらしくウォ-ク中に多くの人から質問を受けた。 その内容は当時の講演内容のものばかりでなく様々なジャンル(分野)に及んだ。 私はその一つ一つに丁寧に答えて行った。 それができる自分がそこにいて、それを内心喜ぶ自分に気づいた。 
 昨年は6ヶ月間の連続講座とそれとは別の講演を並行して行ったが、今年(2015年)は3ヶ月連続である。 そして組織内の月に一度のミニ講義があった。 一見楽そうに思えるのだが、この後、講演活動とは別のカタチの作業が予定されている。 その依頼先のスケジュールが決定に至っていないので直ぐと言うわけではないが近々に決まると聴いている。 その準備は風邪を引く前までに準備できていたので慌てる必要がない。 新たなジャンルへの挑戦となるので楽しみが待っていると思いたい。 この講演が終了した晩、幸せな気分を持つことができ、久しぶりにグッスリ眠ることができた。 翌朝目覚めたら午前10時になっていた。 公休日である。 通常はどんなに遅い時間に寝ても午前5時半から6時半までの間に目覚める。 だからどれだけ大安心、大満足の日だったかわかる。 ノー天気なやつだと言われても気にならない。 そんな幸せな気分を終了後に味わえる講演活動はもはや止められそうにない。 講演活動を行う人には解ってもらえる事として事前に予定日が決まり、それに向けて準備する日々はスリルと緊張感が多少なりとも体の片隅に常時あると言う状態がある。 スリルというのは講演修了後のオーディエンスの反応である。 できが良ければ拍手なり、その後の質問なり、個別の話なりがある。 余談だが最近それが増えてきた。 個々の講演活動自体は自己実現の時として楽しいものである。 緊張感もその一つだが連続講演の期間中は何度もいうが体の隅に常駐している。 それから一時的にせよ解き放たれるのである。 束の間の幸せだがこの上なく感じられるこの瞬間がとても好きだ。 連続公演中の数ヶ月間及びそれ以前の原稿作成までの調査の時間は楽しいと同時に満足できる原稿に結実できるか否かのスリルがある。 今では自信を持ってそれに臨んでいるが初期の頃は必ずしも満足の行くものばかりでなく、あまりの不甲斐のなさに原稿作成を放棄、断念したものもある。
 それに講演自体も回を重ねるうちにさらに良い講演を行いたいとの欲求が生まれ、果たしてどれだけ内容を伝えることができたかと悩むようになった。 そのためにまじめな態度でだけではなく関西人らしく5分に一度”笑い”を取り、聴衆をリラックスさせたいと思うようになった。 そのためには最低限マイクロフォンを使う大きな会場で講演を行うとき、それを口から離す傾向があると親しい人から指摘されていた。 講演をする人間にとっては致命的に等しいものだ。 それを是正する必要があった。 これはコアなファンの人が講演の最中にそうなっていると繰り返しジェスチャーで教えてくれることで解消して行くことができた。 その克服過程中は私の中で内部葛藤があった。
 その試行錯誤の累々たる残骸を基礎にして今の講演活動がある。
 さて、講演当日はいつもはその準備の追い込み作業を行っているから前日から徹夜というのが通例である。 それを今回は回避したく臨んだのだが運命(夏風邪)がそれをさせなくて、いつもどおりになった。 これはもはや宿命なのかと思いたくなる。 計画通りに進まないのも人生だと知っている。 時には思わずそれを呪いたくなる。 そんなことを言っても予定は決まっている。 いかなる状況下でも奮起するしかない。 それで、早朝にカタチが整った(レジュメの印刷終了、講演用原稿の印刷等)ので、午後からの講演に向け、仮眠を二時間取った。 今回は上のような状況なのでスライドの作成は行えなかったからレジュメ上に図や表を載せた。 家でレジュメを印刷していったので必要部数の残りの1/3がインクが薄くなったものがあった。 それが図版の部分が多いページだった。 次回(今秋)にその分を補填するつもりでいる。 夜中に作業しているから写真用の顔料系インクが切れてしまったのが原因だった。 テキスト用のインクは切れることを予想できたので買っておいたのにケアレスミスと言われてもしかたないと思った。 今回の反省点の一つである。  なお、10日間に及ぶ夏風邪の罹患で体力を消耗したのかそれ以前に較べて約2kgの体重が減った。 この間食事を取る気分になれなかった事もそれに寄与した。 そこでその傾向を維持しようと決め、無理して食事をすることを避けて、一段と食事量を減らして見たら、内科処方の薬の服用もさることながら、毎日僅かずつではあるが減量傾向にある。 健康体に戻ったといっても急激な体重の低下は身体自身がそれを自覚していないためかふらつく事もある。 できるだけ努力して本来の体力と気持ちを回復して行きたい。 それもこれもより良い講演活動ができるようになりたいためである。





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最終更新日  2015年09月19日 01時58分39秒
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