そんなワケで13曲全部オリジナル、うち10曲はレノンがメインライターという物凄い構成はこのアルバムだけ。気合いのリーダーはジョージのための曲も書き下ろしカヴァーは歌わせない。まあリードギターは弾くワ(You Can't Do That)ハープは吹くワ(I Should Have Known Better)、ヴォーカルまで冴え渡ってこの兄ちゃんもう全然止まらない感じだ。しかもほぼ全曲がいちいち「若さ炸裂!」ってな、活きのいいナンバーでもうそんじょそこらの加山雄三が束になっても敵わない若大将ぶりである。そのアニキっぷりはタイトル曲やIf I Fellのおいしいパートを「おめぇの方が上が出るからな、演ってみろや」とポールに譲る漢気。実はポールがCan't Buy Me LoveやAnd I Love Herで既に「それに匹敵するパート」を持って行っていることに気付かない天然と言うかどんぶり勘定と言うか。