2006.10.10
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 最近のビートルズ本、特に「レコーディングセッション」と「アンソロジー」以降のは特に、つまりどうあがいても敵わない決定版、定本があるが故に「奥の細道傾向」が強い。最近よく見かけるのがとりあえず一点集中でそこをディープに掘り下げるタイプの本だ。「ビートルズ大学」もそういう「掘り下げ方」を講義する本だったと思う。

 ビートルズの「1枚のアルバム」を徹底的に掘り下げた本はいくつかある。先日発売されて一部で大評判になった(=それほど大評判というわけでもない)「ホワイト・アルバム・ネイキッド」はその代表例といえるが、ジョージ・マーティン自ら記した「メイキング・オブ・サージェント・ペパー」という名著もある。あとは書籍ではないがLet It Be Nakedの時にはこのアルバムの解説書が2冊くらい出たと思うし、結局邦訳はNOWHEREの連載に留まったがGet Back Sessionを詳細に解説した本も存在する。

inside_ys.jpg それらに続いたのがなんとYellow Submarineだったのは驚くべきことだが、実はアルバムの本ではない。アニメーション映画としてのYellow Submarineを徹底的に掘り下げたのが「イエロー・サブマリン航海記 ビートルズ・アニメーション全記録」だ。いや、コレは濃い。「ホワイト・アルバム・ネイキッド」の10倍くらい濃い。実は俺、まだ読み終わっていないのだ。今半分くらい。でも夢中で読んじゃうんだよ。のめり込むと眠れなくなるからアンソロジーと交互に読んでる。
 これはあえて言えば所謂「ビートルズ本」ではなく、「映画の本」に分類されるべきだろう。監督、デザイナー、ディレクター、アニメーター、声優、音楽監督(勿論マーティン卿のことだ)、ビートルズまで、あらゆる関係者の証言でこの映画がどうやってでき上がったか、どのような存在か、詳細に綴られている。

 まだ半分なんで感想は書けないが、絶対のめり込める本だとは断言したい。お勧め出来る。特にあの映画が好きならね。

 とりあえず著者や関係者が一番声を大にして言いたかったのは「全てのキャラクターをデザインしたのは ハインツ・エーデルマン というチェコ・スロバキア人」と言うことかも知れない。よくピーター・マックスなる人物が間違えて紹介されているが、この本の序盤を読めばみんな、マックスが嫌いになることだろう。





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Last updated  2006.10.10 21:01:13
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