Antonio Carlos Jobimは最近CTIでの「Stone Flower」【No.549】を紹介しましたが、今回はClaus Ogermanと組んだ後期作品を紹介。Claus Ogermanとの作品は、前にも書いた「Wave」(1967)など名盤・傑作が色々ありますが、中でも本作は凄く好きな作品ですし、名盤として知られています。Ogermanらしいストリングスアレンジが相変わらず美しく冴えていますが、本作では全体にJobimの歌が入っているのも嬉しいポイント。ポルトガル語より若干英語が多いです。まあ個人的には気になりません。Jobimの名曲がこれでもかとばかりに揃っており、アレンジ含めて密度の濃さは相当なものですが、全体としては聴きやすいアルバムに仕上がっています。全20曲(!)素晴らしい内容で、まさに名盤といったところ。不滅のメロディーの数々に圧倒されます。参加メンバーは、Oscar Castro-Neves(g)、Bob Cranshaw(b)、Grady Tate(ds)など。「Voce Vai Ver」では当時Jobimの妻であったアナとのデュエットが聴けます。HMVで全曲試聴可能。文句なしの一枚で、ブラジル音楽に興味のある方はチェックして損はありません。Jobimが好きな人はマストでしょうね。輸入盤で入手可能ですが、こういう定番は日本盤で入手できるようにして欲しいです。