アンティークな琥珀堂

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パパラチア


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■コランダム系
PADPARADSCHA
パパラチア

鉱物名 コランダム 和名 藍玉
化学組成 Al2O3+CrO3+Fe2O3+NiO 誕生石
9月
結晶系 六方晶系 硬度
9
比重
4.00 宝石言葉 慈愛・誠実・徳望
屈折率
1.762-1.770 語源 シンハリ語で「蓮の花」の意味
一般処理 色 ピンクがかったオレンジ


■パパラチアについて
パパラチアは、ルビーやサファイアと同じコランダムの一種で、とくにオレンジとピンクの中間の微妙な色合いをしているものだけに与えられた特別な名称です。ピンクが強すぎても、オレンジが強すぎてもパパラチアとは呼ばれません。「King of Sapphire(サファイアの王)」と称され、産出量が極めて少ないために幻の宝石として扱われてきました。しかも、日本の市場において、日本の色石鑑別の第一人者であった全国宝石学協会の鑑別があるパパラチアしかその価値を認めないような風潮があり、その価値はさらに高められていました。しかし、近年のマダガスカル宝石ラッシュの時に、最高級品質級のマダガスカル産パパラチアが多量に出回り、その希少性が薄らぎつつあります。



■拡散処理パパラチア
2001年末頃に多量に出回ったマダガスカル産パパラチアにたいして、在る疑問が持ち出されました。それは、本当に「天然のパパラチア」なのかという問題です。しばらくは、日本の全国宝石学協会も通常通りの鑑別を行っていました。しかし、アメリカのGIA(米国宝石学会)で、これらのパパラチアが全て表面拡散という新しい処理が行われていると発表しました。表面拡散というのは、宝石を特殊な処理で表面だけを変色(いわばスイカのように中は赤だが、周りは緑といった感じです)させる処理ということでした。これは、おもに、マダガスカルに宝石産出ラッシュで出向いていたタイ人がしていた処理のようで、これによりマダガスカルのコランダム(ルビー・サファイア・パパラチア)の信用は世界的に失墜しました。しかしながら、現在では、表面拡散かどうかの鑑別が可能となり、心配はないのですが、マダガスカル産のコランダムの出足は鈍っているようです。


■特に、ピンクサファイアに特殊な加熱処理で、オレンジ味をつける処理が多くみられました。




■産地別解説
スリランカ産 もともとは、スリランカでしかこの微妙な色合いはなかったので、産地の比較のしようが無かったというのが現状です。しかし、一概にパパラチアといってもピンク味の濃いもの、オレンジ色の濃いもの、薄いものなど色々あります。そのなかでも、オレンジともピンクともいえない比較的濃く、輝きと耐久性を下げるインクルージョン(内包物)の少ないものが最高級品とされています。
マダガスカル産 表面拡散処理が横行していたため、本当にマダガスカルでパパラチアがとれるかどうかは微妙です。

パパラチア



荘厳な優しさを放つ幻の宝石

「King of Sapphire(サファイアの王)」と呼ばれるパパラチアは、唯一の原産地スリランカで、「インド洋の朝焼け」と称され、産出量が極めて少ないために幻の宝石となっています。ピンクがかったオレンジ色の光は、荘厳さと慈悲深さを感じさせるとともに、独特の優しいあたたかさから忘れられなくなる貴石と称されています。
パパラチアは、ルビーやブルー・サファイアと同じコランダムという種類の鉱物の一種。オレンジ色からピンク色の中間帯(オーロラ・レッド)にあって、微妙な色の範囲にあるもののみを特別にパパラチアと呼んでいます。

コランダムの加熱、非加熱

近年、徐々に日本国内でも非加熱ルビーや非加熱サファイア等の非加熱コランダムに対する関心が高まってきています。

非加熱とは、人工的な加熱処理を行っていない状態のことを指し、現代において、非加熱コランダムは希少性が非常に高く、高値での取引が行われています。
なぜ非加熱コランダムは希少性が高いかというと、市場の大半のコランダムは、主として色の改善を目的とした加熱処理が施されているからです。

「可能な限り天然の状態に近いものを」と望むと、視線は自然に非加熱コランダムに向くようになります。
特に日本には、「本物、品質のよいものを好む」という強い傾向があるため、非加熱ルビーや非加熱サファイアという存在がさらに広く知られるようになれば、非加熱コランダムの需要は確実に高まっていくと予想されます。

一方で、非加熱という言葉が独り歩きをして、すでに混乱や誤解も生じるようになってきています。

「加熱処理が行われている石は、本物といえるのか」
「非加熱以外は本当は価値が殆どないのではないか」
「とにかく非加熱なら財産価値がある」


パパラチャ・サファイアについてです。
パパタチア表記について議論がされはじめ年月が経ちますが、まだ はっきりした結果が出ていないのが実情です。弊社は、ルース屋さんの時点で仕入れ厳しい基準の元、きちんとしたルースのみを取扱っておりますが、ルース屋さんの現状からの判断として、この問題がきちんと解決し各鑑別書の表記内容が一致するまで、鑑別書表記は、『天然サファイア』とすることになりました。このようないきさつを加味すると掲載商品名についてカテゴリーはオレンジサファイアになるのですが、この微妙な色見を知っていただきたいので弊社では名称はそのままになっております。店主の宝石への思いです。ご了承のほどよろしくお願いいたします。業界を上げて、お客さまに喜んでいただけるよう対処に努めていくべきだと考えております。2003.11.21




『ジュエリー三華では、お手元に渡るジュエリーがこころの中でも輝き続けていただきたいと願っています。現状を公開し、理解していただき、そのジュエリーそのものの魅力を受け止めていただきたいと考えています。』

昨年秋頃から、パパラチアについての、人工的な処理のことが、世界の宝石業界で話題にっています。 おもいに、タイで行われているらしいのですが、問題となっているのはマダガスカルやタンザニア産です。“疑惑のサファイア”とは、宝石としては色や材質的に極めて低い価値しかないものに、加熱処理とかプラスチック処理、あるいはまた放射線処理までして、何十倍、何百倍の価値がある宝石に化けさせてしまうというものです。それも多くの場合、その処理は、そうした宝石の原産地か、そこに極めて近い場所で行われてしまいますので、たいへん紛らわしくなってしまいます。 今回の場合も、急に多くパパラチアが出回るようになったことから疑惑が高りました。はるかに価値の低い、発色もしてないような、宝石になりかけの素材を、加熱してオレンジ色の美しいジェムにしているようです。弊社は自分達の目でその宝石を確かめ、ルース屋さんの時点で仕入れ厳しい基準の元、きちんとした鑑別書を発行したルースのみを取扱っております。 ただ国内の現状はまだ混乱しています。再鑑別も開始されていません。ルース屋さんもドイツから購入しその時点で鑑別をしているので(2002年2月4日以前)問題を残しているのが実情です。天然 表記にはエンハンスメント・トリートメントも含むので程度の問題になると難しいようです。ただ、この魅惑的な色味(仏様に抱かれているような暖かいやさしさを感じる)の存在を傷つけたくはないです。





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