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2015.01.18

ソラーニ「エイジドバーレーフレイク656」

(4)

テーマ：パイプたばこを吸おう(1955)

カテゴリ：パイプ煙草インプレ

　開封時の香りは、酸っぱく発酵した干草系で、その酸っぱさの中に少々漬物的な匂いが混ざります。フレイクの大きさは上の写真の通り、割りと標準的なサイズで、缶の中にはこれが13枚と2/3枚ほど入っていました。１枚が3.7gぐらいという事になりますでしょうか。湿気は、フレイクとしては普通くらいに感じます。

　このフレイクを１枚、火皿内径20mmで且つ底の浅いパイプに折り畳んで詰めて着火します。そうしますと、そこそこ熟成させたようなバージニア・フレイクっぽい干草系のコクに、弱めの甘味、それと乾燥させた何かの香草か生薬のような独特の香りが少し混ざるというような喫味が来ました。こういう喫味は初めてのような気がしますが、なかなか面白い味です。
　この生薬的な喫味の部分が熟成バーレー葉に由来するのだろうと思うのですが、バーレー葉で想起されるピリピリ感やバーレーキックの類は、この序盤の段階では片鱗程度ぐらいにしか現れません。

　火着きは、フレイクらしく良くありませんし、火持ちもお世辞にも良いとは言えませんが、それだけクールスモーキングはしやすいと言えるかも知れません。また、火種が安定する所まで吸い進めば火持ちは改善します。

　喫煙中盤から終盤にかけても基本的には喫味は変わりません。甘味は少なく、渋いコクを楽しむブラックコーヒーのような雰囲気です。それに時々フッと鼻先を掠める生薬的な香りが、一瞬の華やかさを演出しています。

　という事で、喫煙終了。後味は渋味がメインで、残り香は少し熟成して乾燥させた干草といった感じでした。
　全体的に見て、バージニア主体のフレイクとは違って、ドライなコクを楽しむ独特の煙草だったと思います。着香物や甘味タップリのバージニア系の煙草の合間にこれを吸うと、良い気分転換になりそうです。或いは、甘味の少ない煙草が好きな人にとっては常喫でもOKかも知れません。ただし、喫煙中の喫味の変化に乏しいので、大きなパイプで長時間吸うと飽きそうです。小さなパイプでフレイク１枚を吸って、それでも喫煙時間は１時間半くらいになりますから、それぐらいが丁度良いと思います。

　気分転換用の煙草として常備するのも悪くなさそうです。