友人の サルエビ の日記で、”いつも郵便受けに入っているチラシが、

最近ぱったり来なくなった”という内容にそれは緑色の小人の所為じゃないか?とコメントした。

どうも緑の小人というのが流行っているようだ。怖い話だ。

そんなことを考えながら寝ていたら、緑の小人の夢を見た…

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俺は何故かセンター試験を受けに来ていた。

全く勉強してないので気持ちが焦っていた。

なんとか、試験も終わり、試験会場の目の前の友人のボロアパートでくつろいでいた。

ベランダから受験生達を見ると、みんな手に小さな人形を持っている。

カバンに付けている奴もいれば、携帯のストラップにしている奴もいる。

「流行ってんなー、あの人形。気持ち悪いだけなのに…」

などと言っていると、いつの間にか俺もその人形を持っていた。

手の中に3体。

体長5cmくらい。

深緑色でザラザラした質感。

小さな釣り上がった目に小さな口。

板状の体。

あのキャラクターに似てる。

どう見てもかわいくない、何故流行っているのか分からない。

あさひやのマスターがいつの間にか来ていて、

「俺はこいつが嫌いだ。  気付いてしまったんだ…」

という。

何故かと聞くと、

「こいつは人形なんかじゃない。」

という。

詳しく話を聞くと、こんな人形を製造している工場は無いらしい。

どこかの得体の知れない店がどこからか仕入れてきて数体売ったという情報はあるが、

こんなに大勢が持っているほど売ってはいないとのこと。

「俺が思うに、こいつらは人形のように見えるが、生き物だ。

 こいつらを最初に見つけた奴が人形だと思って数匹売っただけで後は勝手に増殖したんだ。

 みんな人形だと思ってそいつらを拾って、そのまま持ってるだけだ。

 何より、俺はこいつに噛み付かれたことがあるんだ。」

ふと、窓辺をみると緑色のそいつらが数体、虫の死体のように転がっている。

まさか、と思って手に持っていた緑色のやつの一匹の口元にそっと手を近づけてみた。

すると、

小さな口がゆっくり開き、白く細長い歯が伸びてきた。

あっ!!!と思うまもなく俺の指先が小さくえぐりとられていた。

「やばい!!! こいつら本当に生きてる!!!」





緑色のヤツラの正体は何なのか分からない。

どこから現れたのか、何をしようとしているのか。

とにかく奴らはもう人間の数を上回る位に増殖している。



いつの日か、奴らが一斉に牙を剥いたとしたら…



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