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2014.10.21
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カテゴリ: 音楽
[日時]2014/10/14(火) 19:00開演(1st set)
[会場]ブルーノート東京
[料金]¥7,200(指定席会員割引)
[時間]1時間13分
[出演者]
 菊地成孔 (sax, vo, conduct)
 林正樹 (p)
 鳥越啓介 (b)
 早川純 (bandneon)

 大儀見元 (perc)
 田中倫明 (perc)
 梶谷裕子 (vln 1)
 須原杏 (vln 2)
 河村泉 (vla)
 菅野太雅 (vlc)

[曲目]
 01.タケミツトーン 〜 京マチ子の夜
 02.カラヴァッジョ
 03.I.C.I.C.
 04.キリング・タイム

 06.バンドネオン・ソロ 〜 ルペ・ベレスの葬儀
 EC.SUPER RICH KIDS

ブルーノート東京該当ページ
ブルーノート東京 公演の模様

[感想]


 演奏は弦楽隊による初めて聴く現代音楽風の曲からスタート。どこかで聴いたことがある響きだなぁとは思いましたが、後に発表されたセットリストで理解。武満徹ですね。しかしパーカッションが入ると雰囲気は一転。武満徹だろうがラップだろうが、このラテンオルケスタが演奏すると途端にオリジナルな世界です。
 現代音楽プラスラテンの世界から、「京マチ子の夜」で艶っぽい世界観へ。分厚い音のシャワーがたまりません。
 続いて「カラヴァッジョ」。詩の朗読プラス解説から始まりますが、言葉の力をあまり信じない私には空虚にしか感じませんでした。菊地成孔が作り出すペペ・トルメント・アスカラールの音楽は大好きですが、彼の良く使うフレーズを真似れば、「菊地成孔の言葉の40%は嘘偽りハッタリ、残り60%は誇張で出来ている」と思っています。言葉が信じられないんです(笑)。ある宗教の教祖の言葉は信者以外には全く空虚に見えても、信徒にとっては神の言葉です。そんな感じで、私には菊地成孔の言葉はどうにもダメです。でも曲が佳境に入ると、私もどっぷり音楽に身を委ねていました。歌も苦手なはずなんですけどねぇ。でも歌より明らかに終盤のテナーサックスの方が説得力があると思いますよ。
 「I.C.I.C.」。胡散臭い女性ボーカル、キター(笑)。偽物感がハンパないんですが… 狙っているのだと思いますが、どことなく90年代のEAST END×YURIを思わせる安っぽさ。
 「キリング・タイム」。大好きな曲。ベースがブンブン言わせていて快感でした。今回私はベースに目と耳が行きがちでした。しかし弦楽隊がサポートメンバーになった弊害発生。第一バイオリン吉田翔平のソロには遠く及ばないです… 繰り返しの回数を勘違いしたのか、アンサンブルが一ヶ所おかしかったですし。
 「儀式」。自分は音楽的センスがないので歌も踊りも苦手ですが、このつんのめる様なポリリズムは快感。
 「バンドネオン・ソロ 〜 ルペ・ベレスの葬儀」。一転、ラテンオルケスタの本領発揮。バンドネオン、テナー、ベースのアンサンブルが気持ち良いし、それぞれのソロも本当に魅力的。ハープも聴かせどころたっぷりでした。
 「SUPER RICH KIDS」。アルバム「戦前と戦後」を購入後にオリジナルを聴きましたが、これをカバーする必然性がわからかったです。オリジナルはリズムは現代的ですし何より歌が滅茶苦茶うまい!! 同じカバーでも「Killing Time」は明らかにオリジナルと一線を画していますが、「SUPER RICH KIDS」はオリジナルの劣化カラオケとしか思えません。ラップの後のピアノ、バンドネオンのソロ等オルケスタがうまいのでそれなりに聴けましたが、これが締めというのは残念という感じでした。

 DJは飽きて今はラップがマイブームなんでしょうね。取り入れる要素は変幻自在ではありますが、基本になるオルケスタが頑健なので、何をやってもオリジナルな世界になるのは凄いと思います。ただやっぱり50代のラッパーは見ていて辛いというのが本音(^^;。

 それと、弦楽隊がサポートメンバーになっちゃったのが残念。確かに規模縮小という話があった気がしましたが、弦楽隊が対象でしたか。年がら年中ライブをやっていればメンバー固定も意味がありますが、年に数回のライブとCD制作しかしないオルケスタなのでメンバーが固定かそうでないかという話にギャラ的に意味があるのかわかりません。だいぶ違うんですかね。いずれにせよ弦楽隊にやや不安を感じました。

 なんだかんだ書きましたが、来年は結成10周年だそうで、また新しい企みで楽しませてくれるのを期待しています。

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[オリジナル投稿日 2014.10.21 22:56:33]





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最終更新日  2019.03.21 21:50:44
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