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2007年12月02日
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カテゴリ: 思う事


建築を管轄する国土交通省が、準備不足のまま法律を施行した事に、全ての原因があると思うが、いつも思うことだが、本当にこの国の役人は『無能』だと思う。良い大学を出て、試験に合格して公務員となっているので、頭が悪いといっているのではない。『仕事の能力が無い』と言っている。彼らにとっての世界は、自分の官庁内だけの極めて狭い感覚しかないのだと思う。その外、いわゆる『世間』と呼ばれる世界には、何の関心も無いという事だ。
よって、外部世界がどうなろうと関係ないと思っているに違いないと思う。あんなやり方をすれば、このような混乱が起こる事は予想出来た事だ。(事実、こうなる事を危惧して警告していた専門家やジャーナリストもいた)

今回本題としたかった内容でもある、もうひとつの話題は、大手ゼネコンによる不良施工が発覚している事だ。
この問題物件を施工していたのは、清水建設や竹中工務店といった、いわゆるスーパーゼネコンといわれる企業だ。私個人としては特に驚きも無かったが、ようやくこういう問題が表に出てきたのかと感慨深い思いだ。
私自身、建築の片隅に足を突っ込んでいる立場なので、これに似た様な事は、昔から当然の様に行なわれていたと聞いていた。検査などがシビアでないので、誤魔化し放題だと聞いた事もある。
今まで問題にならなかった事の方が、実はより深刻な問題だ。

今、ゼネコンの技術レベルは最低の所を這っていると言っていい。かつて『地図に残る仕事』と技術を売りにしていた企業が、今やその技術をなくしている。もちろん、研究施設を作り、新たな工法の確立に向けて努力している事は事実だ。しかし新技術以外の内容といえば、見るも無残と言う様な状況だ。
受注した物件の工事を担当する現場には、十分な人材を送り込む事が出来ず、本当に建築を知っているのかと思われる、素人同然の人間が施工や工程を管理している。質疑を出しても的外れな回答を出してくるし、サブコンといわれる下請けに丸投げして、その上で立場を利用して、文句と現実的でない要求ばかり言っている。


この事により、本来は自然乾燥させなければならないコンクリートに、無理矢理、温風を当てて乾燥させて時間を短縮したり、コンクリートに水を多く混ぜたいわゆる『シャブコン』を使う事で施工性を向上させたりしている。(当然、強度は下がる)鉄筋なども、今回の様に本数を減らす、また本数は同じでも鉄筋径を細くして施工する事もあると聞く。(ゼネコンが認識しているかは不明だが、素人同然の人間が管理しているのならば、いくらでも誤魔化せるだろう)

無理を下に押し付けた結果がこれだ。
更に重大な問題も進行している。人材の流出だ。ゼネコンからの流出は一時期に比べれば随分と減少していると聞いているが、サブコンの社員や職人と言われる人々が、この業界を見捨て始めている。当然若者に至っては見向きもしないし、たとえ入社しても短期間で辞めていく。
現在の業界は労働に見合った賃金ではない事が多いので、聞いた話だが、それならばコンビニでバイトしていた方が、金回りが良いと言って去っていくそうだ。確かによほどの物好きで無い限り、仕事を続ける事はないだろう。
サブコンの中も深刻さが増しているらしい。無理難題を平気な顔をして押し付けてくるゼネコンに振り回され、心身共に疲弊して仕事を辞める人が増加中なのだ。この人達の中にはその企業の中核を担っている技術者や技能者も含まれるというから、より深刻である。
結果、業界自体がジリ貧となりつつあり、不良施工が横行する下地を作っている。この事にゼネコンは気がついていないのだろうか?(まあ、自分達さえ良ければいいと思っているのだろう)

最近の話だが、聞くところによるとゼネコンの中で出世する人間は、技術を持っている人や、難易度の高い現場を経験した人ではなく、下請けを叩いて、泣かせて予算を多く余らせた(黒字を多く作った)人が評価されるらしい。もちろん企業であるので黒字は必要だろうが、ダンピングして安値受注した工事を取ってきながら、そのマイナス部分を下請けに押し付ける構図は下品極まりない。
そう言われると、現在の状況に至っているのもうなずける。
あのプロジェクトXの様な話は既に過去のものなのだろう。

以前にも別件で書いたが、こんな事をしていると、気がついた時には技術の伝承も出来なく、後戻りの出来ない状況に建設業界は追い込まれるのかもしれない。





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Last updated  2007年12月03日 00時40分14秒
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