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2009年01月25日
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カテゴリ: 思う事


これまで、幾度となく地震報道を聞いてきたが、今回の特集であった『災害エスノグラフィー』という言葉は初めて聞いた。
その意味としては、災害が発生した際、その災害に係わった多くの人達(被災者を含む)から、後日聞き取り調査を行い、その災害がもたらした各種の問題点、困難、思いに至るまでを体系的に取りまとめて、後世の災害の予防や対応に生かそうという試みの事だ。
ついでに調べてみるとエスノグラフィーという言葉は民俗誌と訳されるそうで、調査手法が似ているという事から、この言葉が使われているのだろうと思われる。

番組内でも言っていたが、聞き取り調査に応じた人達の話の内容は基本的に30年間非公開とされる事になっているそうだ。今回はその中でも、先立っての公開を了承した方々の話を中心に構成されていた。
それも当然だろう。取材に応じておられた方々も語っておられたが、時間も能力も無い状況下で究極の決断を迫られるケースが続出した。当然、その決断を時間が経った今になって批判される状況も想像できる。それにより本人はもとより、関係の無い家族などにも影響が及びかねないのが今のマスコミ報道だ。それを思うと、30年という月日が重要になるのだろう。

災害エスノグラフィー調査を行った事で、それまでは想定もしていなかった多くの問題点があぶり出され、それが災害マニュアルの様な形で結実している。ボランティアの受け入れ方法や、行政間の連絡、細かい所では支援物資の仕分け方法に至るまで、各種項目毎にレポートされているそうだ。
番組内で放映されていたが、行政の担当者や市民の代表が集まり、カードゲーム方式で正しいと思われる行動を確認するというシミュレーションが行われていた。簡単な方法であるので、このような事が全国に普及すれば良いと感じた。
そんな中、大規模災害が発生すれば避ける事の出来ない遺体処理の問題について、今でも進展が少ないという話だった。多くの死者が出る事を、最初から想定したくないという『気持ち』がそうさせるのだろうが、『気持ち』で現実が改善する訳でもない。

阪神淡路大震災でも、一時その様な案も検討される程に、状況は切迫していたそうだ。
縁起でも無い話であるが、万が一の場合に備えて今から行動方針を決めておく必要があるだろう。日々朽ちていく、肉親の遺体を見せられ続ける方がよほど辛いものがあると感じる。

日頃あまり報道される事の無い話であるが、あの地震で起こった悲劇を無駄にする事なく、次に生かそうとする動きは大変に良い事だと思う。
多くの人が知らない所で、黙々と検証をする事は地味な作業であろうが、将来発生するであろう大規模災害で、一人でも犠牲者を少なくする事に繋がれば大変に重要な仕事だと思う。
現在もその後発生した災害も鑑み、調査が継続中であるらしいが、新たな問題をフィードバックして更なる内容の発展に期待したいと感じた。





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Last updated  2009年01月26日 00時25分05秒
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