
19世紀末、オランダに生まれたゴッホ。
ゴッホが美術修行でパリに出た後、アルル→サン・レミとうつり、最後にたどり着いた地。それがオーヴェールでした。
パリの西北、20km。私たちはベルギー側から入りました。
ゴッホゆかりの地であり、フランスの地方のまちの雰囲気を十分味わうことができます。
写真左が「ゴッホの家」と呼ばれるカフェ「ラヴー亭」。一時はすたれましたが、ゴッホが住んだ家として10年ほど前に改修・復元されました。
いまも一部はレストランとして使われています。(ここでは食べなかった。残念)
写真右は2階の窓から見える役場。ゴッホの絵の対象になっていて、複製絵画パネルがあります。
オーヴェールのまちには、あちらこちらに絵と解説のパネルが設置されていて親切。
散策しながら、ゴッホの「絵」を描いた風景とともに鑑賞することができます。
左はゴッホの墓。生涯ゴッホを経済的&精神的に支えた弟テオと並んで眠っています。
墓地はゴッホの描いた麦畑の近く。丘陵の上で、雄大な眺め。
からまるツタはゴッホの絵の理解者で、ゴッホの最後をみとったガシェ医師の庭から移植されたものとか。
右はゴッホの家にあった解説パネルです。
アルルでのゴーギャンとの決裂後、精神的な病に苦しめられたゴッホ。
「オーヴェールは厳かなほど美しい」
彼はとてもこの地を気に入って、精力的に絵やスケッチをかきました。
ゴッホが住んだという家の屋根裏部屋はとても狭かった。ここでなにを思っていたのだろう。
弟に負担をかけていることや、将来への不安。耐え切れずにピストル自殺したのが1890年7月27日、37歳のことでした。

ゴッホの家からしばらく歩くと、公園があります。
ザッキンがつくったゴッホの像がたっています。さびしそうなまなざし。
もうしばらく行くと有名なノートルダム教会があります。
右の絵(オルセー美術館で後日撮影)に描かれた教会です。
いびつにかかれた教会の建物。二つに分かれる道。先を急ぐオランダ女性の後姿。
ゴッホの心情がそのまま絵になっているようです。

旅の最初に訪れたオランダ・アムステルダムのゴッホ美術館には、ゴッホが最後に描いた「カラスのいる麦畑」がありました。
横に長いキャンバスに、うごめくような麦の穂と、嵐がくる前のような空模様。飛び回るカラス。
ゴッホ自身が自らの最後を予感していたかのような、泣いているような絵でした。
写真は(もう刈り取られていますが)、そのゴッホが描いた麦畑。
彼がピストル自殺したのもこの辺りだったそうです。
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