☆★☆季節の風☆Kazeのミステリ街道☆

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October 20, 2008
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「はいはい」
 隆一が、パンパンにふくれあがったナオミのボストンバッグから化粧ポーチを取り上げると、中に絵の具やスケッチブック、携帯用のイーゼルが入っているのが見えた。
「おい、画材一式こんなに持ってきてどうするんだよ」
「津軽に来ると、芸術的刺激を受けていろいろとやりたくなるのよ。今回は版木まで持ってきてしまったわ」
「それはそれは。何か、大作でも出来そうかな?」
「あら、そうからかうものじゃないわ。隆さん画商でしょ?私だって、いつかなにかがひっかかって、大芸術家になるかもしれないのよ?その時がきたら、私に、『作品を売ってください』って頼みこまなくっちゃならなくなるんだから」
「その時を、首を長~くして待ってるよ。ただ画商のほうでプロデュースすることだってあるんだぜ。野心があるなら、作品を創ってくれよ」
「冗談でなく、しばらく弘前に滞在して油彩の一枚でも仕上げたいところね」

 昔から、ナオミは絵が得意なのを知っていたが、制作に取り組んでいるところはあまり見たことがなかった。ただ、高校のときは、文化祭など、様々な行事のときによく引っ張り出されては何か描いていたことを思い出す。美術部にいたわけでもなく、誰に絵を習ったのかも謎だが。
 ナオミが化粧直しをしている間、手持ちぶさたになって、隆一はエレベーターホールの絵を見に行った。あの、どうしてもプロの絵とは思えない、ざっと60号はある裸婦像の正体が気になってしかたがなかったのだ。
 しんとしたエレベーターホールのソファーに、人がいた。
 宿泊支配人の山本だった。
「…どうしたんですか、山本さん」
 思わず、隆一は声をかけた。彼は、座って頭を抱え込んでいた。

<つづく>

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『Kazeのミステリ通信』

序章、第2章まで、フリーページにまとめました
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 今日も、けっこう暑かったですね~
 毎日、蒸し暑くて春菊がなかなか育たず、日が暮れる前にもう一度、京菜と一緒にタネを蒔き直しました。

 午後、ふたたびフェリシモからの配達があり、カットクロス入りの缶がおまけについてきました。

feli13.jpg

 80枚入りで、それぞれ柄も違うので、小物の裏地にしてもよさそうです

 今回の、革のキットは丸形のポーチでした。

feli14.jpg

 こちらは前から母が欲しいと言っていたので、さっそく手を付けます。

 東欧刺繍風のキットはペンケースでした。
 通帳ケースは置いておいて、とりあえず小さくて刺しやすそうなペンケースのほうから先に作ってみようかな・・・と弱気になっています(^^;;;


東欧雑貨●手作りの暖かさ●ペンケース 刺繍 鳥柄【Prague~プラハ~】





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Last updated  October 20, 2008 05:57:52 PM


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